生と死のあいだのわずかな隙間をしたたる
一滴 二滴の涙。
その重みで今日も太陽がかたむいていく。
ほら
ほらね。
見てて 見ててごらん。
写真なんか撮ってないで!
上映時間が終わり
一日はこうしてカタストロフィーをむかえる。
どんな人にも等分に。
わけへだてなくね。
カラスの群れが川向うへと 夕空を渡っていく。
終わったね
ENDマークは出ないけれど。
だれが捨てたのか
一束の古い手紙が風に吹かれて音をたてる。
あまりにも平凡な まぶたの埠頭。
ストローハットの観覧席に
カメムシやキリギリス コオロギが群がって
沈みゆく大きな夕陽を眺めている。
それらにとっても何かが終わった。
さあ気をとりなおして
ぼくとビールを飲もう。
泡がこころの傷口を消毒してなんかくれないけれど
ほかに どうはしゃいだらいいのか思いつかなくて。
ぼくは妙齢の美しい人妻の肩を抱き
闇の向こうからあらわれる 月光の階段をのぼっていく。
2014年8月3日という映画のあとで。
一滴 二滴の涙。
その重みで今日も太陽がかたむいていく。
ほら
ほらね。
見てて 見ててごらん。
写真なんか撮ってないで!
上映時間が終わり
一日はこうしてカタストロフィーをむかえる。
どんな人にも等分に。
わけへだてなくね。
カラスの群れが川向うへと 夕空を渡っていく。
終わったね
ENDマークは出ないけれど。
だれが捨てたのか
一束の古い手紙が風に吹かれて音をたてる。
あまりにも平凡な まぶたの埠頭。
ストローハットの観覧席に
カメムシやキリギリス コオロギが群がって
沈みゆく大きな夕陽を眺めている。
それらにとっても何かが終わった。
さあ気をとりなおして
ぼくとビールを飲もう。
泡がこころの傷口を消毒してなんかくれないけれど
ほかに どうはしゃいだらいいのか思いつかなくて。
ぼくは妙齢の美しい人妻の肩を抱き
闇の向こうからあらわれる 月光の階段をのぼっていく。
2014年8月3日という映画のあとで。