RCJ(RoboCupJunior)Forum にレスキューの 2025年ルールの変更点が掲載されたのに合わせて、これまでのルールの疑問点を質問しました。
そのひとつがこれ
Rescue Simulation 2024 Rules の
2.5.2 Silver tiles will be placed randomly throughout the field.
銀タイルは「ランダム」に配置される。
いや、ランダムには配置されませんよね。 コース設計者が設計したとおりに配置されますよね・・・。
ということで、なんでランダムに配置されるって書かれているの?
という質問をしました。
これ、以前にも同じ内容を質問したことがあって・・・そのときの Committeeの回答は、「ランダムとは、競技毎に設置する場所が違うということです」と言う回答がありました。「それなら、何で銀タイルだけランダムに配置と書くの? 壁だって、被災者だって、障害物だって、すべてのものが競技毎に設置場所が変るのだから、全部ランダムに配置すると書かないの?」と質問したら・・・「ルールには全部は書けない・・・」という謎の回答になって・・・うんダメだ、この回答者、と思いました。
で・・・今回の回答は・・・
The idea of randomness refers to the fact that there is no defined rule for how the silver tiles are placed. The same term is applied in rule 2.6 which refers to swamps, obstacles and holes. These are also defined at the time of the map design.
「ランダム性」という概念は、銀のタイルがどのように配置されるかに関して明確なルールが存在しないことを指します。同じ用語はルール2.6にも適用されており、そこでは沼地や障害物、穴についても言及されています。これらもマップ設計時に定義されます。
えっ、そういうことなの?
ランダムっていうのは、「配置のルールが無い」ということらしいです。 言い換えると、どこにでも配置される(どこにでも配置していい)です。
ということで、「ランダムに配置される」と思っていたことが間違いでした。
そうすると、いま、RCJJ レスキュー技術委員会から提供されているレスキューリーグの日本語版ルールの表記は、ことごとく間違っていることになります。
例えば Rescue Line では
2.9.11 審判は、救助ゾーン内の出入り口の無いコーナーに避難場所をランダムに配置できます。
ですが、これもランダムに配置するわけではなく、単に「コーナーであれば、どこにでも配置可能」ということで、競技の運用(やり方)について書かれている訳ではないことになります。
同様に
2.10.4. 競技運営者は救助ゾーン内で被災者をランダムに配置します。
これも、ランダムに配置する訳では無く、救助ゾーンの中ならどこに配置しても良い、と書かれているだけのことですね。
どうも、ランダムというと、サイコロを振って偶然の出目で何かをするようなことを想像してしまうのですが・・・そうでは無い場合もあるというのを初めて知りました。
ただ、じゃあ、random は偶然の意味は無いのか? というと・・・
4.3.11 の ランダム化方法に基づいて行われる や 4.5.6 の 被災者はランダムに救助ゾーンに配置されます は、偶然性のランダムのことらしいです。
つまり、random には
①ルールがないこと(配置するルールが無い。だからどこでも配置できる)
②サイコロを振るような偶然性で決まること
の2種類があるようです。
う~ん、日本人には、なかなか難しい!
で・・・今回の説明を聞いて、「なるほど」と思ったのですが・・・
例えば、Rescue Line 2024 ルールの 2.5.2 には
Speed bumps may also be placed anywhere in the evacuation zone.
このように「どこにでも配置できる」という表現「も」使われています。
どこにでも配置できる、の同じ意味なら、2つの表現ではなく1つの表現に統一して下さいよぉ・・・
という要望を Forum に入れましたが・・・リアクションはありません・・・