マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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石見祭祀講振上げ

2006年10月22日 08時18分37秒 | 三宅町へ
三宅町石見(いわみ)で行われる「祭祀講(さいしこう)」は、神さんとして崇める仏肖像画のような三つの”掛け軸”を掲げて拝礼する祭典で、家庭の安全と子孫繁栄、五穀豊穣を祈願します。

掛け軸の前には五合三段重ね餅、白米一升、清酒、稲藁束、タカの爪葉、ハギ花とススキ穂を並べ灯明に火を燈します。

神事を終えると、総代の周りに講員らが集まります。

総代の前には、大切に管理されている講員の名前を記した神名札を置きます。

神名札は18歳になった男子全員の名前が記されているといい、講員の子弟が満18歳に達して成人になった祝いをするものでいわゆる元服式。

総代は役員らが見守るなか、伊勢大明神へ代参したときに手に入れた棒のようなお札を、静々と下げて神名札を引き上げる「振上げ」神事が執り行われるもので息を潜める儀式です。

和紙でできているお札と神名札。

紐状になっているお札の先が引っかかるように持ち上がってきます。

雨が降ると湿り気があり引きあがるのが早いとおっしゃる。

引きあがってきた神名札を扇で受け取り、立会人が広げ名前を確認します。

このようにして2年後の当屋が決まるのです。

引き続いて、伊勢大明神代参者2名も「振上げ」の儀式で厳粛に決められます。

(H18.10.1 Kiss Digtal N撮影)