マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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続、野遊び7回目in矢田丘陵

2008年01月09日 08時49分16秒 | 自然観察会
フユノハナワラビ、カマキリノタマゴを観察して樹林帯に入っていきます。

(H19.11.25 Kiss Digtal N撮影)


【カマキリタマゴで積雪量が判るって?】

カマキリが積雪量をずばり当てるってことがあると朝日新聞ナントカ学に掲載されていた。

豪雪に悩まされる新潟県長岡市在住の電気会社を営む酒井輿喜夫氏はカマキリのタマゴ(卵のう)が樹木の葉に産み付けられている高さを測ったそうだ。

子どものころ、父から言い伝えられていた「卵のうの高さが低いと雪に埋もれ、高いと鳥に食われる。なので、カマキリは積雪ぎりぎりの高さに産み付ける」。

そんなわけで、タマゴの高さが積雪の高さだという。

昭和38年以来、毎年、タマゴの高さから積雪を予想した的中率は評判をよび、事前に教えてくれと頼まれた。

調査は全県で約280カ所、3000個をサンプリングする規模になったという。

氏の話では吹きだまりになる地形では卵のうの位置が高く、吹きさらしだと雪が飛ばされるので低い。

高さは毎年、雪に合わせたように変わるという。

少しでも子孫を残すためにそうしてるのだと。

念のため豪雪地帯のカマキリを雪の少ない土地に移して産卵させる実験をした結果、それぞれ移動先の積雪に近い位置に産卵したという。

後年、実際の積雪と相関関係を導き1997年に工学博士学位を取得された。

この説、その後に異論もでて研究者間で論争尽きないという。

カマキリは英語でmantis。

語源はギリシャ語で予言者というのが面白い。


ところが、である。

同年同月、東奥日報のニュース記事にカマキリの積雪予知は誤りと指摘した人物の紹介があった。

弘前市在住の安藤喜一弘前大学名誉教授が検証した結果、「カマキリのタマゴは雪に埋もれて死ぬ」ということを前提にしているが雪の下に約4ヶ月間あったタマゴを採集したところ、97.9%が孵化したという。

タマゴは耐雪性が認められたといわけで。

しかも、産み付けられた高さは樹木によってもまちまち。

ニレの平均は179.9cm。

ススキは59.4cm。

ナワシロイチゴでは17.9cmと大きく異なっていたそうだ。

しかもこの年の弘前の積雪量は139cm。

ニレ以外はカマキリのタマゴは雪に埋もれていたという。

データを採取するにはいろんな角度から眺めてみなきゃならんといことですね。

まぁ、自然界を調べるには相当覚悟がいるかと思います。

いずれにしても豪雪地域のカマキリタマゴ検証だが太平洋に面する温暖地域でもタマゴは産み付けられるけど、雪そのものが無い地域はどうなんでしょうね。

そこにはカマキリは居ませんっていうのだろうか。

言い伝えはあくまで豪雪地域のことだそうで。