マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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小林町オコナイ魔除け札の水口供え

2010年06月18日 07時27分15秒 | 大和郡山市へ
小林町で農業を営む家は10数軒。

天候が良くなる5月のゴールデンウイーク中に苗代作りを始めている。

モミオトシをしたのは前日で今日は朝から苗代作りを始めたKさんは74歳。

県庁勤めだった弟さんと二人で苗床を作っている。

土が固かったので耕した。

その道具は草取り機。

先が土を掘り起こすようにできているから利用したそうだ。

機械で土を柔らかくして水をかけて平坦にする。

そして、苗箱を敷いて肥料を撒く。

撒く道具はテカゴ。

肥料の油かすを計量したのは一升桝。

深さが二寸七分、幅は四寸九分と彫られている。

どちらも先代が使っていた年代ものの道具だ。

苗箱の上には心棒に撒いた新聞紙と穴あきシートを被せていく。

呼吸を合わせて歪まないように広げていく。

新聞紙にのり付けした糊がくっついているので、破れた箇所を補強しながら作業を進めている。

Kさんの田んぼは7反半。

苗箱は150枚用意した。

1反で20箱も要する計算だ。

半分ぐらいになった頃、家から持ってきた魔除けのお札。

新福寺で行われた3月のオコナイで授かったお札だ。

ヤナギの枝に三角折りにしたお札だ。

それをお花とともに苗代田の縁に挿す。

田主は心の中で今年も豊作になりますようにと思いを込めて祈った。

その後も苗代作りの作業が続く。



シートを敷いては端っこを泥土で置く。

風で飛ばされないように押さえていく。

最近は苗代田にビニールシートを被せるところが多くなっているが、Kさんは、面倒だが苗が強くなるのでそうしているという。

かっては牛がいた。いうことをよう利いてくれたそうだ。

牛は都祁の白石に預けた。

いわゆる預け牛だ。

秋に戻ってきたときは痩せていたそうだ。

ムギも栽培していた。

小林では「田植えさん」が生駒の高山から来ていた。

3人が2日間。住み込みで作業をしていた。

「草取りさん」も来ていた。

こちらは2人で2日間。

「フゴ」を担いで2往復。

しんどいからと先代がゴム車を買ってくれた。

つい最近まで物置にあったが捨てた。

ゴムはくたびれてなかったそうだ。

(H22. 5. 4 EOS40D撮影)


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