
マラッカの中心部から少し離れたところにプラナカンのニョニャ・クエ(クエはお菓子という意味)を作る菓子工房があると調べていたので楽しみに訪れた。
ニョニャ・クエは料理と同じく中国の伝統的な菓子にインドやマレー、タイ、更に
イギリスやオランダ、ポルトガルと、さまざまな国の影響を受けているそうで
見た目も鮮やか、甘いだけでなく塩味やスパイスを効かせたものなどバラエティーに富んでいる。

こちらの工房では毎日約40種類のお菓子が作られているそう。
ほんとに赤や黄、青と色鮮やかなお菓子が並ぶ。
人口着色料かと思いきやそのほとんどが天然の色素を用いて出されている色だそう。

亀の甲羅の形がおめでたそうなお菓子。

こちらはマラッカの名産、「グラムラカ」という砂糖。
黒砂糖とキャラメルを足して2で割ったような味。
砂糖ヤシの樹液を煮詰めたものを竹筒に入れて固めるため、円柱形をしている。
固まりを削ってお湯に溶かして使うそうだが、ペースト状になっているのも
売ってたので2種類買ってみた。

工房では手作りでお菓子がせっせと作られていた。

これはちょうど「ニョニャ・チャン」というちまきか作られているところのよう。
もち米に豚肉とお冬瓜の砂糖漬けを合わせコリアンダーを効かせたものをパンダンリーフで包む。

工房で作られたものが私たちがいる間にも続々と出来上がって運ばれてくる。
どれを買ってみようか~?!と
ワクワク楽しい品定め。
葉っぱにくるまれているものは何なのかよく分からないのでいちいち聞くと
丁寧に教えていただけた。
しかし・・子どもたちにどれが食べたい~?
と問いかけるが、どれも無理そう・・と情けない返事;

そして、運ばれてきたのはニョニャ・クエの中でも人気菓子といわれる「オンデ・オンデ」
これは食べてみたかったので早速チョイス。
できたてほやほやがうれしい~
もち米にマッシュしたスィートポテトを加えたお団子にグラムラカを使った黒蜜が
入っている。
トッピングはたっぷりのココナッツだ。

どんどん作られてくるお菓子は当日限りの日持ちのしないものばかりだが
棚には日持ちのしそうなお菓子もずらりと並んでいる。
しかし1個の量が多くてかさばりそう。
旅はまだ始まったばかりなのでここでいきなり荷物が増えるのはイタい~
吟味を重ねてここはやはりマラッカ名物のパイナップルタルトだけでがまんしよう、と
タッパに入ったパイナップルタルトを購入。

後は今食べるものをチョイス。
子どもや旦那は消極的だったので私の独断を偏見で選んだスィーツたち。
「オンデ・オンデ」に「クエ・ラピス」という赤と白の層を成すういろう状のお菓子。
やはり出来たてほやほやのモチモチ感が最高~

こちらの葉につつまれて蒸し焼きにされていたのものは名物「オタオタ」
魚のすり身に香辛料、ココナッツなどをいれてムース状に蒸したもの。
舌触りが絶妙な感じで本当は美味しいんだろうけど、お菓子と思って食べた私にはNGだった・・
おつまみ系?!
結局これらのお菓子を口にしたのは私だけ・・
冒険しない旦那と子どもたちは食べてる私を恐る恐る遠巻きに?眺めてるだけだった。