蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

ノーベル平和賞  (bon)

2022-10-09 | 日々雑感、散策、旅行

       昨夜は十三夜でしたが、あいにく厚い雲に覆われて、お月さんの形は見えず
       ぼんやりと光っていました。

 

 今年(2022年)のノーベル平和賞は、7日ノルウエーのノーベル賞委員会により、
ウクライナ人権団体「市民自由エンター」、ロシア人権団体「メモリアル」そし
てベラルーシ人権活動家アレシ・ビャリャツキ氏の2団体1個人に授与すると発表
されました。 大きな反響を呼んでいます。ウクライナ国内での歓びの声はもち
ろん、各国でも多くの賛意が示されたそうです。

 ロシアのウクライナ侵攻が続く中、権威主義国家の弾圧や戦争犯罪など人権侵
害に立ち向かってきた人たちが評価されたのです。 国連事務総長も、その声明
で「今年のノーベル平和賞は平和を前進させる市民社会の力にスポットライトを
当てるものだ。市民社会のグループは民主主義にとっての酸素であり、平和や社
会の進歩、経済成長の触媒だ。彼らは弱い立場の人たちの声を権力の中枢に届け
ている」として祝意を示していました。 しかし、ウクライナの政府高官からは
軍事侵攻を続けるロシアの団体と共同で受賞することに対して批判的な反応も示
されているそうです。

          ノーベル平和賞メダル(2022年)
          (ネット画像より)
          

 ロシアがウクライナに侵略を始めてすでに8か月となります。NATO加盟国はもち
ろん、その他の多くの国が、ロシアの一方的な侵攻を非難してきていますし、特
に核兵器の使用をほのめかすプーチン大統領に対しても直接多くの批判が寄せら
れてきています。 各国は、ギクシャクしながらも経済政策を課すなどの対抗策
を講じていますが、それによる世界経済の歪みに発展するなど、難しい局面でも
あるのです。

 このような、長引く状況に対して、今回のノーベル平和賞が示すメッセージは、
世界の隅々まで大きなインパクトをもって浸透したことでしょう。ノーベル賞が
一つの強力な政治力を発揮したとの意味すら感じられるのですね。 これまでも、
オバマ米大統領の「核なき世界」の主張や軍事政権と対立したアウン・サン・ス
ー・チー氏など世界の平和や安定に寄与する将来性に期待した「ノーベル平和賞」
もそうでした。

               

 先(9月)の国連総会においても、ロシアの侵攻に対して岸田首相演説にも強い
批判が述べられ、米国バイデン大統領も「国連安保理の常任理事国が隣国を侵攻
し、主権国家を地図から抹消しようとしている。ロシアは臆面もなく、国連憲章
の中核的な教義に違反した」と非難をしています。
 しかし、テレビの中継で見ると、ロシアのラブロフ外相は自身の発言の順番が
来る直前に登場し、言い終わると早々に退席していた場面がありました。こんな
状況でも、常任理事国として拒否権を持っているというのですから、もはや国連
安全保障理事会とは名ばかりの存在なんでしょうね。

 このような中で、今回のノーベル平和賞は、カウンターパンチのようにそのイ
ンパクトはやはり大きな意味を持っていると思います。 ロシアの最高裁判所が
昨年12月に解散を命じた「メモリアル」をも受賞対象としているのですね。

 プーチン大統領をあまり追い詰めると、何をしでかすかわからない不安も台頭
しているようです。核兵器を何時の時点で、どのあたりで使用するか‥みたいな
物騒な話もあるとか! 
 この8か月でウクライナだけでなく、世界の爆発エネルギーが次第に高まってき
ているのではないか‥そんな危機的な感じすら匂ってきているように思われるの
です。

 

 

 

Ella Fitzgerald ~ 'S Wonderful

 

 

 

 

コメント
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