蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

三究会 '16   (bon)

2016-08-14 | 日々雑感、散策、旅行

 山行きのお話です。

 今年で32回目の夏山登山に行ってきました。施行最初の「山の日」の8月11日から2泊3日で、
西穂高岳方面を目指した行程が計画されましたが、若い頃とは違って山小屋宿泊はなく、新平湯
温泉泊を起点として、新穂高ロープウエイ経由、西穂高山荘トレッキングという健脚な登山者から
見れば甚だ、ぜいたくな山行きでした。

 それでも、久しぶりの山行きは、ロープウエイ西穂高口駅を降りてからの山道を登るとき、
暑い日差しに汗を流し、ゴツゴツした登山道を踏みしめながら、何かしら懐かしい思いが沸いて
きたのでした。 昔はもっと元気だったけれど、こうやって山の仲間と一緒に何度も経験した
あの感覚でした。

 “三究会”というのは、この山の会がスタートして2度目か3度目の頃、何か会の名前がほしく
なったので、それでは・・ということで、命名された会の名前なんです。 山を含めた自然と
味とお湯、この3っつを究めて、互いの人生を語る・・そんな意味合いから、三を究める会と
なりました。 第1回は、白山を皮切りにスタートし、これまで32年がたち、アルプスの山々、
槍、剣、立山、常念、薬師、黒部五郎、白馬・・などなど、それに、ヨーロッパアルプスのモン
ブラン、ユングフラウにも足を延ばしたり、また、日本では、御岳、那須茶臼岳、伯耆大山、
大雪なども楽しい山行きでした。


 ロープウエイの西穂高口駅を降りて、1時間半ほど登ると、西穂高山荘に出ました。大きな
山小屋の前庭周辺には大勢の登山客が休んでいました。 そういえば、ここ数年、谷川岳、妙高、
青森、伯耆大山と、いずれも山小屋に来ることはなかったのした。 ロープウエイの中からは、
背後の笠が岳のきれいな姿を見、左前方には槍ヶ岳の頂上が見え、今また、焼岳の荒々しい岩肌を
近くに拝し、眼下には上高地を見下ろすそんな展望をほしいままにしていました。 久しぶりに
感じる山の空気を胸に、我々も、ベンチに腰を下ろし、お昼を済ませたのでした。

背後に見える笠が岳            左前方には穂高岳
 


西穂山荘                 山荘前にて
 


            山荘前の表示 

             
 

 少し休んでから、西穂方向に盛り上がった急な坂道に向かって歩き始めました。 登山者の列の
後ろから、目の前の急な登りを一気に登り切ると、息が切れ、激しい呼吸にしばし立ち止まる
有様でした。 汗でシャツは濡れ、足元もややグラグラと頼りなく感じながら、20分ほどで丸山
(標高2462m)に到着しました。道は、さらに独標から西穂へと続きますが、わが身の状態から
帰路を考えると、“もはや、ここまで”と決めて、下山することとしたのです。右奥には、奥穂、
さらに右手に前穂の雄姿を眺めて別れを告げたのでした。

穂高丸山(2462m)            独標・西穂は雲の中
  

 私よりももっと重そうなザックを背負った、力強い足取りの若者に道を譲るとき、うらやましさ
とともに、往時の我々の姿を思い出すのでした。 以前より体重が増えたこと、運動不足、
筋力の衰えなどから致し方のない状況と納得しています。 ロープウエイを降りてから、往復
4時間弱の行程は、私にはちょうど良かったというか、これで十分でした。

            奥穂と前穂
             
 

 新平湯温泉の宿は、ちょっと古い“美山荘”でしたが、やや熱めの露天風呂に身を沈めるとき、
今日一日を振り返り、自然の豊かさ、大きさとともにそこに取り込まれる自分に改めて感謝の
気持ちが沸いてくるのでした。元気でいること、親しい仲間と今回も楽しい山行きができたこと
などありがたいことでした。

 帰り際に立ち寄りました、ますのすし「源ミュージアム」での見学コースも涼しくて良かったです。

露天風呂                 源(ますのすし)ミュージアムにて
  

 

 

 

 

 

 

コメント (4)
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