2日目の朝、凌雲閣の他の客室をじっくり見せてもらって大満足の私たちだったが
ふと気づくと出発予定時刻がずいぶん押してしまってた。
慌ててやってきた大棟山美術博物館。
こちらは豪農の館として700年に近い歴史をもつ、元造り酒屋であり庄屋であった村山家の旧宅。
前当主の叔父に当る坂口安吾の遺品や、豪農の暮らしを伝える生活調度品 、書画、陶芸品などが展示されているという。
まるでお寺の入口かと思うような立派な門が建物の前方に建つ。
入館料500円。
時間があればゆっくり中も見たいけど、かなり時間が押してるし、、
しかし色ガラスが入った窓とかも見たいしなあ~どうしようか~とぷにょさんと思案・・
結局、とりあえず入ってささっと見て回ろうということに。
玄関前の立て看板を安定させるために、雑にコンクリート片の下敷きになってたタイルを目ざとくぷにょさんが見つけた。
ひょっとしてこんなタイルが他にも中にあるんだろうか・・?!
館内にはやきもの類の展示も充実してたけど、時間がないので流すしかない・・
1階座敷
2階に上がると廊下には卍模様の欄干が巡らされ
こんなカラフルな色ガラスが部分的に入れられた窓も
色ガラス越に見る外の風景は又違った趣がある。
2階展示室
花を描いた扉があり遠くから見ると螺鈿でも貼られているのかな?と思うような立体感が
あったけど、
よく見ると白い顔料を塗り重ねて厚みを出したもののようだった。
他にもこんな細やかで写実的な鶴と松の杉戸絵も。
洋風の部屋もあり、1段高くなった小上がりとの境には優雅なラインを描く垂れ壁がおしゃれ。
こちらは又違う和室の天井装飾。
「薄氷」というお菓子に似てる・・同じように氷のひび割れがモチーフなのかな?
最後、下りてきた階段は箱階段になっていた。
こんな洋風の衝立も
全てささっと見たところで、風呂とトイレはなかったよなあと・・
タイルがあるとしたら、お風呂周りか、トイレだろうから、管理人のおばちゃんに、古いトイレやお風呂はもう
残ってないんでしょうか?と尋ねてみた。
もう改装してしまって古いものは残ってないとのこと。残念・・
古いトイレとかには立派なタイルが貼られてたりしますよね~とか話してたら、
おばちゃんが、「じゃあ見せてあげよか?」と、
何?壊されたんじゃないの?トイレがあるの??
おばちゃんが倉庫の扉を開けると、繊細な図柄が描き込まれた染付の便器が出てきた。
わぁ、便器はちゃんととってあったんだ、この模様の細かさを見るとトイレも相当凝ったものだったんだろうなあ。
スリッパも大便器もある、と見せてくれてた時に、
背後でギャー―っ!とぷにょさんの悲鳴が上がった。
な、なんなん?!
驚いて振り返ると、ぷにょさんが、隅の方で山積みになっていたものを指差し、
「タイルやんー!!」と
慌てて駆け寄ると、屋根瓦などと一緒に埃をかぶったタイルが続々と出てきたのだった。
こ、これは、すごい!!
とりあえず、おばちゃんに許可を得て、タイルを並べさせてもらうことに。
ぷにょさんとバケツリレー方式でタイルを運び、ぞうきんを借りて真っ黒に埃をかぶってたタイルを拭いて
みると、美しいタイルの地肌が次々に現れた!
なんやねん!このお宝は、、
まさに天の神様?!が与えてくれた私たちへのサプライズ・・
かなり大判の厚みのあるタイルはINAXか瀬戸の資料館かでも見たことのある図柄。
裏にははがしたモルタルの跡が残る。
こちらは少しサイズも小さくカラフルなもの。
ぷにょさんが珉平焼かなと。
きゃーきゃー言いながら・・
まだあったのでつなげてみた。
そしてこちらの染付のタイルも大判。
模様が比較的単純で、見たことがないような柄
そして一番驚いたのはこの雪輪のタイル。
こんな形のタイルがあるんだ~と・・
雪輪の形も可愛いし、描かれた小鳥と草花の図案も愛らしい~
そして、この端っこに写ってる小さめタイルは最初に玄関でコンクリ片の下敷きになってるのを
ぷにょさんが見つけたタイルと同じ模様のもの。
これらの大判タイルは厚みのあるものなので床に貼られてたのだろうか、でもびっしり貼られていたと思われるほどの枚数はない。
それに色、形もまちまちだし、このタイルたちはどこにどんな風に貼られていたんだろうか~~
想像が膨らむ・・
思ってもみなかった大量のタイルとの遭遇に、私たちは狂喜乱舞。
ぷにょさんと私のダブル引き寄せパワーでタイルを引き寄せたんだなあ。
神とぷにょさんに感謝!
しかし、驚くべきことは、私たちへのタイルサプライズはまだここだけにとどまらなかったのだ・・
それにしても、お宝タイル?のこの雑な扱い・・
「まちかど逍遥」のぷにょさんとの平行記事企画中→GW新潟 大棟山でタイル発見!