武田邦彦は、関西のテレビ番組のたかじんのそこまで言って委員会に良く出演しており、科学者としての立場から、温暖化問題や環境問題に関して、異色の発言をする事で、人気をはくしております。
ところで、下記に転載しました今朝の読売新聞に報じられている原子力安全委員会の斑目春樹委員長の発言は、すでに武田がビデオで発言していることであり、安全委員会がきちんと仕事を果たしていない事の証左であると、思います。
安全委員会は、電力会社への指導、や原発の耐震基準について経済産業省安全保安委とともに、審査し、安全規制に大きな責任を負っている。しかしこれまでの審査で津波対策の議論はあまりなく、斑目春樹委員長も23日夜、報道陣につまみ被害の事をきちんと盛り込んでおくべきだったと反省の弁を述べている。余りにも無責任な発言ではなかろうか。
http://www.cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=558
26日付け読売新聞朝刊からの転載記事:
福島第一原発から半径20~30キロ・メートル圏内の自治体に対し、政府が住民の自主避難を促すよう求めた背景には、原子力安全委員会が23日に公表した放射性物質の拡散予測結果がある。
「SPEEDI(スピーディ)」と呼ばれる予測システムはずっと屋外にいた場合を想定。同じ福島第一原発の30キロ・メートル圏内でも、地域によって被曝
ひばく
量が大きく異なり、30キロ・メートル圏外でも非常に高い地域があることを示した。放射性物質の広がりは地形や風向きに大きく左右される。安全委の班目
まだらめ
春樹委員長は23日の記者会見で、「スピーディの予測結果から、ある程度、放射性物質の拡散の傾向が見て取れる。同心円状に避難範囲を決めているが、そろそろきめ細かく設定し直す時期に来ている」と語った。
実際、福島県が観測した大気中の放射線量の結果から、15日から24日午後4時までずっと屋外にいた場合の被曝量を計算すると、同原発から北に約24キロ・メートル離れた南相馬市では620マイクロ・シーベルトなのに、北西約40キロ・メートルの飯舘村では4000マイクロ・シーベルトで、1年間に日本人が自然から受ける1500マイクロ・シーベルトを大きく上回る。こうした結果は、スピーディの予測とも一致する。
東京女子大の広瀬弘忠教授(災害・リスク心理学)によると、放射線量が特定の観測地点だけ高くなる現象は、チェルノブイリ原発事故の際もみられた。広瀬教授は「政府は予測結果をもっと早く公表し、避難区域の設定に生かすべきだった。避難の範囲を同心円で設定し、徐々に広げていったのは科学的な根拠に乏しい」と語る。
(2011年3月25日23時27分 読売新聞)