◇ 総人口も間もなく減少へ = 中国の総人口は、昨年末時点で13億9538万人だった。前年より530万人増えている。言うまでもなく世界一の人口大国だが、少子化の進行で間もなく人口の増加はストップ。20-21年をピークに、その後の人口は減少に向かう。一方では高齢化も進んでおり、まるで日本の現象を模写したよう。しかし日本の10倍以上の人口を抱え、1人当たりGDPはまだ日本の4分の1しかない中国にとって、この人口問題は想像以上の重しになる危険性を秘めている。
少子化の進行で、18年の出生数は1523万人にとどまった。これは毛沢東が大躍進政策に失敗して食糧難に陥った1961年以来の低水準。原因は中国政府が1978年から推進してきた「一人っ子政策」にある。この政策は15年に「二人っ子」に緩和されたが、その効果は全く表われていない。しかも数少なくなった女性が出産適齢期を迎えたから、少子化はますます加速してきている。
その一方で、高齢化も目立ってきた。昨年末時点で、65歳以上の人口は1億6658万人。前年よりも827万人増えた。総人口に対する比率は11.9%に達している。今後は60年代生まれの人たちが高齢者の仲間入りするが、60年代生まれは2億人を超える。高齢化のスピードは加速化し、日本を上回るものと予測されている。
少子・高齢化が進むと、若い労働力が不足する。年金や医療など福祉関係の財政負担が急増するなど、日本と同じ問題が起きるだろう。経済成長率も低下せざるをえない。いま中国はアメリカとの関税引き上げ競争に全神経を使っているが、この問題をクリアしたとしても、そのあとには人口の急減という実に困難な構造問題に直面することになる。
≪17日の日経平均 = 上げ +187.11円≫
【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】
少子化の進行で、18年の出生数は1523万人にとどまった。これは毛沢東が大躍進政策に失敗して食糧難に陥った1961年以来の低水準。原因は中国政府が1978年から推進してきた「一人っ子政策」にある。この政策は15年に「二人っ子」に緩和されたが、その効果は全く表われていない。しかも数少なくなった女性が出産適齢期を迎えたから、少子化はますます加速してきている。
その一方で、高齢化も目立ってきた。昨年末時点で、65歳以上の人口は1億6658万人。前年よりも827万人増えた。総人口に対する比率は11.9%に達している。今後は60年代生まれの人たちが高齢者の仲間入りするが、60年代生まれは2億人を超える。高齢化のスピードは加速化し、日本を上回るものと予測されている。
少子・高齢化が進むと、若い労働力が不足する。年金や医療など福祉関係の財政負担が急増するなど、日本と同じ問題が起きるだろう。経済成長率も低下せざるをえない。いま中国はアメリカとの関税引き上げ競争に全神経を使っているが、この問題をクリアしたとしても、そのあとには人口の急減という実に困難な構造問題に直面することになる。
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