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RoboCupJunior General Rules 2024/10 勝手に解説 その2

2024-11-14 | Rescue Rules 2025

最近改版された RoboCupJunior General Rules を備忘録として書いておきます。
の続き

5. RCJ Team Posters
5. RCJチームポスター
5.1. Purpose: Posters are a tool for sharing robot designs and insights with judges, teams, and the public. Posters will be hung in public competition areas in the venue and digital copies or photographs will be shared by RCJ after the competition.
5.1.目的: ポスターは、ロボットのデザインや見識を審査員、チーム、一般の人々と共有するためのツールです。ポスターは競技会場の公共エリアに掲示され、競技会後にRCJによってデジタルコピーや写真が共有されます。
5.2. Size: Posters must be no larger than A1 size (60 x 84 cm).
5.2.サイズ: ポスターは A1 サイズ (60 x 84 cm) 以下である必要があります。
5.3. Content: Posters should summarize design documents and present the robot’s capabilities in an engaging format.
5.3.内容: ポスターは、設計を要約した文書で、ロボットの能力を分かりやすい形式で示すべきです。
5.2.に書かれているポスターの大きさは会場によってまちまちだと思うので、General Rulesにあるのは、余計なお世話だと思うのですが・・・まあ、基本はA1サイズと言うことですね。(どうせなら縦横の指定も欲しかった)
5.1.はファイルだけでなく、紙のポスターも会場に掲示するので必要だよ、ということです。

6. Technical Description Video (See League Documentation)
6. 技術説明ビデオ(リーグのドキュメントを参照)
6.1. Content:
・Robotic Demonstration: Show fully functional robot systems to
highlight technical aspects.
・Design Process: Explain design choices and team problem-solving approaches.
・Presentation: Clear and high-quality, explaining innovative or unusual techniques.
・Innovation & Sustainability: Highlight new technologies and sustainable practices.
6.1. 内容: 
・ロボットデモンストレーション:技術的な側面を強調するために、完全に機能するロボットシステムを紹介します。 
・デザインプロセス:設計の選択やチームの問題解決アプローチを説明します。 
・プレゼンテーション:明確で高品質なもので、革新的または独自の技術を説明します。 
・革新と持続可能性:新しい技術や持続可能な実践を強調します。
6.2. Submission: Guidelines will specify video length and deadlines per league.
6.2. 提出:ガイドラインには、リーグごとのビデオの長さや締切が指定されます。
6章は、新たに追加された技術説明ビデオについてです。
レスキューではエンジニアリングジャーナル(活動履歴)の提出しなくて良くなり、この技術説明ビデオの提出が必要になりました。(エンジニアリングジャーナルは提出の必要が無くなっただけで、作業記録として作成する必要が無い、と言っている訳ではありません。 作業記録は当然ながら必要と思います)
で、この技術説明ビデオ、4つの項目が書かれています。 世界大会では、これらも英語で作る必要があるでしょうから・・・日本のチームにはなかなか難易度が高いように思います。

7. Sharing Team Resources
7.チームの提出物の共有
7.1. Sharing: Materials submitted by teams as part of the documentation submission will be shared on GitHub repositories for the leagues: https://github.com/robocup-junior
7.1. 共有:チームがドキュメント提出の一環として提出した提出物は、リーグ用の GitHub リポジトリ(https://github.com/robocup-junior)で共有されます。
7.2. Credit: Teams must credit creators of external work and adhere to licensing rules. The focus should remain on personal growth and learning.
7.2. クレジット:チームは外部作品の作成者のクレジットを表示し、ライセンス規則に従う必要があります。個人の成長と学習に焦点を当て続ける必要があります。
7章は、チームが提出した提出物の共有についての説明です。 「チームに提出してもらったものは RoboCupJunior の GitHub で共有する」 と書かれています。 ということで、「提出したものは公開される。」のが前提になるようです。 まあ、だから、提出物には個人情報を掲載しないとか、恥ずかしくないものを提出しよう、とか考える必要がなりますね。
ここで、重要なのが7.2.の Credit です。チームは自分たちが流用したものは出典を明確にしましょう、ということだと思います。

8. Plagiarism Guidelines
8. 流用に関するガイドライン
8.1. External Code Use: Teams are allowed to use external code or libraries (e.g., OpenCV, machine learning frameworks) but must credit the original creators. However, personalized code contributions from others is not permitted without appropriate credit.
8.1.外部コードの使用: チームは外部コードまたはライブラリ (OpenCV、機械学習フレームワークなど) を使用できますが、オリジナルの作成者のクレジットを表示する必要があります。ただし、他者からの個別のコードの寄与は、適切なクレジットなしでは許可されていません。 
8.2. Learning Priority: Teams should prioritize learning and not use complete solutions from others. Always pay attention to licensing rules.
8.2.学習の優先: チームは学習を優先する必要があり、他のチームの完全なソリューションを使用しないでください。ライセンス規則には常に注意してください。
8.3. League Adaptability: Each league may modify the plagiarism rules to ensure they meet their specific requirements.
8.3.リーグの適応性: 各リーグは、特定の要件を確実に満たすために流用ルールを変更する場合があります。
8章・・・もともとの翻訳だと「盗作」などと言う言葉でした。 さすがに表現がきついと考えて「流用」にしました。
で・・・自分たちのオリジナルでないもの(他人の成果を流用したもの)は、流用した元(出典)を明らかにしましょう。(8.1.) 
それから・・・他人のプログラム(など)をそのまま丸ごとコピーはやめましょう。(まさに盗作ですね) 2023年のRCAP、2024年の世界大会で他チームが公開したプログラムをほとんどそのまま利用したRescue Simulation チームが存在して、怒られたそうです。(Rescue Simulation だから、プログラムしか作らない)
ただ、まあ、流用(盗作)というのは程度問題であって、第三者が(盗作かどうかを)判断するのはなかなか難しいと思います。 プログラムを丸ごと流用するのは、ダメしても・・・それを盗作と判断するのは難しいです。 
他チームのロボットの動きを見て「おっ、あの動き良いな!真似しよ!」というのは流用になるの?

9. Bill of Materials (BOM)
9. 構成品一覧 (BOM)
9.1. Submission: Teams must submit a BOM listing major components and materials used.
9.1.提出: チームは、使用される主要な部品や材料を一覧表にした BOM を提出する必要があります。
9.2. Details: The BOM must include:
・Component name/description (e.g., part number).
・Supplier/source of the component (including PCBs/machined components).
・Status (new/reused).
・Kit or custom-built.
・Price.
9.2.詳細: BOM には以下を含める必要があります。
・構成品の名前/説明 (例: 部品番号)
・構成品(PCB/機械加工コンポーネントを含む)のメーカー/入手先
・状態(新品/中古)
・キットまたは自作
・価格
9.3. Template: A standardized BOM template will be provided with the league documentation submissions for the international competition.
9.3.テンプレート: 標準化された BOM テンプレートは、瀬角大会へのリーグ提出書類とともに提供されます。
9章は構成品一覧(部品表)の作成です。
これも、リーグ共通の提出物になるということですね。
まあ、構成品一覧は普通に作ると思うので、特に新しい負担では無いと思います。(M&Yも作成していました。)

ということで、いろいろと変わった General Rules ですが・・・「どのチームも必ず守るもの」では無くなって、「基本的なルールであり、競技会やリーグによっては、カスタマイズして良いよ。 だけど、なにも書かれていない時はデフォルトは General Rules だよ」ということなんだと思います。

そうすると、本来であれば、日本大会(ジュニア・ジャパンオープン)や、ブロック大会、ノード大会のときには、このGeneral Rules 通りに実施しない(できない)部分はローカルルールとして、提示すべきだと思います。(例えば、ポスターの大きさはA縦、チーム紹介ビデオの提出やBOMの提出は必要無い・・・とか)

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