フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

3月4日(水) 小雨

2020-03-05 22:50:41 | Weblog

8時15分、起床。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。トーストを一口かじったところで、写真を撮っていなかったことに気づく。

ところで、トーストは右手に持って手前の角のところから食べ始めるが、これ以外の食べ方もあるのかしら。たとえば、角ではなく、辺から食べ始めるとか。二つにちぎって食べ始めるとか。まさかとは思うが、真ん中から食べ始める(どうやって?)とか。日常の所作は自分では当たり前(それ以外のやり方はない)と思っていても、案外、実は自分は少数派だったりすることがあるのだ。

とくに寝不足だったわけではないのだが、朝食を食べたらとても眠くなってしまって、布団にもぐって昼過ぎまで寝てしまった。妻が「体調でも悪いの?」と心配そうに(でもないかな)言う。この時期、体調不良=新型コロナウィルス感染を疑われるから、うっかり横になることもできない。

昼食はカップ麺(白ごま坦々麵)。妻が「ドライカレーでも作りましょうか?」と聞いて来たが、そのときはすでにカップ麺を片手にもって、いざお湯を注がんとしていたところで、カップ麺の気分になっていた。

午後4時半ごろ、小雨の中、傘を差して散歩に出る。

近所のカフェ「ティースプーン」に顔を出す。

今日はメニューワッフルが出ている。

ワッフルとミルクティーを注文する。

店主のシマダさんによると、ワッフルには3種類あるそうだ。まず、ベルギーワッフルとアメリカンワッフルに二分され(前者は酵母が使われ、後者はベーキングパウダーが使われる)、前者はさらにブリュッセル風(四角形で生地自体に甘味はない)とリエール風(円形で生地自体が甘い)に分かれるそうだ。ここのはブリュッセル風ワッフルである。

生地自体に甘味はないので、ソースやフルーツをトッピングして食べるのが一般的。今日はシマダさんお手製の伊予柑のマーマレードを添えて。

新型コロナウィルスの影響は「ティースプーン」にとっても深刻のようである。話を聞いていると、常連客の一人としてお店をサポートしなければという気持ちになる。というわけで、ジャム・バターサンドとストレートティーを追加注文する。

この時期はイチゴのジャムである。

頑張れ、地元の個人商店!

まるで戦時下のような世の中になってきたが、みんなで乗り切っていきましょう。

帰宅すると、かかりつけの歯科医院から定期検診の案内が届いていた。さっそく電話して、来週の火曜日に予約を入れる。

夕食はサーモンのムニエルきのこソース、サラダ、めかぶ、豆苗のお麩の吸い物、ごはん。

サーモンは山王の「はしご屋」のマルシェで買ったもの。

デザートは苺。

1時、就寝。


3月3日(火) 晴れ *完結

2020-03-05 15:20:11 | Weblog

8時半、起床。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

10時半に家を出て、大学へ。

駅ビルの閉店時間が1時間早くなった。「ウィルス感染拡大防止のため」とあるが、客の減少によるものであることは明らかである。

東京駅丸の内北口前の交差点で。

東京ステーションギャラリーで開催中(のはずの)「奇跡の芸術都市バルセロナ展」のポスター。しかし、ただいま休館中(とりあえず3月16日まで)である。美術館まで休館にする必要が本当にあるのだろうか。万一、混み合ってきたら(ありそうもないが)、入場制限をすればよいだけのことではあるまいか。

ある中華料理店。これから開店である。「マスク着用」でないと入店を断るそうである。当然、マスクをしたままでは食事ができないから、食事中は(つまり店内にいるときは)マスクを外すほかない。つまりこれはマスクをしていない人はウィルス対策をちゃんとしてない人だから入店お断りという意味なのだろう。

さらに客の検温もするようだ(37.5度以上だと入店お断り)。これからこういう店が増えて来るのだろうか。

大学に着く。

立看に貼られた「開催中止」の貼紙。

教員ロビーに置かれた手指消毒液。

昨日行われる予定だった必修基礎演習(1年生)担当教員向けの説明会も中止になり、メールボックスに配られるはずだった資料が入っていた。私の中では演習運営のプランはもう出来ているが、問題は新学期の授業が4月6日からスタートできるのかどうかである(2011年の震災のときはGW明けからのスタートだった)

今日、大学に来たのは、大藪先生とランチとお茶、個人的な送別会をするためである。

「たかはし」に行く。開店一番乗りの客である。

私は二重弁当。

大藪先生は焼き魚(塩サバ)定食。

食後のお茶は「カフェゴト―」で。私はアップルティー、大藪先生はブレンド珈琲。ケーキはバナナタルトを半分個。

客はわれわれのほかに2組ほど。こんなに空いている「カフェゴト―」は珍しい。

食事をしながら、お茶をしながら、たくさん話をした。先生と共に現代人間論系の立ち上げに参加できたことを嬉しく思います。大藪先生、ありがとうございました。どうぞお元気で。

 手のひらに春の陽ざしの別れかな たかじ

大藪先生との個人的な送別会を終えて、帰宅の途中に、大森駅で下車して、「sanno2198」に寄る。

先客が3人いらしたが、順次、店を出て行かれた。

本日のケーキはオレンジタルト。ここでは初めていただく。マダムも初めて作られたそうだ。甘ずっぱくて、オレンジではあるが、あんずのような味わいがした。

お任せの(オレンジタルトに合う)珈琲はモカマタリで。

2月末で展示の終了した野田直子さんの作品の1つを購入させていただいた。作品名は「潮紋に魅せられて」。フランスの古い港町サンマロの海岸風景を撮った一枚である。さて、どこに飾ろうかしら。

「あんず文庫」にも寄って行く。

「あんず文庫」という可愛らしい店名は馬込文士村の住人だった室生犀星の代表作『杏っ子』に由来する。

カウンターで珈琲を飲ながら店主の加賀谷さんとおしゃべり。彼が太宰治のマイ・ベスト3に上げた小説『正義と微笑』は16歳の主人公と帝大の英文科の学生の兄さんとの関係が、庄司薫の『赤頭巾ちゃん気をつけて』(1969年)を連想させるという私見を述べてみたが、加賀谷さんは庄司薫を読んでいなかった。そういう世代なんですね。村上春樹が『風の歌を聴け』(1979年)でデビューする前の1970年代、庄司薫は若者からの圧倒的支持を得ていた。『赤頭巾ちゃん気をつけて』の饒舌な文体はサリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』の影響があるというのが定説になっているが、実は、『赤頭巾ちゃん気をつけて』は庄司薫版『正義と微笑』なんじゃないかとぼくはひそかに思ったりしているわけである(薫君の文体で)。

私が店主さんと話している途中でお店に入ってきてカウンターに座られた常連さんと思しき女性客が、私に向かって、「フォノカフェのみなさんはお変わりありませんか」と言ったので、びっくしてして振り向くと、「フォノカフェ」で何度かお会いしたことのある方だった。おや、まあ。店主さんもわれわれが知り合いであることを知って、びっくりされていた。カフェ・ネットワーク恐るべし!

夏葉社から出ている尾形亀之助の詩選集『美しい街』を購入する。挿絵は松本俊介である。

表題作の「美しい街」。

 街よ

 私はお前が好きなのだ

 お前と口ひとつきかなったようなもの足りなさを感じて帰るのは実にいやなのだ

 妙に街に居にくくなっていそいで電車に飛び乗るようなことは堪えられなくさびしい

 街よ

 私はお前の電燈の花が一つ欲しい

帰宅して、夕食は妻と近所の「マーボ屋」に食べに行く。昨日だったか、店主さんがツイッターで夜のお客さんが全然来てくれなくなったことを嘆いたからだ。地元の馴染みの個人商店はこういうときこそ応援せねばならない。

さて、何を食べようかな。

中華サラダ。レギュラーサイズで注文したのだが、私が写真を撮る前に(私が店主さんと話をしている時間に待ちきれずに)妻が自分の分を皿に取ってしまったので、ハーフサイズの写真になった。

鶏肉と新ジャガのスパイシーパウダー合え(ハーフサイズ)。ご飯のおかずというよりも前菜として最適。

ホタテ・エビ・イカのクリーム煮(ハーフサイズ)。ここでご飯を注文。

牡蠣の甘辛炒め。ご飯が進む君である。

ごちそうさまでした。美味しかったです。

ランチタイムは変わらず盛況だが、夜の時間がさっぱりなのだそうだ。テイクアウトもOKである。店主さん、シェフさん、頑張って下さいね。

深夜、近所の専門学校のキャンパスの周りをウォーキング&ジョギング。途中で雨がぱらついて来て、冷たい風も吹きはじめたので、6周(2.5キロほど)で止めておく。

2時、就寝。