先ごろ(5/2)、友人のお誘いを受けて、上野で開催中の『国宝 東寺 空海と仏像曼荼羅』
展に行ってきました。 超大型連休の真ん中で、電車は普段の状況でしたが、お昼前の
上野公園はさすが、多くの人出で賑わっていました。子供連れも多かったです。
公園は、イキイキとした新緑に包まれ、きれいに刈り込まれたツツジの彩りが一際輝いて
いるようでした。
上野公園 東京国立博物館(本館)
そんな公園の奥、東京国立博物館・平成館の前には、入館待ちの長い列が出来ていました。
40分待ちの表示がありましたが、取りあえず列の後ろに着きました。友人は、吸引のための
酸素ボンベをけん引していましたが、すぐさま、係員が寄ってきて、そのまま入館するよう
にと促され、悪いような気もしましたが、ここはありがたく指示に従うことにしました。
館内も、かなり混んでいて、ゆったりと観覧する余裕は、残念ながら取れませんでしたが、
一歩踏み入った途端、何やら言い得ぬ重厚な空気に身の引き締まる思いがよぎるのでした。
若い頃や、その後にも、何度も『東寺』を外から見ていたし、新幹線で京都に近づくと
いつも、東寺の五重塔を見て確認したりしていて、そんな感じでいたのに、内部に入った
ことがなかったのでした。
国宝 東寺 空海と仏像曼荼羅
空海が唐で密教を学んで帰国(806年)した後、高野山に開創し伽藍建立などをし、823年
に嵯峨天皇より、東寺を下賜され ここを真言密教の道場として、真言宗が開宗されたのです。
空海が、密教の神髄を見える形で表した『東寺講堂』の立体曼荼羅が、今回の上野東博で
の展覧会となっているのです。
第1章空海と後七日御修法、第2章真言密教の至宝、第3章東寺の神鋼と歴史、第4章曼荼羅の
世界 のそれぞれのテーマで、密教の宇宙観、世界観を余すところなく披露されていました。
中でも、5mに及ぶ大きな彩色曼荼羅図が2艘、両界曼荼羅(胎蔵界曼荼羅、金剛界曼荼羅)
に囲まれた空間に、大壇をはじめ、仏具やお供物などを配し、恐らく東寺講堂内を模したその
場面、そして、30に及ぶ国宝、さらに重文など惜しげもなく展示された一堂は、空海の信念、
世界観を彷彿とさせ、圧巻としか言いようのない迫力に包まれていました。
国宝の五大尊像、十二天層像、数々の菩薩像、明王像などなど大きな像が並ぶ空間は、まさ
しく圧倒されてしまいました。中に一体、『帝釈天騎象像』だけ写真撮影可能とありましたので、
実写してきました。
帝釈天騎象像
館内を一通り観終える頃、遠い昔の 空海の激しいまでの思い・情熱、エネルギーが身体の
深いところに溜まっているように感じたのでした。美術的な素晴らしさの他に・・。
本館裏の庭園
東寺―空海と仏像曼荼羅
5月14日(火)夜9時【ぶらぶら美術・博物館】東京国立博物館「国宝 東寺」展~今しか見られない!
空海の密教ワールド・立体曼荼羅が出現!