温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

姉戸川温泉

2011年10月23日 | 青森県
この記事は2009年2月16日に投稿したものですが、当地へ再訪を重ねていくうちに当地に関する画像が増えていったので、2011年10月23日に文章や画像を追加しました。


・2009年2月16日に投稿したレポート


青森県の上北地方、東北本線・小川原駅の真ん前に、素晴らしいお湯を楽しめる共同浴場「姉戸川温泉」があります。

駅前だというのに閑散とした場所ですが、そんな土地柄だからか、いつ訪れても空いているような気がします。勿論その方がお湯を独占して楽しめるわけですが。
湯船は内湯1つのみですが、そこへ金属のパイプから豪快にドバドバお湯が注ぎ込まれ、浴槽からもザブザブと溢れ出ています。だからお湯は常に新鮮そのもの。


やや褐色掛った透明のお湯で弱い重曹味が感じられ、ほぼ無臭。ツルツルスベスベの気持よい浴感で、肌に泡つきがあります。40℃を下回るであろうぬるめの温度で、長湯できて爽快です。いつまでも浸かっていたいお湯です。




・2011年10月22日 文章と画像を追加
(昨年11月および今年5月に再訪した際のことを書きます)


初めての訪問以来、大量投入のぬる湯と地味で静かなお風呂がすっかり気に入り、何度も足を運んでいる姉戸川温泉。いつ行っても空いてるし、商売っ気が全然ないんですよね。経営は大丈夫なんでしょうか。首都圏が節電節電と騒ぐとっくの前から、こちらは常時節電モード。昼間は電気なんか点けません。

 
薄暗い脱衣所も、いつ訪れても変化なし。でも広いしちゃんと掃除されているので、利用する上で問題なし。


浴室中に響き渡る、大瀑布のような打たせ湯の音。私の他にお客さんがいないので、滝の音以外には何も聞こえません。大量掛け流しを目にしながら広々した浴室を独占できる時間は、まさに至福のひと時。
浴室内には古典的な押しバネ式カランと固定式シャワーが22組。でもカランを使うのは面倒だし、誰もいないので、湯船から直接桶にお湯を汲んで掛け湯させてもらいました。

 
姉戸川名物の打たせ湯。何度見ても惚れ惚れします。下手に気取らず、無骨な鉄管からお湯が落とされているのが却って素敵。お湯はこの鉄管のみならず、それらを支持しているコンクリからも吐き出されています。上から下から源泉が大量投入されているので、浴槽から溢れ出るオーバーフロー量も半端じゃない。素晴らしいとしか言いようがありません。
お湯はぼく僅かに黄色っぽく帯びているような気がしますが、ほとんど無色透明、弱タマゴ味+微かなほろ苦さ+アルカリ泉的な弱い収斂があり、弱いタマゴ臭が感じられます。湯船の湯面には泡の塊が浮遊しており、入浴中の肌への泡つきも沢山。ヌルヌルに近いツルツルスベスベの気持ち良い浴感。体への当たりはとっても優しく軟らかい感じ。極上な浴感である上にぬるめのお湯なので、いつまでも長湯していたくなります。ぬるいお湯ですが、長湯すればしっかり温まります。
安いし空いてるし、しかもお湯は絶品。自宅の近所にこんな温泉があればいいのになぁ。


中久根下泉
アルカリ性単純温泉 38.2℃ pH表記なし 溶存物質0.281g/kg 成分総計0.281g/kg
Na:44.1mg(97.96mval%), HCO3:17.4mg(15.11mval%), CO3:35.5mg(61.46mval%), 遊離CO2:0.0mg
(平成20年10月24日)
(平成20年以前のデータは"44.5℃ pH8.6 成分総計0.3839g/kg"でしたから、湧出温度は下がり、成分も薄くなっているようですね)

青い森鉄道・小川原駅の青森方、駅前すぐ
青森県上北郡東北町大字大浦字中久根下98  地図
0176-56-3529

9:00~21:00
200円
ドライヤー有料(30円/5分)、他の備品類なし(基本的なお風呂道具は販売あり)

私の好み:★★★
コメント (2)
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大鰐温泉 大鰐町地域交流センター 鰐come 鰐の湯

2011年10月23日 | 青森県

大鰐温泉駅の右斜め前に位置する、レストラン・地場産品直売・温泉入浴施設などなどが一体化された、いわゆる観光客向きの村おこし施設です。この手の「道の駅」的発想な公営の施設は日本各地に雨後の筍のように誕生しており、少々食傷ぎみではありますが、昭和から時が止まったような風情が強い大鰐温泉にあって、この「鰐come」は意外と新鮮に感じられ、施設側の努力もあってか、平日休日問わず、いつも多くの客さんで賑わっているようです。



この「鰐come」の温泉入浴施設が「鰐の湯」。館内はいかにも現代建築らしく、えらく立派で広々しており、万人受けしそうな感じ。いままで大鰐温泉の古臭さや狭さを敬遠してパスしていた人たちも、ここならきっと足をとめてくれるに違いないでしょう。大きな休憩スペースも利用可能。


お風呂は「つつじの湯」と「うぐいすの湯」が男女で入れ替え制となっており、この日の男湯は「うぐいすの湯」でした。


浴室内も広々。内湯の浴槽は低・中・高の3つに分かれています。室内に塩素の匂いが籠っているのがちょっと残念なところですが、新規の大規模入浴施設ですから、これは致し方ないでしょう。お湯は高温槽が一番良い感触だったように思います(他はしっかり加水しているのでしょう)。洗い場のブースもたくさん確保されていて使い勝手は良好。サウナや押しボタン式の打たせ湯など、集客に欠かせない設備もちゃんと用意されています。外に向かって大きなガラス窓が取り付けられていて、とっても明るく開放感があります。

 
露天風呂の湯加減も万人受けするちょうど良い温度に設定されており、共同浴場にありがちな熱さはありません。景色を楽しめるようなロケーションではありませんが、綺麗で開放感があるので、のびのび湯あみできました。


露天風呂で目を惹くのが湯口の上に載せられたワニ。湯あみしている客を獲物として狙っているかのようです。この湯口から出るお湯は源泉そのままの激熱につき、直接触ると火傷するかも。
ここで利用されているお湯は「若松会館」や「大湯会館」のような共同浴場とは異なる混合源泉を引いており、共同浴場の源泉に比べてカルシウムが若干少ないようですが、実際に入浴した感じではほとんど同じで、いかにも大鰐らしい無色澄明、微塩味+微芒硝的な知覚を有するお湯でした。

お湯の質感や湯使いは共同浴場などの方が良いような気がしますが、使い勝手で考えればこちらの方が遥かに上ですので、どのような用途でお風呂を利用するのか(レトロ感重視か、お湯の質重視か、使い勝手重視か・・・)によって選択すれば良いかと思います。温泉ファンには受けが悪いかもしれませんが、私はかなり好きです。このような施設が「財政早期健全化団体」へ転落してしまった大鰐町の起爆剤になってくれることを祈っています。



混合泉(青柳3号源泉・公民館源泉)(農協配湯所)
ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉 66.4℃ pH記載なし 溶存物質3.007g/kg 成分総計3.032g/kg
Na:802.2mg(77.36mval%), Ca:160.1mg(17.72mval%), Cl:1166.0mg(70.04mval%), SO4:536.3mg(23.79mval%)

JR奥羽本線・大鰐温泉駅および弘南鉄道大鰐駅より徒歩1~2分
青森県南津軽郡大鰐町大字大鰐字川辺11-11  地図
0172-49-1126
ホームページ

9:00~22:00 第3木曜休業
500円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★
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