ノルマをこなしていこう。
今回は「今年書いた詩の一編」である。
この詩は7月6日に書いて、Upした。わたしにはめずらしく、ちょっと色っぽい詩となった。
頭の隅には別れた妻のイメージが、黄色信号のように点滅していて、そこからこういうことばが生まれてきたのではないかと、推測される。
「女性へのメッセージ」なんて、そう滅多には書かないのだけど。
彼女と出会ったころを、かすかに思い出している♪
横浜倉庫に出かけ「ライヴ・レストラン、モーション・ブルー・ヨコハマ」で、jazzの生バンドを愉しみながら、マティーニをお代わりしたことがあった。
http://www.motionblue.co.jp/
そのときは、いまでも親しくしている男友達といっしょだった。詩の中では、男友達が、若き日の妻のイメージと入れ替わっている(^^;)
有名なカクテル、マティーニとはじめて出会ったのは、アメリカ文学か映画の一場面だった気がする。レイモンド・チャンドラーの小説の中にはギムレットが登場する。「長いお別れ」（ロンググッドバイ）のラスト近いあたりで、テリー・レノックスが「ギムレットには早すぎる」というセリフを吐く。
ところで今年の作品13編のうち、5編は7月に生まれてきた。
最初の読者たるわたしは「へえ～、こんな詩が出来てしまった。なんでだろう？」
・・・と少し戸惑ったことを覚えている。
１． panta rhei（ポエムNO.2-100） 11月1日
２． 枯葉が舞う（ポエムNo.2-99） 9月18日
３． あれは何だろう（ポエムNO.2-98） 7月23日
４． 千年横町を歩くとき（ポエムNO.2-97） 7月19日
５． クリスタルグラス幻想（ポエムNO.2-96） 7月17日
６． 思い出のフーガ（ポエムNO.2-95） 7月7日
７． 七夕の夜、マティーニの夜（ポエムNO.2-94） 7月6日
８． 午後の紅茶いかがですか？（ポエムNO.2-93） 3月19日
９． 春眠（ポエムNO.2-92） 3月5日
10. 春の登場人物（ポエムNO.2-91） 2月26日
11. なんの比喩（ポエムNO.2-90） 2月26日
12. 落差（ポエムNO.2-89） 1月29日
13. 明日も あさっても（ポエムNO.2-88） 1月15日
さて、本作を引用する。
「七夕の夜、マティーニの夜」
深夜のバーカウンターに片肘をつき
ゆっくりと 舐めるように
マティーニを飲んでいた横浜の夜。
あれから二十数年が横をすり抜けていった。
「やあ お久しぶり
いまでも元気ですか？」
女友達の乾ききらない髪の感触が
危険な原色のイルミネーションとなって甦る。
ジンとベルモットのバランスの上にきみとぼくが乗っていてね
きみがジン ぼくがベルモット・・・
いや その逆だった夜もあった。
「ねえ 明日どこへいく？」
「さあ どこへいこうか」
マティーニが飲める街ならどこだっていいさ。
きみと二人だったころの風景。
ぼく一人だけの風景。
「やあ お久しぶり
いまでも元気ですか？」
元気だとしたら 大好きだった白クマアイスを食べているんだろう。
一杯飲んだあとは 決まってアイスを食べたがっていたから。
マンションの冷蔵庫に いつも半ダースはストックがあったし
ぼくもよくお相伴にあずかった。
舌先にしたたる 手のひらサイズの氷原。
「あ 髪がまだ濡れてる」
七月の蒸し暑い夜がつづくと
真夜中に目を覚まし
キッチンへいってアイスを物色したくなる。
そういう習慣はきみから感染したのだろう たぶんね。
ささいな出来事の集積が
いつのまにか きみとぼくの進路をへだてた。
遠くの空が明るくなってきたな
夜は明けていった 無情にも必ず・・・あっというまに。
「やあ お久しぶり
いまでも元気ですか？ いま 一番やりたいことは何ですか？」
空想の中では ぼくはまだ凛々しき青年で
きみは華麗な女盛り。
「今夜もいくつかジョークを用意したよ
元気だったら戻っておいで」
スミレ色の笑顔 いまも健在だろうから。
七夕の夜に マティーニはお似合いだろ？
ちなみにマティーニとはこんなカクテル。
※写真は前橋で撮影した七夕まつりのスナップ。
詩とは直接的な関係ありません。
またマティーニの画像はこちらからお借りしました。
http://www.jlogos.com/d020/8538942.html
ありがとうございました。
今回は「今年書いた詩の一編」である。
この詩は7月6日に書いて、Upした。わたしにはめずらしく、ちょっと色っぽい詩となった。
頭の隅には別れた妻のイメージが、黄色信号のように点滅していて、そこからこういうことばが生まれてきたのではないかと、推測される。
「女性へのメッセージ」なんて、そう滅多には書かないのだけど。
彼女と出会ったころを、かすかに思い出している♪
横浜倉庫に出かけ「ライヴ・レストラン、モーション・ブルー・ヨコハマ」で、jazzの生バンドを愉しみながら、マティーニをお代わりしたことがあった。
http://www.motionblue.co.jp/
そのときは、いまでも親しくしている男友達といっしょだった。詩の中では、男友達が、若き日の妻のイメージと入れ替わっている(^^;)
有名なカクテル、マティーニとはじめて出会ったのは、アメリカ文学か映画の一場面だった気がする。レイモンド・チャンドラーの小説の中にはギムレットが登場する。「長いお別れ」（ロンググッドバイ）のラスト近いあたりで、テリー・レノックスが「ギムレットには早すぎる」というセリフを吐く。
ところで今年の作品13編のうち、5編は7月に生まれてきた。
最初の読者たるわたしは「へえ～、こんな詩が出来てしまった。なんでだろう？」
・・・と少し戸惑ったことを覚えている。
１． panta rhei（ポエムNO.2-100） 11月1日
２． 枯葉が舞う（ポエムNo.2-99） 9月18日
３． あれは何だろう（ポエムNO.2-98） 7月23日
４． 千年横町を歩くとき（ポエムNO.2-97） 7月19日
５． クリスタルグラス幻想（ポエムNO.2-96） 7月17日
６． 思い出のフーガ（ポエムNO.2-95） 7月7日
７． 七夕の夜、マティーニの夜（ポエムNO.2-94） 7月6日
８． 午後の紅茶いかがですか？（ポエムNO.2-93） 3月19日
９． 春眠（ポエムNO.2-92） 3月5日
10. 春の登場人物（ポエムNO.2-91） 2月26日
11. なんの比喩（ポエムNO.2-90） 2月26日
12. 落差（ポエムNO.2-89） 1月29日
13. 明日も あさっても（ポエムNO.2-88） 1月15日
さて、本作を引用する。
「七夕の夜、マティーニの夜」
深夜のバーカウンターに片肘をつき
ゆっくりと 舐めるように
マティーニを飲んでいた横浜の夜。
あれから二十数年が横をすり抜けていった。
「やあ お久しぶり
いまでも元気ですか？」
女友達の乾ききらない髪の感触が
危険な原色のイルミネーションとなって甦る。
ジンとベルモットのバランスの上にきみとぼくが乗っていてね
きみがジン ぼくがベルモット・・・
いや その逆だった夜もあった。
「ねえ 明日どこへいく？」
「さあ どこへいこうか」
マティーニが飲める街ならどこだっていいさ。
きみと二人だったころの風景。
ぼく一人だけの風景。
「やあ お久しぶり
いまでも元気ですか？」
元気だとしたら 大好きだった白クマアイスを食べているんだろう。
一杯飲んだあとは 決まってアイスを食べたがっていたから。
マンションの冷蔵庫に いつも半ダースはストックがあったし
ぼくもよくお相伴にあずかった。
舌先にしたたる 手のひらサイズの氷原。
「あ 髪がまだ濡れてる」
七月の蒸し暑い夜がつづくと
真夜中に目を覚まし
キッチンへいってアイスを物色したくなる。
そういう習慣はきみから感染したのだろう たぶんね。
ささいな出来事の集積が
いつのまにか きみとぼくの進路をへだてた。
遠くの空が明るくなってきたな
夜は明けていった 無情にも必ず・・・あっというまに。
「やあ お久しぶり
いまでも元気ですか？ いま 一番やりたいことは何ですか？」
空想の中では ぼくはまだ凛々しき青年で
きみは華麗な女盛り。
「今夜もいくつかジョークを用意したよ
元気だったら戻っておいで」
スミレ色の笑顔 いまも健在だろうから。
七夕の夜に マティーニはお似合いだろ？
ちなみにマティーニとはこんなカクテル。
※写真は前橋で撮影した七夕まつりのスナップ。
詩とは直接的な関係ありません。
またマティーニの画像はこちらからお借りしました。
http://www.jlogos.com/d020/8538942.html
ありがとうございました。
