マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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桃香野善法寺仏生会の花まつり

2010年06月27日 08時59分16秒 | 奈良市(旧月ヶ瀬村)へ
忍辱山(にんにくせん)円成寺から住職を迎えて仏生会が営まれる月ヶ瀬桃香野の善法寺。

檀家総代や当人は花御堂にお花を飾り付けていく。

御堂の内側にはお釈迦さまの立ち姿。

甘茶の産湯は湯気が流れる。

桃香野の仏生会は一ヶ月遅れの花まつり。

今日は日曜日。

親と共にやってきた子どもたちは手に花束を持っている。

それを花御堂の傍らに供えて座布団に座る。

子どもたちと同席したのは大人衆(おとなしゅう)だ。

平日の場合は学校があるから、子どもたちは帰宅後の時間に行われている花まつり。

灯明に火が点されて始まった法要。

「ナムダイシ ヘンジョー コンゴー」のお念仏はお堂から抜けて月ヶ瀬ダムまで聞こえてきそうだ。

その間、花御堂の前に座ってお釈迦さまに向かって手を合わせ、産湯の甘茶をかけていく。



甘茶は湯飲み椀に入れて飲み干す。

まったりとした甘いお味は創業1184年の菊岡漢方薬店(奈良市内)で購入されたもの。

アマチャの葉で作っとんのと違うやろかと話す檀家衆。

飲み干したあとは焼香に移る。



子どもたちのあとは大人衆。

親に檀家総代ら役員が続いた。

「花御堂はの真ん中はお釈迦さま。今からキリストさまが生まれたときよりもさらに400年前。インドの北のほうの小さな国に生まれた王子さま。名前はシッタルダイシと呼ばれた。生まれたとき甘い雨が降ってきた。たいへん嬉しいということだ。だから甘茶をかけて仏生会式に手を合わせる。お釈迦さまが教えたお経を唱える。花は嬉しいという表現。花を飾って祝う。本来は4月。桃香野では一ヶ月遅れの会式です。お友達通し、かなわんことはしないようにという教え。仲良うしなさいということです。」を語られた説法で会式を終えた。

(H22. 5. 8 EOS40D撮影)