大衆を操作する”禁断の法則”があった...
現代の日本も使われていたのである...
7月6日以来、放水量を半分に絞っているが、
長江流域はもとより
鄱陽湖や洞庭湖のような
大きな湖の水位は観測史上最高に達した。
三峡ダムの水位は、
22日時点で162.22 mで
警戒水位(145m)を17.22m超えている。
因みにダムの高さは185mだ。
6月末から放水を始めているが、
ダムの下流域で増水が続く上、
洪水対策で放水量を抑制しているため、
貯水量は増えている。
放水すると下流に影響が及び、
溜めれば溢れる恐れがある難しい状況だ。
三峡ダムが周囲に及ぼす悪影響は、
この先、増えることはあっても減ることはないだろう。
中国政府も技術者も根本的な解決策を見いだせず、
すでに匙を投げて、放置されているという。
三峡ダムの建設は「汚職の温床」と化し、
総工費2000億元のうち34億元が汚職や賄賂に消えた。
また、中国映画『長江哀歌』のように
該地域住民約110万人が
強制的に荒地へ追いやられて貧困化し、
10万人が流民となった。
三峡ダムは軟弱な地盤に加え手抜き工事も指摘され、
完成1年前の2008年でさえダム本体に
1万カ所以上のひび割れが見つかり、
水理と地質の専門家に「持って10年」と酷評された。
完成後も長江中下流域では何度も洪水被害が発生しており、
洪水を防止するどころか、
ダム本体が決壊しかねない最悪の状況なのだという。
2009年の完成時と18年のダムを比べた衛星写真では、
ダム中央部分で40mの歪みが生じていると指摘されたが、
中国政府は「数センチ程度」と黙殺した。
<三峡ダム決壊の影響>
朝鮮戦時、国連軍は、
中国・北朝鮮に休戦交渉の譲歩を迫るために、
徳山ダム及び慈山ダム(灌漑ダム)を航空攻撃し、決壊させた。
徳山ダムの決壊は11㎞にわたる
鉄道とその橋梁を流失させたうえ、
順安飛行場を水浸しにし、
補給用倉庫六ヶ所と八個高射砲中隊を水没させ、
その効果の大きさに国連軍自身が驚いた。
慈山ダムの破壊でも同様の効果があり、
とくに鉄道に大きな被害をもたらし、
鉄道輸送は数週間にわたり途絶した。
ダムの復旧には、20万人の労働力を必要とした。
ダムの破壊は他のいかなる爆撃よりも有効だったのだ。
この例のように、三峡ダムの決壊による被害は計り知れない。
長江下流から上海市までの人口は
6億人で、GDPの6割を占める最重要地域だ。
ダムに最も近い宣昌市は全滅、
さらに武漢市を飲み込み、南京市から上海市まで
奔流は津波のように押し寄せ、
大量のがれきが日本海にまで達するという。
農作物も全滅し、被災地は衛生状態も悪化、
新たな伝染病が発生する可能性もある。
中国共産党の存立を揺るがす事態となるかも知れない。
さらに戦慄する事態は、原発事故である。
三峡ダムの決壊は長江下流にある原発9基の
事故(福島第一原発と同じ炉心溶融(メルトダウン)など
一連の放射性物質の放出を伴った原子力事故)が発生することだ。
そうなれば「黄砂」と同様に放射性物質が空中から
日本を汚染するのみならず
日本海流と対馬海流により周辺海域も汚染される恐れが大きい。
<米国・日本・台湾などの関心>
米中覇権争いはエスカレートしている。
三峡ダムの決壊は、
中国と覇権争いをする米国はもとより
その脅威に晒されている
日本、台湾、ベトナムなどの近隣諸国は
固唾を飲んでその成り行きを注視・期待している。
ダムは劣化が進み時間と共にリスクが高まるだろう。
三峡ダムの決壊は、
中国にとって「時限爆弾」のようなものである。
<日本も情報収集・分析と対処準備を>
インテリジェンスの本旨は
「想定外事態をなくし、
起こりうる事態対処方策を準備すること」だと思う。
三峡ダムの決壊は、日本の安全保障にとっても重大な関心事だ。
あらゆる手段で情報を収集・分析し
そのリスクの全貌を解明し、それに対する対処方針を準備すべきである。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
<著者紹介>
元自衛隊陸将・福山隆

昭和22年長崎県生まれ。
防衛大学校を卒業後、
陸上自衛隊幹部候補生として入隊。
外務省安全保障課出向、
韓国への防衛駐在員を経験後、帰国。
山手線内唯一の部隊:
陸上自衛隊第32普通科連隊長として
地下鉄サリン事件の対応の指揮をした。
陸幕調査第2課長(国外情報)、
情報本部初代画像部長(衛星情報)、
第11師団(札幌)副師団長、
富士教導団長、九州補給処長などを歴任し、
西部方面総監部幕僚長・陸将へ
昇任したのち、退官。
退官後、ハーバード大学アジアセンター
上級客員研究員を経て、
ダイコー株式会社取締役専務・執行役員を務め、
現在は広洋産業(株)顧問に就任。
自衛隊で培った豊富な知識、
経験、人脈を活かし、講演や執筆活動も行う。
2020年5月末には、
コロナを政治、経済、軍事的な側面から読み解き
今後の世界動向を解き明かす、
『「武漢ウイルス」後の新世界秩序』も出版。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
<福山隆の新刊本が発売!>
「素人は戦略を語り、プロは〇〇を語る」
ナポレオンも、
最強ドイツ機甲師団も、
旧日本軍もこれで敗れた…
戦争の勝敗を決める鍵は、
戦略でも軍事作戦でもなかった。
元陸将が語る、戦争の本質とは?
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「インテリジェンス大国・日本の復活へ」
戦後の日本は、世界の情報機関から
「スパイ天国」と呼ばれるようになり、
ロシアのスパイからは
「日本はスパイ活動に理想的で、
仕事が多すぎて、スパイにとって地獄だ」
と言われるほど、
日本はインテリジェンスを失いつつあります…
それでも、スパイ防止法は制定されず、
今でも日本の機密情報は他国に、
奪われ続ける一方です…
しかし、、
日本の諜報機関の歴史を遡ると、
かなり古い歴史があり、、
「忍者」は現代における
スパイの役割を果たしていましたし、
戦時中の日本には「陸軍中野学校」
という名前の、独自の諜報機関もありました。
さらに、日本貿易復興機構(ジェトロ)や昔の通産省。
「これは昔、アメリカにとって最大の脅威であり、
その情報収集能力、分析能力の高さからスパイ機関だと
間違われるほどでした。それほど優秀。」
と、危機管理・インテリジェンスの専門家の
丸谷さんも言っています。
「インテリジェンス大国・日本の復活」に向けて、
もう二度と戦争に負けないように
もう二度と同じ過ちを繰り返さないように
もう一度、日本の諜報能力を復活させたい。
それこそが、私たちの目的です。
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