経済なんでも研究会

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大統領の横ヤリ : 困惑するFRB

2019-05-10 07:13:20 | アメリカ
◇ 強すぎる雇用統計の数字 = トランプ大統領がFRBに対する“口撃”を強めている。かつては「中国よりもタチが悪い」と非難していたが、最近は「金利を1%下げろ」と具体的に数字を挙げて要求する始末。周辺からは「中央銀行の独立性を侵害する行為だ」という批判も強まっているが、大統領は素知らぬ顔。FRBのパウエル議長は「いまは金利を上げるときでも下げるときでもない」と、防戦におおわらわだ。

アメリカの景気は、堅調を維持しているように見受けられる。GDP成長率は昨年10-12月期の2.2%から、ことし1-3月期には3.2%へと加速。労働省が先週3日発表した4月の雇用統計では、失業率が3.6%で49年ぶりの低水準に。雇用者の増加数も26万3000人と、予想を大幅に上回った。金利を下げる必要性は全くなさそうだ。

ただ米中貿易戦争の影響で、自動車や鉄鋼などの生産は頭打ち。上場企業の業績も、1-3月期は5%程度の減益になる見込み。こうした陰りが広がれば、来年の大統領選挙にも響きかねないと、トランプ陣営は心配するわけだ。市場も「雇用情勢が強すぎるから、利下げはない」という見方と「政治的圧力で、利下げはあるかも」という見方が拮抗。株価は史上最高値を目前にして、足踏みを続けている。

トランプ大統領には、隠し玉もあった。それはFRBの理事に、側近を送り込んでしまうこと。FRBの理事は議長以下7人で構成されるが、現在は2人が空席。そこへ側近のエコノミストと実業家を送り込もうとしたが、なんと2人ともが脱税や不倫疑惑でアウトになってしまった。いまトランプ大統領は、改めて清廉な人を選んで送り込もうと画策している。

       ≪9日の日経平均 = 下げ -200.46円≫

       ≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

Zenback

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