King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

マイナス13度の愉楽

2016年02月09日 23時56分23秒 | スキー
今シーズン三度目の草津に来ました。

正直な告白をすると前回の二回の草津では
それほど楽しめず、なんで草津に来ているのかとか、
そろそろ飽きたのかなどと自問していることがあった
のです。

スキー全盛期に始めた我々世代は誰もが冬にはスキー
に行き、いつでもリフトとはリフト待ちが当たり前で
一日券を買ってはその元をとるとばかりに朝からリフト
終了まで休みもなく、昼もそこそこに滑るのが当たり前
でした。

その習いがあり、今でもできればリフト営業前スキー場に
着き、リフト終了まで滑り、温泉に入って帰るという
スタイルでした。

ところが、スキー場によってはシニアに分類され割引
料金まで設定されている年代になり、休みもとらずに
滑るというのが段々できなくなりました。

そしてなぜそんなに繰り返し滑らなくてはならないか。

前後誰も乗っていないリフトに一人で乗り早く帰れと
いうようなリフト係りの無言の抗議を意識して終了前に
そそくさと温泉に向かったりしました。

因みに草津はまだシニア料金の齢になっていなくて摘要は
ありません。

それではなぜ草津に来るのか。その答えをこの日草津は
くれたように思います。

というのは、この日雪の降りしきるゲレンデは風が吹いて
マイナス13度を超える寒さになったのですが、なぜかこの
天候に沸々と静かな闘志がわき今までの何となく満足できない
スキーだったのとは違い、滑り出したらずっとろくに休まず
リフトが止まるまでゲレンデに居たのです。

三度目にしてやっと全コースが滑れる状態で、本白根第二
ロマンスのリフト脇も解放されていました。

草津は火山地帯で入山規制もされているので他のスキー場より
場外に出るのは厳しく、ロープをくぐると直ぐに場内放送され
パトロールが出動します。

しかし、場内にパウダーを味わえるところがあり、滑れる
ところはギリギリリフト下でも滑らしてくれるのです。

さて、今回闘志と繰り返す滑るという行動にさせたのも
本白根の壁と呼ばれる非圧雪地帯でした。

ここを滑る人はほとんどなく、いつまでもパウダーが味わえる
のです。

そして、これはどこにでもある深雪滑走でなく、特別な感覚が
あるのです。

それは無重力感です。

草津の温泉に何度も来る意味も白く濁ったわたの湯です。

これも特別な無重力感です。

思えばランニングを続けたのも地球の引力から自由になる
地力で飛び続ける行為だからです。

無重力感とは、地球の常に引きつけられている引力からの
開放であり、究極の自由なのです。

それが一番手っ取り早く体験できるのが草津なのです。
コメント
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