結構などしゃぶりの中、新津記念館へやって来た。
新津記念館は石油王新津恒吉が、外国人用迎賓館として昭和13年に建てた洋館。
これがめちゃめちゃ豪華な洋館で圧倒されてしまった。
しかし残念なことに内部は撮影禁止とのこと。
入口の扉はアイアンの細やかな飾りと扉上部にはステンドグラスが入れられている。
中へ入ると1階のホールには壁一面のステンドグラスが圧巻!
エンブレムのようなデザインが入ったステンドグラスが並ぶ。
階段親柱の彫刻も物凄い重厚感あり。
1階には「イギリスの間」があり、17世紀に流行したジャコビアン様式で統一されているという。
天井の漆喰装飾も凝りに凝っていて、中央にはゴージャスなシャンデリア、家具調度品も重厚感でいっぱい。
2階へ上がるとホールには1階とは又印象の違うステンドグラスがあり、オウムと椿のような白い花、山並みが描かれている。
そして「フランスの間」はロココ調に統一され、イギリスの間とはうって変わって、明るく優雅で華麗な雰囲気。
更にホールから違和感なく一段高いところに畳敷きの日本間も設けられていた。
3階には「ドイツの間」があるそうだけど、非公開。
外観をぐるりと見て回る。
スクラッチタイル貼りに軒周りにはテラコッタの装飾が張り巡らされ
庭園に面して三連アーチのバルコニーがあり、
そこはタイルパラダイスだった。
一応外観なので、写真撮り放題で、ここで内部写真が撮れない鬱憤をやや晴らせた;
床は布目状のタイルが貼られ、
スクラッチタイルとテラコッタの装飾に、
腰壁にはこんな装飾のタイルも貼られてた。
全体的にベージュ系のトーンにまとめられていて上品な雰囲気だった。
イギリスの間の窓の上部のステンドグラスが見えるが・・
中から光に透かして撮りたかったなあ。
天井換気口のグリルも美しい。
ドアノブもこのデザインのものが内部でも使われていた。
自宅として建てられた和館も隣接していて、内部は非公開だったが、庭園を歩くことができた。
新津恒吉は「地域で儲けたものは地域に還元する」という精神の持ち主で、
60代初頭まで家を持たず会社で寝泊まりをしながら働いていたそうで、
こちらの和館は自宅として初めて建築したものだったそう。
私財を投じて地元地域の為に新潟市公会堂建設に寄付をし、外国からの要人を迎え入れるための迎賓館の建設に
力を注いだという。
しかし、完成した翌年に亡くなってしまい、洋館は迎賓館として使用されることはなかったとか。
現在は記念館として人の目を楽しませてくれているが、迎賓館として全く使われてなかったとは・・
こんな立派な蔵もあった。