フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

12月1日(土) 晴れ

2012-12-02 10:23:30 | Weblog

  9時、起床。朝の体重は11月の最初と同じ。つまり減量には失敗したけれど、太りもしなかったということ。12月はなんとか減量に成功したい。目標は-2キロ。これまで通りジムでのトレーニング(消費カロリーのアップ)と、軽めの食事(摂取カロリーのダウン)が基本的方法だが、夕飯を早めにとる(翌朝までの時間を長くして代謝による減量を計る)という工夫を加えてみよう。

  朝食はゆで卵1つ。いきなり軽めの食事だが、昼食で食べたいものがあるので、その分、朝を軽めにしたのである。

  その食べたいものとは・・・カキフライである。蒲田でカキフライといったら「三州家本店」ではないかと思う。カキフライ定食(1000円)を注文する。大ぶりのカキフライが5個お皿にのっている。レモンと中濃ソースと辛子で食べる。美味い。実に、美味い。でも、3個目あたりから衣がしんなりしてきた。サクサク感が弱くなった。どうしてかと考えるに、私がレモン汁をかけすぎたが、あるいは時間の経過とともにカキフライの内部の水分が衣の表面に滲み出てきたのではないだろうか。レモン汁のかけすぎであれば、レモン汁をいきなり全部にかけないで、1つ1つ食べる直前にかけるようにすればよい。内部の水分が滲み出てくるのであれば、一度に5個ではなく、3個単位で注文するのがよいだろう。次回の検証課題である。

 

   今日は東京国立近代美術館の開設60周年で観覧料が無料である。目指すは竹橋だが、途中、東京駅での乗り換えのとき、以前から見物してみたかった東京ステーションギャラリーに立ち寄る。通勤のときいつも前を通るのだが、入るのは今日が初めて。 入館料は500円。入るときは500円でこれだけ楽しめるとは思っていなかった。

  第一に、展示作品が楽しかった。「始発電車を待ちながら」というメインタイトル、「東京駅と鉄道をめぐる現代アート9つの物語」というサブタイトルで、意匠を凝らした作品の数々を、思わず喚声を上げたり、ニヤリとしたり、ふ~むと唸ったりしながら、大いに楽しんだ。最後の展示室でみた廣村正彰の「Junglin'」(順繰り+ing)という映像作品は、レンガの壁面を背景に美術館の展示をながめるように歩く人々がスローモーションで映されていたが、その中の一人、ステッキを持つ老人の姿が印象的(かっこいい)だった。私は昔からステッキというものに憧れをもっていて、いつかステッキの似合う男になりたいと思っていた。まだ早い。ステッキが似合うのはもっと年老いてからだが、ただし、そのとき背筋はシャキッと伸びていなかければならない。無作法な若者がいたら、「無礼者!」といいながら、ステッキでピシリと叱りつけてやるくらいのかくしゃくとした老人でなくてはならない。ステッキが似合う男とはそういうことである。

  第二に、建築物としてのギャラリーが楽しかった。階段や部屋の壁面には東京駅が作られた当時のレンガがそのまま使われている。もしかしたら壁がそのまま残っている箇所もあるのかもしれない。2階の回廊に出ると、丸の内北口の改札口ホールを見下ろせる。人々がカメラを上に向けているところを俯瞰することができる。なんだか宮中の人にでもなったような気分だ。

  第三に、館内のショップで買物を楽しめた。建物の構造上、ショップでの買物は入館しないとできないようになっているようである(私の勘違いかもしれないが)。このギャラリーならではの面白いグッズがたくさんある。今回は展示会の図録とポストカードを購入したが、ぜひまた来て買物を楽しみたい。

  なお、開館は11時(土日祝日は10時)なので、「始発電車を待ちながら」の見物はできません。

 

  東京国立近代美術館では前回見逃した(時間がなくてちゃんと観られなかった)1階の企画展「実験場1950s」にしぼって見物をした。1950年代は戦後の復興期であり、高度経済成長期の開始直前の時期で、社会のあり方、人間の生き方について、さまざなま可能性が混沌とした状態でエネルギーを放出していた時代であったように思える。結局、その中のいくつかが実現され、他の可能性は可能性のままで終わったのであるが、それを再検証したみようというのが今回の企画である。私は1954年の生まれなので、その混沌としたエネルギーを無自覚的に吸収して育ち、もの心ついたときには、1960年代のベクトルに沿って歩いていた。だから、10個のサブテーマに沿って展示された作品や資料を見て歩くとことは、自分自身のルーツをたどる旅のように感じられた。 

   近代美術館を出て、時刻は3時半。さらに京橋のブリジストン美術館に寄ることもチラリと考えたが、今日はこの辺にして、蒲田にもどってジムに行くことにした。

  今日は筋トレは省略して、有酸素運動のみ。いつもより早めに切り上げたのは、ジムの後に「まやんち」へ寄るためである。「まやんち」は6時がラストオーダーなのだ。夕方までのカフェなのだ。ラストオーダー15分前に「まやんち」に到着。店長さんが私の顔を見るなり、「先日は誤解を与える言い方をしてしまいました」と言う。何のことかと思ったら、「スタッフは全員主婦」というのは間違いで(私はブログでそう紹介した)、お一人は未婚とのことだった。ああ、やっぱり。私はその方は大学生のアルバイトなのではないかと思っていたくらいなので、未婚の方と知って納得がいった。

  オレンジとチーズクリームのケーキ、マグカップの紅茶を注文。このケーキは初めて食べたが、やさしい甘さと酸っぱさのバランスがとてもいい。そらからこのマグカップはとても大きい。マグカップだから大きいのは当然といえば当然なのかもしれないが、それにしても、大きい。しかも重い。ジムで省略した筋トレをここで出来るとは思わなかった(笑)。片手では重いので、両手で包み込むようにした飲んだ。そうすると紅茶の熱ががじんわりと伝わってきて暖かい気分になれる。それにしても今日は寒い。真冬がとうとうやってきたかのようである。

  ラストオーダーの時間となり、追加の注文はないかを尋ねられたので、早めの夕食を実践すべく、カレーライスを注文。根菜とポークと十二穀米のカレーライスである。ゆたかで、やさしい味わい。ちなみに今夜は妻は自宅でやっているビーズ&ワイヤー教室の忘年会で、私も息子も夕食は外である。

  支払いのとき、未婚の(!)スタッフの方の写真を撮らせていただく。レジの付近に「ちまちま・のほほん展」の作品たちが置かれている。箱庭のような小さな至福の世界が展開されている。瓶の中の熊さんが食べているのは「まやんち」の看板メニューの蒲田モダンロールである。    

 

 

  「まやんち」を閉店の6時半に出て(この後、お菓子教室とのこと)、「ルノアール」でコーヒーを飲みながら昨日と今日の日誌を書いてから帰宅する。とても寒いが、いい一日だった。