マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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當麻山口神社おんだ祭

2007年05月17日 07時52分32秒 | 葛城市へ
二上山の雌岳の南を河内に越える岩屋越えの道沿いに鎮座する當麻山口神社。

午前中、氏子や宮司は境内の清掃、四方竹の設置に忙しい。

残った宮司はカスミヤマザクラが眩しく咲く境内でおんだ祭に使われる松と杉葉の苗を整えていく。

松苗は苗代に見立てて植えられる。

一方の杉葉苗は農家や一般の人に配られるもので、臭いがきついことから田んぼの虫除けに用いられる。

午後、同社で厳かな祈年祭を終えたあと階段を降りて境内を四方竹で囲った場所で御田植神事。

このころには岳のぼりを終えた子供らが大勢集まってくる。

楽しみにしていたおんだ祭と御供餅撒きの始まりだ。

拝殿で支度を整えていた田主と牛がいよいよ登場。

颯爽と階段を下っていきすぐさま牛男二人が胴衣の付いた木彫の牛面を被って牛となり、唐鋤、馬鍬で田を整えていく。

見物客に向かって「モウー」と唸る牛。

すると突然牛は走り出し忌竹で囲んだ神田で大暴れする。

牛が暴れるほど豊作になるという。

出番を終えた牛は拝殿に戻り、田男は鍬で畦塗りの所作。

そして松苗が神田に蒔かれると、氏子らはそれをひとつひとつ拾って丁寧にお田植え。

周りでは杉葉苗をもらおうと田男に群がってくる。

祭りの最後を飾るのは楽しみにしていた餅撒き。

こっちへあっちへと手が伸びる。

(H19. 4.23 Kiss Digtal N撮影)