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君子(ロシア賢帝独裁時代)危うきに近寄らず。

2021年11月01日 10時32分10秒 | 擬態資本主義、擬態民主主義。

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)11月1日(月曜日)
通巻第7103号   
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 やっぱり噂は本当だった。タジキスタンに中国軍の秘密基地
  ロシアは、嘗ての軍事同盟国の問題になぜ沈黙しているのか?
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 アフガニスタンから中国へ繋がる回廊(ワクハン回廊)がある。地図帳を見ても、タジキスタンの南側、アフガニスタンに挟まれて、中国の新彊ウィグル自治区へ直結している。この回廊がテロリスト潜入の道に化けると?

 中国はETIM(東トルキスタン独立運動)を敵視し、その摘発、活動家の割り出しなどをアフガニスタンで、秘かに行い、さすがのアフタニスタン政府も彼ら中国人スパイを追放した。
 米国は2020年11月に「ETIM」をテロリストのリストから削除した。理由は「活動した形跡もなく、組織が存在しているかどうかも疑わしい」とした。
 つまり中国はETIMがテロリストだとしてウィグル自治区における弾圧の合法性を得たと錯覚していたのだ。

 タジキスタンは嘗てロシアのアフガニスタン侵略の前線基地だった。いまなお条約によりロシア軍基地は残存している。人口950万、ひとりあたりのGDPは3500ドル程度で中央アジアの最貧国ではあるが、ロシアとの距離を置き、中国のSCOに加盟している。

 ほかの旧ロシアの中央アジア諸国と異なるのは、紀元前からスキタイが入り込み、さらにペルシャの遠征があり、近世にはチュルク系が入り込むなどして、言語はタジグ語(ペルシア語の方言に近い)。イランとの関係が強いことでも知られる。

中国は前述のワクハン回廊から僅か12キロという場所に緊急展開部隊(ロシア軍のSOBRに匹敵)の基地を建設している。(ワクラン回廊のイシカシムという場所)。
 主要な執務ビル、兵舎、給水塔、コンピュータから家具まで中国から輸入してまかなったが、タジキスタンのラフモンン大統領は、これらを免税とした。引き換えに中国は相当量の武器を供与した。建設費用は850万ドル。

 タジキスタンにとって最大の投資国は中国であり、一帯一路の目玉としてタジキスタンを横断するハイウェイのバイパスを建設している。ほかに発電所、通信ネットワーク、金融システムの構築などに10億ドルを投資、ハイウェイ建設だけでも2039万ドルをぶち込んだ(プラウダ英文版、10月28日)。

 ロシアはこの問題に沈黙を続けているが、ホンネは、ややこしいタリバンやらテロリストと中国が替わりに戦ってくれるのだから、じつは欣快としているらしい。
 プラウダが露骨に書いた。
 「ロシアは中国に死に往く機会を提供したのだ」と。
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1 コメント

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感想 (kashin)
2021-11-01 19:42:21
僕はこう思いました。
「三国志の呉と蜀の関係に似ているなあ。」
「最強の魏(アメリカ)は怖いから一応争いは、その表面化は避ける。しかし相手が強くなるのは面白くない」ということですね。諍いを表面化させられれば日本その他の海洋国(シーパワー)や南中国に隣接するベトナム以下の国々にとって最良(BEST)だ。
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