伊豆長岡駅から程近い、地元民向きの温泉共同浴場です。私がこちらを訪れるのは約10年ぶりでしょうか。韮山温泉についてネットで調べてみると、現在は「高齢者温泉交流館」として生まれ変わった旧「めおと湯の館」に関する記事ならばたくさん検索されますが、この「韮山温泉館」を取り上げているページはなぜか決して多くなく、特に有名な温泉ファンのサイトからは相手にされていないようです。れっきとした温泉施設なんですが、どうしてファンから見向きもされないんでしょう。そこで落穂拾いをすべく、今回取り上げてみます。
温泉ブロガー達による数少ない記事を読んでみると、みなさん異口同音に「場所がわかりにくい」と仰っていますが、私は訪問歴があるので、今回も地図を見ることなく、迷うこともなく、記憶を辿りながら、駅から数分歩くだけでサクっと到着できちゃいました。天狗の鼻が伸びっぱなし…。

場所は国道136号下田街道と伊豆長岡駅前の通りがクロスする南條交差点のそばです。交差点からひとつ北側の信号を西に折れ、細い路地を入ってゆくと、すぐに「南條区民ホール」が目に入ります。浴場はこの「南條区民ホール」ではなく、その裏手にひっそり佇む…

この小さな建物です。以前は「韮山町営温泉館」という名称でしたが、市町村合併に伴い伊豆の国市が管轄することとなり、さすがに韮山町の名前を名乗ることができなくなってしまいました。このため、屋根に貼られた浴場名称の「韮山町営」という文字を剥がした跡が、今でもはっきり残っています。

小さい共同浴場ながら一応駐車場が用意されていますが、利用の際は土地所有者である山田美容室に一声かけてください、とのこと。

全体的にこじんまりとした造りです。玄関に置かれた券売機で料金を支払い、券を番台のおばちゃんに渡します。番台に誰もいないときは、窓口のカウンターに券を置いておけばOK。狭い玄関ホールには有料ロッカーが設置されています。ホール入って右が男湯、左が女湯です。
脱衣所もコンパクトな造りで、棚と腰掛があるにすぎませんが、なぜかステンレスの立派な流し台が設けられており、常連さんはみなこの流し台で自分のタオルを濯いでいました。私も湯上りに自分のタオルを絞るため利用しましたが、大きいと何かと便利ですね。

全体的に病院みたいな白を基調とした色遣いのお風呂です。男湯と女湯の仕切りには模様付の擦りガラスが用いられていました。ガラスとはいえ完全に視界が遮られるため、向こうの様子は見えませんが、向こう側の人がこちらへ近づくと人影がボンヤリと確認できるので、ちょっとビックリします(とはいえ、利用者の多くは爺さん婆さんなので、決して何かを期待してはいけません)。
洗い場にはシャワー付き混合栓が3基あり、一人分のスペースが広めに確保されています。なぜか洗い場は脱衣所の方へ向かってかなりはっきりと傾いており、カランを使うべく腰を掛けていると、体が思いっきり右側に傾くので、その傾斜が実感できるかと思います。
浴槽はガラス窓に面しており、窓を多用しているためか、室内は明るい雰囲気に包まれていました。浴槽の大きさは地元民向け共同浴場にしてはゆとりのある5~6人サイズ。

源泉の湯口は浴槽下部の側面にあり、ネットが被せられていました。お湯は無色澄明でとても綺麗に澄み切っています。ほぼ無味無臭ですが、微かに芒硝の味と匂いが感じられます。加温加水循環消毒なしの完全掛け流しで、お湯はしっかりと縁からオーバーフローし、特に人が湯船に入ればザバーっと豪快に溢れ出てゆきます。キリっとした鮮度と、芒硝泉的なピリッとした刺激が楽しめる浴感で、湯加減はやや熱めです。加水用のホースがあるので水で薄めることもできるのですが、基本的には地元の方のお風呂ですから、常連さんがいらっしゃったら、みなさんのご意向を尊重しましょう。

常連の多くは加水用の水道ホースで直接水を浴びていました。お湯が熱いので、水風呂代わりに浴びているんですね。
SBSラジオのサイトを見ると、女湯は浴槽の形にちょっと意趣が凝られ、しかも若干広いみたいです。ちなみに訪問時(日曜の夕方5時過ぎ)は地元客ばかりが常時4~5人入れ替わりながら利用しており、他所者の私は完全アウェイ状態。でも決して地元民専用というわけではなく、外来者の利用もOKですよ。
あくまで地元の方の利用を前提にしている施設なので、利用可能時間が夕方の数時間に限定されており、この辺りが湯めぐりする上での支障になってしまいますが、完全掛け流しのお湯に廉価で入浴できるのですから、タイミングさえ合えば、十分に利用価値のあるお風呂ではないかと思います。
伊豆の国市営第1号泉 韮山17号
(湧出地:伊豆の国市南條上大久保455-3)
アルカリ性単純温泉 60.2℃ pH8.6 49.5L/min(動力揚湯) 溶存物質0.918g/kg 成分総計0.918g/kg
Na:214.7mg(73.20mval%), Ca:66.3mg(25.94mval%), Cl:174.4mg(37.88mval%), SO4:359.5mg(57.66mval%)
伊豆箱根鉄道駿豆線・伊豆長岡駅より徒歩3分(約300m)
静岡県伊豆の国市南條1603-1 地図
055-949-6099
3月~10月→16:00~20:00
11月~2月→15:00~20:00
水曜定休・正月三が日休業
250円
ロッカー(20円有料)あり、他備品類なし
私の好み:★★
温泉ブロガー達による数少ない記事を読んでみると、みなさん異口同音に「場所がわかりにくい」と仰っていますが、私は訪問歴があるので、今回も地図を見ることなく、迷うこともなく、記憶を辿りながら、駅から数分歩くだけでサクっと到着できちゃいました。天狗の鼻が伸びっぱなし…。

場所は国道136号下田街道と伊豆長岡駅前の通りがクロスする南條交差点のそばです。交差点からひとつ北側の信号を西に折れ、細い路地を入ってゆくと、すぐに「南條区民ホール」が目に入ります。浴場はこの「南條区民ホール」ではなく、その裏手にひっそり佇む…

この小さな建物です。以前は「韮山町営温泉館」という名称でしたが、市町村合併に伴い伊豆の国市が管轄することとなり、さすがに韮山町の名前を名乗ることができなくなってしまいました。このため、屋根に貼られた浴場名称の「韮山町営」という文字を剥がした跡が、今でもはっきり残っています。


小さい共同浴場ながら一応駐車場が用意されていますが、利用の際は土地所有者である山田美容室に一声かけてください、とのこと。

全体的にこじんまりとした造りです。玄関に置かれた券売機で料金を支払い、券を番台のおばちゃんに渡します。番台に誰もいないときは、窓口のカウンターに券を置いておけばOK。狭い玄関ホールには有料ロッカーが設置されています。ホール入って右が男湯、左が女湯です。
脱衣所もコンパクトな造りで、棚と腰掛があるにすぎませんが、なぜかステンレスの立派な流し台が設けられており、常連さんはみなこの流し台で自分のタオルを濯いでいました。私も湯上りに自分のタオルを絞るため利用しましたが、大きいと何かと便利ですね。


全体的に病院みたいな白を基調とした色遣いのお風呂です。男湯と女湯の仕切りには模様付の擦りガラスが用いられていました。ガラスとはいえ完全に視界が遮られるため、向こうの様子は見えませんが、向こう側の人がこちらへ近づくと人影がボンヤリと確認できるので、ちょっとビックリします(とはいえ、利用者の多くは爺さん婆さんなので、決して何かを期待してはいけません)。
洗い場にはシャワー付き混合栓が3基あり、一人分のスペースが広めに確保されています。なぜか洗い場は脱衣所の方へ向かってかなりはっきりと傾いており、カランを使うべく腰を掛けていると、体が思いっきり右側に傾くので、その傾斜が実感できるかと思います。
浴槽はガラス窓に面しており、窓を多用しているためか、室内は明るい雰囲気に包まれていました。浴槽の大きさは地元民向け共同浴場にしてはゆとりのある5~6人サイズ。

源泉の湯口は浴槽下部の側面にあり、ネットが被せられていました。お湯は無色澄明でとても綺麗に澄み切っています。ほぼ無味無臭ですが、微かに芒硝の味と匂いが感じられます。加温加水循環消毒なしの完全掛け流しで、お湯はしっかりと縁からオーバーフローし、特に人が湯船に入ればザバーっと豪快に溢れ出てゆきます。キリっとした鮮度と、芒硝泉的なピリッとした刺激が楽しめる浴感で、湯加減はやや熱めです。加水用のホースがあるので水で薄めることもできるのですが、基本的には地元の方のお風呂ですから、常連さんがいらっしゃったら、みなさんのご意向を尊重しましょう。

常連の多くは加水用の水道ホースで直接水を浴びていました。お湯が熱いので、水風呂代わりに浴びているんですね。
SBSラジオのサイトを見ると、女湯は浴槽の形にちょっと意趣が凝られ、しかも若干広いみたいです。ちなみに訪問時(日曜の夕方5時過ぎ)は地元客ばかりが常時4~5人入れ替わりながら利用しており、他所者の私は完全アウェイ状態。でも決して地元民専用というわけではなく、外来者の利用もOKですよ。
あくまで地元の方の利用を前提にしている施設なので、利用可能時間が夕方の数時間に限定されており、この辺りが湯めぐりする上での支障になってしまいますが、完全掛け流しのお湯に廉価で入浴できるのですから、タイミングさえ合えば、十分に利用価値のあるお風呂ではないかと思います。
伊豆の国市営第1号泉 韮山17号
(湧出地:伊豆の国市南條上大久保455-3)
アルカリ性単純温泉 60.2℃ pH8.6 49.5L/min(動力揚湯) 溶存物質0.918g/kg 成分総計0.918g/kg
Na:214.7mg(73.20mval%), Ca:66.3mg(25.94mval%), Cl:174.4mg(37.88mval%), SO4:359.5mg(57.66mval%)
伊豆箱根鉄道駿豆線・伊豆長岡駅より徒歩3分(約300m)
静岡県伊豆の国市南條1603-1 地図
055-949-6099
3月~10月→16:00~20:00
11月~2月→15:00~20:00
水曜定休・正月三が日休業
250円
ロッカー(20円有料)あり、他備品類なし
私の好み:★★