マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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新泉子供頭座屋

2007年05月29日 07時56分25秒 | 天理市へ
毎年5月3日に野神祭の子供頭屋が行われる天理市新泉町の素盞嗚神社。

同神社の野神祭は昭和17年に天理長柄の飛行場が作られるまでは、一本木と呼ばれる古墳にあったことから「一本木のおんだ」と呼ばれていました。

野神祭には直前の休日に大人三人が丸一日かかって麦藁で作られた馬、牛に別名ムカデと称するジャジャウマや竹で作られたミニチュア農具のカラスキ、マンガン、ハシゴが使われます。

昔は麦藁を揃えて子供頭屋とされる子供らが一ヶ月前から作っていた。

小学低年齢は麦揃え、高年齢は麦括り、その上は先輩として指導したという。

麦は小麦。

一年前に頭屋の耕地で栽培されたものをものを使用するので麦畑を見ればどの家が頭屋か判るという。

行事に参加する子供頭屋は小学生まで。

塾やクラブに忙しくなって祭りに関心がなくなる中学生になったら頭屋を卒業する。

頭屋家の前に馬、牛、ジャジャウマが置かれると出幸。

神主、村役、頭屋の者は並んで同神社に渡御。

途中の辻に着くと青竹の筒を木槌で打ち込み酒を注ぐ。

道中動かなくなった牛に水を与えているようにも見える。

このお酒は境内の子供相撲が行なわれていた名残の土俵にも捧げられます。

(H19. 5. 3 Kiss Digtal N撮影)