ひろ009さんのブログで見て、面白そう、とINAXギャラリーで開催されている「チェコのキュビズム建築とデザイン1911-1925展」へ行って来た。
南港の方へ家族で出かけようと思ってたのでこちらにも寄ってもらうことに;
チェコといえば十数年前にプラハのアールヌーヴォー建築に夢中になって、二年連続プラハへ訪れたことがあった・・その時の懐かし恥ずかしの旅行記はこちら→1995年、1996年。
当時、キュビズムと意識して見て覚えていたのはヨーゼフ・ゴチャールの「黒いマドンナの家」、それも外観だけだった。
今回の写真展では「黒いマドンナの家」の内装(階段が素敵だった~)も含めプラハにあるその他のたくさんのキュビズム建築を写真で楽しむことができた。
プラハにこんな建築がたくさん残されていたとは!
チェコのキュビズムは第一次世界大戦を挟んだ、1911年から1925年のとても短い期間に興ったもので、これらはチェコでしか見ることのできない貴重な建築群なのだそう。
それらの建物をひとつひとつ写真で見ると、なんと大胆な!と思わせるデザインのものばかり。
キュビズム、という言葉通り、本来平面で表されるようなところが立体的に表され、幾何学的な三角形をはじめとする多角形があちこちに多用されている。
波打つ建物の外観は、曲線でなく直線的に?波打っているのだ~
内装も徹底していて、思い切り大胆なギザギザ、ジグザグの階段手摺だとか、稲妻のような形をした洋服掛けなどなど、デザインがかなり面白くて勢いがあり、突き抜けてる感が!
特にドアや窓の桟のラインが斬新で楽しかった!
建物と合わせてキュビズム風の家具、さらには食器などもあって、それらも独特で不思議な造形が興味深かった。
展示にあった藤森照信氏の言葉によるとプラハの建築様式は時代ごとにドーナツ状に分布していて、真ん中が聖ビート大聖堂を中心とする中世ゴシック様式、その外側にルネサンス、そしてバロック、アールヌーヴォー、一番外側がキュビズム、というふうに分布しているそう。
プラハへ訪れた時にはアールヌーヴォーの円周上までしか足を踏み込んでなかったようだ。
キュビズムの建築がなかなか目に留まる機会がなかったのはそういうことか~と。
もし今度プラハへ旅することがあれば(あるのか?!)、更にその外枠のキュビズム地域へもぜひとも踏み込まなければ~。