先週末は建築講座だったが、子供の学校懇談の為、欠席することになってしまい、
その埋め合わせ?に翌日あった和歌山県庁の特別公開を見にやってきた。
和歌山県庁舎本館は、富山県庁を設計したという増田八郎設計により昭和13年に建てられた。
写真を見ると富山県庁とそっくりだけれど、黄色味を帯びたタイル貼りの外観や三階の窓がアーチ窓になってるなど、
こちらの方が少し華やかで装飾豊かな仕上がりに。
特に正面玄関上部には付柱やテラコッタのレリーフなどで華やかに彩られてる。
正面玄関から入ると広がる階段ホール。
和歌山県出身の保田龍門作のレリーフは金属が貴重な時代だったため、セメントで作られたものだそう。
古事記を題材としたものだとか。
階段の手すりは黒大理石に、手摺以外はコストダウンのため人工大理石が使われている。
三階から四階に吹き抜けで造られた議場。
内部はきれいに改装されているが、この天井のU字型照明は建設当初のものだそうで、斬新だなあ。
正面は何重ものアーチで縁取りされている。
衝立?についてた時計のデザインもかわいいなあ。
こちらは知事室。
チーク材が用いられた部屋で、南西に設けられた部屋には風が通り、夏に快適に過ごせるようにとの配慮がされている。
昭和22年には昭和天皇がこちらの部屋で宿泊されたとか。
天井装飾も細やか。
そして正庁へ。
こちらの部屋は賓客を迎えたり、公式行事を行ったりする部屋とのこと。
この正面の奉掲所と呼ばれるところには黒漆が塗られ、鳳凰のレリーフで装飾されている。
黒漆は海南市黒江の特産だそう。
金箔が施された豪華な鳳凰レリーフ
正面だけでなく周りの腰壁も黒漆塗りに。
4階にも同じく保田龍門作の古事記を題材にしたレリーフ。
この時計の数字のフォントもいいなあ。
1時間あっという間の見学で、普段見れないという部屋も見ることができてよかった。