県内山間部の田植えは平野部より一ヶ月早い。
室生区染田でもそうしている。
染田ではイナギさんと呼んでいる大切な稲。
最初にはじめる農作業はモミマキ。
煎ったモミ米に同じく煎った大豆にキリコ(キリコモチのこと)やトウモロコシを一升桝に入れてミトサン(水戸さんであろう)に祀ってモミを蒔いていた。
昭和30年代の後半、40年には入っていただろう、ミトサンはマメになりますようにと家の田を豊作祈願していた。
そのころのミトサンはモミマキを終えると子どもたちがやってきて祀った供えものをもらいに来た。
あっちこっちの田へ行ってはもらってきた。
懐かしいことだがその風習は耕運機が入ってからなくなった。
現在はJAで苗を買っている。
それを敷いて苗代を作る。
ミトサン祀りは三月の社日(しゃにち)の日と決めている。
野鍛冶を営むFさんは今でも苗代を作って祀っている。

作り終えるとウルシ棒に括り付けたゴーサンを供えてミトサンを祀っている。
ゴーサンは十輪寺で営まれる初祈祷のオコナイでいただいたもの。
お米がうまいことできますようにと祈る。
苗がすくすくと育ってきたらいよいよ田植えが始まる。
田植えを始める前は豊作を祈るウエハジメ(植え初め)の儀式が行われる。
ウエハジメはウエゾメ(植え初め)とも呼んでいる。
オコナイのヤナギ(ネコヤナギ)は畦に挿す。
初祈祷の一週間後に営まれるオコナイでいただいたものでヤナギの木の束をイノコロと呼んでいる。
田んぼの端にサシガネ(差し金)を置いて正確に長さを測る。

サシガネはFさんが考案した田植えの道具。
他の家では一本の竹を用いる。
これだと直角にならないので正確さが欠けるという。
サシガネの長さは約1m40cmほど。
田んぼの両サイドにロープを張って距離を調える。
ロープを巻き付けている道具はタウエワク。

形状は凧揚げの糸巻きの同じだが大型版である。
一筋、二筋と植える幅を決める。
苗は藁紐で一括りにして田んぼの水で根をジャバジャバ洗う。

綺麗になったら田んぼに投げ入れる。
一束、二束と投げ入れる。
そして始まった初めの田植え。
まず、端から苗を植えていく。
一差し、二挿し。

等間隔に6苗植えたら、その場所に6本のカヤの葉を挿す。
その間は丁度一升枡が入る間隔だ。
その間は苗を植えていくほどよい足場の間隔である。
少し下がって同様に6挿しの苗を植えていく。
カヤも同じように挿す。
2段で合計12本の苗とカヤが挿された。
一年の月数を現しているという。
その数は閏年も同じで12本だ。
カヤは根張りがいいし、茎が固いので雨が降っても苗が安定して成長するという願いが込められているそうだ。
12本の苗が植えられたら畦にフキダワラを供える。

丸ごとのアオマメとアライゴメを数粒ずつ入れてある。
一升桝にはカキモチでなくアラレが。
かつて1月、2月の寒の水(かんのみず)のときに作っていたカキモチ。
ドロイモ(サトイモ)を摺ってミキサーにかけたアオマメを入れてモチ搗きの最中に入れた。
こうすると膨らみが良くて、柔らかくなるという。
エビを入れたりして作ったカキモチは、四方形に細かく切ってキリコモチと呼んでいた。
フキダワラはその名のごとく蕗で作った俵の形をしたもの。
蕗は葉が末広型なので目出度いのだという。
今回の植え初めは当時の再現。

GWの翌週に行われていたウエハジメの習慣。
数年前にはすっかり地域から消えてしまったそうだ。
現在は植え初めをすることなくナラシ棒で平坦にした田んぼを田植え機で効率よく進めている。
ナラシ棒は木製。
金属製だったら沈んでしまうが木製なら浮くので扱いやすいそうだ。
Fさんの田んぼは4反。
植える苗は本数が多い。
3~5本がだいたい普通のところを12本の苗を植える。
これを太植えという。
手植えの時代は三日もかかった。
機械植えでは6時間ほど。
アキタコマチが植えられていく。
植えたあとはイネドロオイムシの被害を受けないよう防除薬を施している。
(H22. 5. 8 EOS40D撮影)
室生区染田でもそうしている。
染田ではイナギさんと呼んでいる大切な稲。
最初にはじめる農作業はモミマキ。
煎ったモミ米に同じく煎った大豆にキリコ(キリコモチのこと)やトウモロコシを一升桝に入れてミトサン(水戸さんであろう)に祀ってモミを蒔いていた。
昭和30年代の後半、40年には入っていただろう、ミトサンはマメになりますようにと家の田を豊作祈願していた。
そのころのミトサンはモミマキを終えると子どもたちがやってきて祀った供えものをもらいに来た。
あっちこっちの田へ行ってはもらってきた。
懐かしいことだがその風習は耕運機が入ってからなくなった。
現在はJAで苗を買っている。
それを敷いて苗代を作る。
ミトサン祀りは三月の社日(しゃにち)の日と決めている。
野鍛冶を営むFさんは今でも苗代を作って祀っている。

作り終えるとウルシ棒に括り付けたゴーサンを供えてミトサンを祀っている。
ゴーサンは十輪寺で営まれる初祈祷のオコナイでいただいたもの。
お米がうまいことできますようにと祈る。
苗がすくすくと育ってきたらいよいよ田植えが始まる。
田植えを始める前は豊作を祈るウエハジメ(植え初め)の儀式が行われる。
ウエハジメはウエゾメ(植え初め)とも呼んでいる。
オコナイのヤナギ(ネコヤナギ)は畦に挿す。
初祈祷の一週間後に営まれるオコナイでいただいたものでヤナギの木の束をイノコロと呼んでいる。
田んぼの端にサシガネ(差し金)を置いて正確に長さを測る。

サシガネはFさんが考案した田植えの道具。
他の家では一本の竹を用いる。
これだと直角にならないので正確さが欠けるという。
サシガネの長さは約1m40cmほど。
田んぼの両サイドにロープを張って距離を調える。
ロープを巻き付けている道具はタウエワク。

形状は凧揚げの糸巻きの同じだが大型版である。
一筋、二筋と植える幅を決める。
苗は藁紐で一括りにして田んぼの水で根をジャバジャバ洗う。

綺麗になったら田んぼに投げ入れる。
一束、二束と投げ入れる。
そして始まった初めの田植え。
まず、端から苗を植えていく。
一差し、二挿し。

等間隔に6苗植えたら、その場所に6本のカヤの葉を挿す。
その間は丁度一升枡が入る間隔だ。
その間は苗を植えていくほどよい足場の間隔である。
少し下がって同様に6挿しの苗を植えていく。
カヤも同じように挿す。
2段で合計12本の苗とカヤが挿された。
一年の月数を現しているという。
その数は閏年も同じで12本だ。
カヤは根張りがいいし、茎が固いので雨が降っても苗が安定して成長するという願いが込められているそうだ。
12本の苗が植えられたら畦にフキダワラを供える。

丸ごとのアオマメとアライゴメを数粒ずつ入れてある。
一升桝にはカキモチでなくアラレが。
かつて1月、2月の寒の水(かんのみず)のときに作っていたカキモチ。
ドロイモ(サトイモ)を摺ってミキサーにかけたアオマメを入れてモチ搗きの最中に入れた。
こうすると膨らみが良くて、柔らかくなるという。
エビを入れたりして作ったカキモチは、四方形に細かく切ってキリコモチと呼んでいた。
フキダワラはその名のごとく蕗で作った俵の形をしたもの。
蕗は葉が末広型なので目出度いのだという。
今回の植え初めは当時の再現。

GWの翌週に行われていたウエハジメの習慣。
数年前にはすっかり地域から消えてしまったそうだ。
現在は植え初めをすることなくナラシ棒で平坦にした田んぼを田植え機で効率よく進めている。
ナラシ棒は木製。
金属製だったら沈んでしまうが木製なら浮くので扱いやすいそうだ。
Fさんの田んぼは4反。
植える苗は本数が多い。
3~5本がだいたい普通のところを12本の苗を植える。
これを太植えという。
手植えの時代は三日もかかった。
機械植えでは6時間ほど。
アキタコマチが植えられていく。
植えたあとはイネドロオイムシの被害を受けないよう防除薬を施している。
(H22. 5. 8 EOS40D撮影)