フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

1月25日(金) 晴れ

2013-01-26 09:05:22 | Weblog

  8時半、起床。ソーセージ、サラダ菜、パン、ホットミルクの朝食。 

  「朝ドラ」は『最高の離婚』の第3話(録画)。学生時代に同棲していた光生(瑛太)と灯里(真木洋子)が別れた理由はこれまで明らかさにされたこなかったが(光生にもわからない)、今回、それが灯里の語りで明らかにされた。なかなかすごい話だったのだが、どうも私にはそれが作り話のように思えてならなかった。私が脚本家ならそういう展開にもっていたのではないかと思う。帰りの夜の道で、灯里が夫の諒(綾野剛)に「さっきの話はみんな嘘よ」とあっけらかんとした口調で言うのだ。それは、私の苦手な「女って怖いよね」というドラマの展開だが、怖いもの見たさという心理だろうか。しかし、実際は、そういう展開にはならず、灯里という女性は、見かけ(魔性の女)とは違う、つらい記憶を抱えて(でも、それを表出することなく)生きてきた女性というキャラクターを与えられることになった。

  昼前に家を出て、大学へ。

  3限は講義「ライフストーリーの社会学」の教場試験。履修者399名で、受験者は349名(87.5%)。採点には数日を要するだろう。

  お昼を食べに出るタイミングを逃し、研究室でクリームスープをすすりながら、雑用を片付ける。

  5時、雑用が片付いたので、遅い昼食というよりも早めの夕食を食べに出る。しっかり食べようと「いもや」へ向かう。「いもや」で天ぷら定食を食べたくてお昼をスープだけで我慢したというのが本当のところかもしれない。冬の夕暮れの早稲田の街を歩く。

  「いもや」には先客がな4人いたが、その中に留学生と思しき男女のカップルがいた。食べ終わって席を立つときに、女将さんが女子学生のほほに手をやって、「暖まったかい」と聞いた。女子学生は「はい」と笑顔で答えていた。あとで女将さんに聞いたら、二人は開店(5時)の30分前から店の外で待っていたそうだ。それは身体も冷えるだろう。

 

 
会計のとき女将さんから飴をもらう。毎度のことだが、「飴玉をしゃぶらされる」というわけだ。

  大学に戻り、今年度最後の(4年生にとっては大学生活最後の)ゼミの授業に臨む。 

  ゼミ論の要旨発表を7人。これで4年生全員(19人)の発表が終わった。 月末までの一週間で加筆・修正を行い、2月の最初の1週間でゼミ論集の編集作業(有志数名で)を終わらせる。一方、3年生は、昨年末に行なったライフストーリーインタビュー記録から共通質問項目の分析レポートを月末まで提出して、2月1日に報告会を行なって(夜、4年生の追いコンがある)、それで春休みに入る。

   授業中、論系のHPのブログ「論系室だより」に載せる「ゼミ紹介」のための寄せ書きが、教室の中を廻る。(翌日には「論系室だより」にアップされました。私のイラストは誰が描いたのかな?)

http://blog.goo.ne.jp/ningenronkei/e/728ad609110cb39c8bfc4cc6fbe86164


本日のスイーツはHさんが用意したスティック・パイ

  帰りがけにあゆみ書房で以下の本を購入。

     今柊二『ファミリーレストラン 「外食」の近現代史』(光文社新書)

     川口葉子『東京カフェ散歩 観光と日常』(祥伝社黄金文庫)

     松浦弥太郎『100の基本 松浦弥太郎のベーシックノート』(マガジンハウス)

  11時、帰宅。禁断の夜食(カレー)に手を出してしまう。


1月24日(木) 晴れ

2013-01-25 00:49:55 | Weblog

  8時半、起床。目玉焼き、チンゲン菜とベーコンの炒め、クルミパン、苺、紅茶の朝食。

   食事をしながら『書店員ミチルの身の上話』の3回目(録画)を観る。頼まれて買った宝くじで1等(2億円)が当る。彼女の運命が大きく変わっていくことになる出来事だが、これは誰の人生にも起こることではない。誰の人生にも起こりえることは、彼女が東京に帰る不倫相手をバス乗り場に見送りに行くために「歯が痛いので歯医者へ行ってきます」と職場の人たちについた小さな嘘、この嘘がバレないようにするために嘘に嘘を重ねて、気がついたら、もう後戻りできない地点にまで行ってしまっていたということである。宝くじはストーリーをドラマチックに演出するための小道具であって、この物語の怖さ(そして面白さ)は「小さな嘘」の連鎖の方にある。


雨上がりの道

  「朝ドラ」を観終えて、家を出る。大学に行く途中、寄り道をして、先日行ったばかりの恵比寿の山種美術館を再訪。いまやっている展覧会は今週で終了するので、もう一度、行っておきたかった。館内のカフェ「椿」で一服。今日は「奥入瀬」とコーヒーを注文。

 

  3限は大学院の演習。別の授業の先生が個人研究費が半額になるという話をされていましたと学生たちが言う。そうなんですよ、ただでさえ少ない(年間40万円)個人研究費がさらに少なく(20万円)なるのです、と答える。本は図書館で借りるか、ポケットマネーで買えということのようです。すでにボーナスは削減されていますから、次は毎月の給料じゃないかな。羊のように大人しい教員たちもそろそろ怒り出すでしょう。私ですか? 私にとって大学からいただいている給料は小遣いみたいなものですから、どうってことないですけどね、ハハハ・・・と言ってみたい。

  昼食を「メルシー」に食べに行く。いつも注文するチャーシューメン(630円)ではなくて、タンメン(480円)を食べたのは、来るべき冬の時代に備えて食費を節約したわけでなくて、単純に今日はタンメンが食べたかったのである(でも、深層心理はわからない)。


午後4時半頃の馬場下の交差点

  大学を出たのは4時半。「まやんち」に寄れるなと思う。電話をして、蒲田モダンロールをとっておいてもらおうとしたら、すでに最後の一個が出てしまった後だった。でも、マヤさんが言うには、生地はあるので、ロール(4人前)なら作れますとのこと。わかりました、それでお願いします、3個はお土産に持って帰ります。1時間後、「まやんち」に到着。実際には2個食べて、2個お土産に持って帰った。


蒲田モダンロールを見るといつもミロの作品を連想する。

   

  7時前に帰宅。いつもであれば、「ライフストーリーの社会学」の講義の準備をするのであるが、明日は教場試験なのでその必要がない。秋学期の授業も最終週に入っている。


1月23日(水) 晴れのち曇り、夜半になって雨

2013-01-24 01:33:42 | Weblog

  6時、起床。私にしては早起きなのは、昨夜、いつもより少し早く就寝したからであるが、どうせ早起きならば5時ちょっと前に起きたかった。具体的には4時56分。そうすれば、123456―1月23日4時56分となったのに、と思う。ベランダに出て、空の写真を撮っていたら、「はる」もベランダに出てきて、スリットの隙間から身を乗り出して、周囲を偵察している。野良猫が我家の庭に侵入してきてはいないかと・・・、実際、「なつ」を筆頭に何匹もわがもの顔に侵入してきているのだけれど。

  ハム、チーズ、サラダ菜、クルミパン、牛乳、紅茶の朝食。牛乳の賞味期限が1月18日になっている。そのことを妻に言うと、「何が問題なの?」という顔をしている。いえ、別に何でもありません・・・。

   10時に家を出て、大学へ。

   今日は会議日。まず、11時から大学院の社会学コース会議。

   それを終えてから、「SKIPA」に昼食を食べに行く。外国人の6人連れが先客でいた。神楽坂は外国人が多い。とくにフランス人が多いと聞くが、6人連れは英語を話していた。

   定食を注文する。今日のメインは手羽先のさっぱり煮。外国人の男性たちも同じものを食べていた。美味しくてヘルシーな料理だが、はたして彼らは分量的に足りるのだろうか。食後にチャイを注文。

   会計のとき、ご主人夫妻に頼んで、お二人の写真を撮らせていただく。ご主人の名前は平岡宙太(ちゅうた)さん。宙太といえば、『巨人の星』の伴宙太を連想するが、あんなにゴツクはない。笑顔のやさしい方である。奥さんの名前は礼恵(のりえ)さん。常連客が奥さんのことを「ノンちゃん」と呼んでいるので、「信子」(『ノンちゃん雲に乗る』の主人公の名前)かなと想像していたのだが、違った。「礼恵」と書いて「のりえ」と読むのはちょっと難しい。宙太とノンちゃん。コミックに登場しそうな、美男美女のカップルである。  

 

 

  「梅花亭」でお八つを、「亀井堂」で夕食用(会議が長引いたときのため)のパンを購入し、大学へ戻る。

  2時から教授会。

  5時から現代人間論系教室会議。

  5時半から会合をもう一件。

  全部の会議が終わったのが8時近く。研究室に戻って、「亀井堂」で購入したクリームコロッケパンとフレンチトースト、コンソメスープの夕食。食後の甘味は「梅花亭」で購入した「東風(こち)」という名前の生菓子。東風吹かば匂い起こせよ梅の花・・・・梅の花のデザインである。まず目で十分味わってから、口に入れる。一粒で二度美味しいとはこのことか。和菓子には季節感がある。

 

 

 

  10時、帰宅。雨が降り始めた。明日は雪になるかもしれないとのこと。

 


1月22日(火) 雨のち晴れ

2013-01-23 08:45:15 | Weblog

  8時、起床。ハム、チーズ、レタスを挟んだ塩バターパン、紅茶の朝食。

   「朝ドラ」に『終電バイバイ』の2回目を観る。深夜帯に放送される30分弱のドラマなので、「朝ドラ」として観るには適している。終電を逃した主人公の翌朝までの物語。毎回、主人公や舞台(駅)が異なる(ただし主人公役は同じ役者:濱田岳)。今回の舞台は秋葉原だった。私は終電を逃して帰れなくなるという経験を一度もしたことがないが(そんなに遅い時間まで職場で働くことも、外で飲むこともない)、終電後の街というのは、電車の走っている街とは明らかに別の世界なのだろうということは、何となくわかる。ドラマの舞台として面白いと思う。知らずに観ていたら、主人公の元カノ役が入山法子だった。『ハケンの品格』(2007)に脇役で出ていた頃からのファンなので、嬉しかった。

   昼から大学へ。昼食は研究室でコンビニおにぎり(鮭と昆布)。

   3限は選択基礎演習「日常生活の社会学的探究」。

   4限は演習「ケーススタディの方法」。

  5限は空き時間。「maruharu」で一服。夕食用のサンドウィッチを作ってもらう。

  6限の始まる前、教員ロビーで宮城まり子先生(法政大学)にご挨拶。先生には講義「生活設計論」を新学部の立ち上げ時から担当いただいてきたが、今年度でひとまず終了となる。初めて先生の研究室(当時は立正大学)に講義の依頼にうかがったのが2006年の夏だった。そのとき手土産にダロワイヨのマカロンを持参した。それと呼応させる意味で、そのときと同じダロワイヨのマカロンをさし上げる。先生はマカロンのことを覚えていてくださった。お礼を申し上げ、授業が始まるまでのしばしの間、雑談をする。早稲田と法政(市ヶ谷)は近いので、お互いのゼミ同士の交流会などができたらいいですねと話をする。そういえば現代人間論系の中でのゼミ間交流もなかなか出来ていないなと思う。

  6限は研究室で卒業研究指導。いつものようにサンドウィッチを摘みながら。

  大学を出たのは8時過ぎ。それほど寒くない。このところ底冷えのする日々が続いたので、なんだか暖かいような気さえする。

  今日の読売新聞の夕刊に恒例の記者たちによる冬ドラマの星取表が載っていた。「採点はあくまでも記者の独断と偏見です」と断っているものの、5人の記者が全員男性で、年齢も30代・40代に固まっているという構成はどうにかならないものか。視聴者の感覚と明らかにずれている。第一位の「夜行観覧車」を私は観ていない。つまらないからではない。観ていないのだから、面白いもつまらないも言えない。観ようかなとは思ったものの、いまひとつ気が進まず、観ていないのだ。気が進まない理由は、これは仲間由紀恵主演『サキ』を観ていないのと同じ理由なのだが、「女って怖いよね」という雰囲気の漂っているドラマが苦手なのである。ドラマは現実のコピーではない、そうあるべきではない、と思うのである。


1月21日(月) 晴れ

2013-01-22 00:03:47 | Weblog

  8時、起床。今晩、雪が降るとの予報あり。しかし先日のようにはならない模様。豚肉の生姜焼き、キャベツ、スコーン、紅茶の朝食。

   今日の「朝ドラ」は『書店員ミチルの身の上話』の2回目(録画)。『泣くな、はらちゃん』、『シェアハウスの恋人』、『書店員ミチルの身の上話』には1つ共通点がある。代わり映えのしない退屈な日常、思うようにならない人生を生きている(と自覚している)女性が主人公である点だ。これは偶然だろうか。あるいは、そのような思いで生きている女性が世の中にはあふれていて、それを物語がすくい上げているのだろうか。

  午後、散歩に出る。あちこちに1週間前の雪がまだ残っている。

   昼食は下丸子の「喜楽亭」で今年最初のチキンカツ定食。ご飯は少なめで、と注文するのを忘れる。あとからジムにいくから、まあ、いいか。食べ終わって、そろそろ席を立とうかというときに、私より少し年配の女性の一人客が入ってきて、ロースのカツ丼を注文した。へぇと思った。ところでショーケースには「カツ丼定食」とあるのだが、普通、こういうのは「定食」とはいわないのではなかろうか。あるいは味噌汁とお新香以外に小鉢物が付くのだろうか。ここではまだカツ丼を注文したことがないのでわからない。

 

  下丸子の駅の風景。ホームの端のあの羊のオブジェは突飛な感じがする。 

  食後のコーヒーは蒲田に戻って「テラスドルチェ」で。 

  それからジムへ。筋トレ2セットと有酸素運動45分(630キロカロリーを消費)。年末年始は食べ過ぎ対策で60分丸々有酸素運動に当ててきたが、今日から筋トレを再開する。

  トレーニングを終え、陸橋を渡って西口へ。5時の空。一時よりも大分明るくなってきた。「シャノアール」で1時間ほど読書をしてから帰宅。

   夕食の後、『ビブリア古書堂の事件手帖』の2回目を観る。初回同様、店主は店から出ることなく、古本についての情報だけから「事件」の全貌を推理し、店員はその推理の当っていることに驚く。店主(剛力彩芽)と店員(AKIRA)の関係はシャーロックホームズとワトソンの関係と同じである。ただ残念なことに、私には店主の推理が読めてしまうことが多い。今回の一番のポイントは、栞に紐を使っているのは新潮文庫だけだというところだが、これは本の好きな人間なら誰でも知っていることである。もう一ひねりしてほしかった。