旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

慈眼院の姥桜

2021年07月16日 | 旅 歴史

 大阪府泉佐野市日根野に慈眼院(じげんいん)があります。
 慈眼院の姥桜(うばざくら)は本堂西の築地塀の外、日根神社の参道に面しています。根回り3mの旧主幹は、内部が朽損し空洞化しています。しかし地上から2mのところから3本の支幹が出ています。慈眼院所蔵の元禄3年(1680)の慶長年間(1596-1611)の古絵図にも描かれている老木です。姥桜は大阪府の天然記念物に指定されています。

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慈眼院金堂

2021年07月15日 | 旅 歴史

 大阪府泉佐野市日根野に慈眼院(じげんいん)があります。
 慈眼院の金堂は多宝塔の西にあり、毘沙門堂、一願薬師堂とも呼ばれます。間口3間、奥行3間、単層、寄棟造り、本瓦葺きの建物で、正面に1間の向拝を付けています。鎌倉時代後期の建治から元弘年間(1275-1332)頃に建てられています。
 四方に縁を回し、軒の高さは3.7m、軒高は7m余りあります。外観は極めて単純ですが、小堂ながら鎌倉期の端正さをよく現わしています。また柿経(笠塔婆)が保存されています。慈眼院金堂は明治36年(1903)に国の重要文化財に指定されています。

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慈眼院多宝塔

2021年07月14日 | 旅 歴史

 大阪府泉佐野市日根野に慈眼院(じげんいん)があります。
 慈眼院の多宝塔は石山寺、金剛三昧院とともに、日本3名塔に数えられています。檜皮葺きの、三間多宝塔で、鎌倉時代前期の文永8年(1271)に建てられています。初層の一辺が9尺(2.7m)という小さめな塔です。初層内部には大阪府指定文化財の大日如来坐像が安置されています。
 全高10mあまり、泉佐野市唯一の国宝建築物です。 多宝塔の内部には四天柱はなく、大日如来像を安置する須弥壇の背後に来迎壁があるだけです。須弥壇は、二段に組まれた仏壇の周囲に擬宝珠付きの高欄を巡らしています。慈眼院多宝塔は昭和28年(1953)に国宝に指定されています。多宝塔と同時期に建造された擬宝珠付きの高欄も、附指定で国宝に指定されています。

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慈眼院

2021年07月13日 | 旅 歴史

 大阪府泉佐野市日根野に慈眼院(じげんいん)があります。
 大悲山慈眼院は真言宗御室派のお寺です。近世末までは、隣接する日根神社の神宮寺でした。天武天皇2年(673)、天皇の勅願寺として、井堰山願成就寺無辺光院の名で覚豪により開創されたそうです。
 奈良時代の天平年間、聖武天皇の勅願寺となり、弘法大師が来住し、弘仁6年(815)、 多宝塔、金堂をはじめとする諸堂が再興されたといわれます。南北朝の正平8年(1353)、戦火を受けて焼失し、その後、後村上天皇と後亀山天皇の勅命により再興されています。
 天正13年(1585)、豊臣秀吉の根来寺攻めの兵火を受けて全山が焼失、わずかに金堂、多宝塔が残りました。その後、慶長7年(1602)、豊臣秀頼により伽藍が再興されました。国宝の多宝塔は、石山寺、高野山金剛三昧院の塔と並ぶ日本3名塔の一つで、金堂は国の重要文化財に指定されています。また境内は「日根荘遺跡」の一部として国の史跡に指定されています。

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日根神社本殿

2021年07月12日 | 旅 歴史

 大阪府泉佐野市日根野に日根神社(ひねじんじゃ)があります。
 日根神社本殿は、桃山時代の華やかな春日造りの社殿です。天正年間(1573-1593)に兵火によって焼失したものを、豊臣秀頼が慶長5年(1600に再建したものです。鵜葺草葺不合命(うがやふきあへずのみこと)と玉依毘売命(たまよりひめのみこと)を祭神として祀っています。昭和47年(1972)に大阪府の有形文化財に指定されています。

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日根神社

2021年07月11日 | 旅 歴史

 大阪府泉佐野市日根野に日根神社(ひねじんじゃ)があります。
 日根神社は神武天皇が東征の際創建したと伝えられる和泉五社の一つ、和泉国日根郡の式内社です。また大井関大明神と呼ばれることから、白鳳2年(674)天武天皇が大井関山に社殿を造営し、大鳥神社の神鳳をこの地に勧請したとも伝えられています。
 日根造の祖を祀り、日根庄の惣社として信仰を集めました。社殿は天正年間(1573-1593)に兵火によって荒廃しました。慶長5年(1600)、豊臣秀頼は吉田半左衛門に命じて再建、修復させています。一帯は「日根荘遺跡」の一部として国の史跡に指定されています。

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総福寺鎮守天満宮本殿

2021年07月10日 | 旅 歴史

 大阪府泉佐野市日根野に総福寺鎮守天満宮があります。
 総福寺鎮守天満宮の本殿は檜皮(ひわだ)葺きの、小規模な一間社流造りの社殿です。桃山時代の天正4年(1576)頃に建てられています。細部手法に特色があり、近世神社建築の先駆けとなるもので、部材の保存も良く、昭和53年(1978)に国の重要文化財に指定されています。

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総福寺鎮守天満宮

2021年07月09日 | 旅 歴史

 大阪府泉佐野市日根野に総福寺鎮守天満宮があります。
 総福寺鎮守天満宮は総福寺の鎮守社として建てられました。総福寺は行基によって創建された古刹でした。行基が自ら刻んだという十一面観音を本尊として信仰を集めました。しかし総福寺は廃寺になってしまい、現在は存在していません。
 総福寺天満宮の境内は「日根荘日根野村絵図」の禅林寺の場所に比定され、「日根荘遺跡」の一つに指定されています。日根荘は鎌倉中期から戦国時代まで九条家の荘園だったところです。ポツンと鎮座する総福寺鎮守天満宮本殿は国重文です。

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意賀美神社本殿

2021年07月08日 | 旅 歴史

 大阪府泉佐野市上之郷に意賀美神社(おがみじんじゃ)があります。
 意賀美神社本殿は一間社春日造り、檜皮(ひわだ)葺きで、正面に軒唐破風(のきからはふ)をつけています。室町時代中期の嘉吉2年(1442)に建てられた社殿で、泉佐野市の神社建築では最も古く、一間社春日造りでは大阪府最古の建物です。  全体に彩色を施し、虹梁形の頭貫(かしらぬき)、禅宗様の木鼻、和様の繋梁(つなぎばり)、蟇股 (かえるまた) には細かで緻密な彫刻が彫られています。細部の意匠は室町時代の特色を踏襲しています。意賀美神社本殿は大正13年(1924)に国の重要文化財に指定されています。

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意賀美神社

2021年07月07日 | 旅 歴史

 大阪府泉佐野市上之郷に意賀美神社(おがみじんじゃ)があります。
 意賀美神社は延長5年(927)の延喜式神名帳に記されている古社で、高おかみ神(たかおかみのかみ)を祀っています。「おかみ」という字は雨冠の下に口を3つ横に並べ、その下に龍を入れる難しい漢字です。日本書紀にみえる神で、伊奘諾尊(いざなぎのみこと)が軻遇突智神(かぐつちのかみ)を斬ったとき生まれたと伝えられています。
 高おかみ神は古事記にでてくる闇淤加美神(くらおかみのかみ)とともに雨をつかさどる神として信仰されました。「雨の神さま」「武塔の天神」と呼ばれ、樫井川流域の農民の水源神として崇敬を集めてきたようです。創祀ははっきりしませんが、継体天皇元年(507)に創建され、和銅2年(709)に社殿を造営したという説もあります。
 上之郷村字布都の山中に鎮座していましたが、天正年間(1573-1592)に焼失し、その後、現在地に遷座したようです。明治5年(1872)に村社となり、明治41年(1908)に若宮神社、弥栄神社を合祀、大正14年(1925)に郷社に昇格しています。意賀美神社本殿は、大阪府では最古のもので、国の重要文化財に指定されています。

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孝恩寺観音堂

2021年07月06日 | 旅 歴史

 大阪府貝塚市木積に孝恩寺(こうおんじ)があります。
 孝恩寺の観音堂は間口5間、奥行5間、単層、寄棟造り、本瓦葺きの建物です。鎌倉時代後期の建治から元弘年間(1275-1332)頃に建てられたと考えられています。前面2間は礼堂(らいどう)、その北側の中央間口3間、奥行2間を内陣とし、周囲に濡縁(ぬれえん)を廻らせています。
 連子窓、平行垂木(たるき)など全体的には伝統的な和様を基調とする落ち着いた造りです。長押 (なげし) の代わりに足固貫、内法貫などの貫(ぬきー柱を貫通する水平材)を多用する点、正面扉を桟唐戸とする点など、随所に禅宗様(ぜんしゅうよう)という鎌倉時代に伝わった新しい建築様式も取り入れています。
 また、内部の外陣に架け渡した虹梁(こうりょう)は断面円形の大仏様のものを用いています。孝恩寺の観音堂は大阪府下最古級の木造建築物で、昭和28年(1953)に国宝に指定されています。釘を1本も使用せず建てられたことから釘無堂(くぎなしどう)とも呼ばれています。

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孝恩寺

2021年07月05日 | 旅 歴史

 大阪府貝塚市木積に孝恩寺(こうおんじ)があります。
 慈眼山孝恩寺は浄土宗のお寺で、「木積の釘無堂」と呼ばれる観音堂で有名です。観音堂は、もとは観音寺という孝恩寺とは別のお寺で、神亀3年(726)に行基によって開基した古寺でした。近世の文献「和泉名所図会」には木積観音(こつみかんのん)と記されています。
 観音寺は明治22年(1889)に廃寺になっています。明治36年(1903)、観音堂が特別保護建造物(後の重要文化財)に指定された時は、寺院名をつけず「観音堂」として指定されました。その後、大正3年(1914)、観音堂は孝恩寺に合併され、「孝恩寺観音堂」となっています。

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千日隔夜宝篋印塔

2021年07月04日 | 旅 歴史

 大阪府貝塚市水間に水間寺(みずまでら)があります。
 境内には千日隔夜宝篋印塔が建てられています。この宝篋印塔は享保12年(1727)に建てられたようです。基礎の一面に、前かがみになって胸の前に鈷をさげ、念仏を唱えて歩いている隔夜僧の浮き彫りがあります。阪南市の大願寺にある宝篋印塔も同じ人によって建てられています。

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お夏清十郎の墓

2021年07月03日 | 旅 歴史

 大阪府貝塚市水間に水間寺(みずまでら)があります。
 愛染堂の前にはお夏清十郎の墓が建てられています。清十郎に会いたい一心で愛染堂に毎晩祈願を続けたお夏がその恋を成就させたといわれています。
 水間の豪農楠右エ門の娘・お夏がこの愛染明王に祈願し、勅使であった山名清十郎との恋を成就させたといわれる「お夏清十郎」は井原西鶴の浮世草紙「好色五人女」やそれを脚色した近松門左衛門の世話物「五十年忌歌念仏」などの元になった物語です。

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水間寺愛染堂

2021年07月02日 | 旅 歴史

 大阪府貝塚市水間に水間寺(みずまでら)があります。
 水間寺の愛染堂には愛染明王が祀られています。愛染明王は、愛欲染着を本体とする明王で、祈る者には敬愛の徳を授け、縁を結び、福を与えるといわれています。

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