速さより正確性を重視する
レスキューの競技の持ち時間は、10分間です。 10分以内にゴールすれば、スタートからゴールするまでの時間がそのチームの競技時間になります。 もし、スタートから10分経ってもゴールできなかった場合は、競技時間としての記録が10分となり、「リタイア」(または「時間切れ」)となります。
レスキューの競技は得点での勝負になります。 この得点は、被災者を発見した数や、障害物やギャップを越えられたかどうか、逆に誤発見や競技中断の少なさで決まります。 この得点が多い方が勝ちです。
では、競技の時間は競技結果にどのような影響があるかというと・・・ 「もし、複数のチームが同点だった場合に、競技時間が短い方が勝ち」となります。 この程度しか関係しません。
もし、
Aチーム:スタートから3分でゴール 得点は130点
Bチーム:スタートから10分経ってもゴールできなかったけれど、得点は131点
の2チームを比べると、得点の多いBチームの勝ちになります。
このように、10分という限られた時間の中では、速さ(競技時間の短さ)より正確性(高い得点)が必要とされます。 (もちろん、速くて正確なロボットが理想です。)
今年(2008年)のジャパンオープン大阪(日本大会)の決勝で、3位と4位が同点でした。(3位までに入ると世界大会への出場権をもらえます。) 競技時間が短かった「M&Y」が世界大会への出場権をもらったという経緯があります。 ですので、ある程度の速さも必要です。 (と言っておきます。 汗;)
ロボットのスピードを速くする安易な方法として、オキシライド電池を使用するという荒業があります。 オキシライド電池は、1本の電圧が1.7Vなので、6本で1.2V程度の差が出ます。 これを使用すると、体感的にもロボットの速度が速くなります。 (しかし、ロボットが元気になる分、黒線を外れやすくなるという諸刃の剣です。) 逆に、スピードを遅くする安易な方法として、ニッカド充電池を使用することができます。
2011.2.11 修正補足
2011年ルールより競技時間は事前の調整を含めて8分間になります。 また、得点や減点が整理され、得点での差が付かない傾向にあります。 同点だとやっぱり競技時間が短い方が勝ちになります。
(ただし、競技会のローカルルールで、競技時間以外にも順位付けする基準を別に設けることがあります。)
減点は、競技進行停止だけになりましたが、一回の減点が-15点なので、とても大きいです。 減点されないような正確で確実なロボットを作りましょう。