図書館の新刊書の棚にあった「魔のバイオリン」という本が目にとまった。
bonが投稿した最近のブログ「素粒子」に貼り付けてあったモーツワルトのバイオリンの名曲を聴いた直後であったので、つい興味を惹かれ借りて読んでみた。
この本は、バイオリン大好きの佐々木庸一氏(東大名誉教授)が長年にわたり調べた文献からバイオリンの名器にまつわる興味深い話を紹介したものである。その中にストラディバリことが記述されていたので、その一部を抜粋し、この本の紹介としたい。
「ストラディバリは日本でも50年以上も前に1億円以上で売り買いされ、今では世界で4億年以上の値がつく高価な楽器である。(たまたまスペインで最近23億円という破格の価格がついたとの新聞報道ここをクリックがあったので、参考までに載せておく。)何故、こんなにも高いのか?まずストラディバリーが奏でる音の素晴らしさである。ストラディバリの名器を演奏会で聞いてまず音色が多種多様であることに驚く。また音が実に甘美で、上品であることにも驚かされる。百人のオーケストラなどと共演してもそれに負けないくらい大きな音が出る。こういう名器は自分一人で練習しているときに、弾けば弾くほど気分が乗ってきて、長時間弾いていてもすこしも疲れない。その素晴らしさがはっきりした19世紀中頃から値段が上がりだし、ついに庶民には手が届かなくなった。
値段が高いもうひとつの理由としては、数が少ないことである。アントニオストラディバリ(644-1737)は93年の生涯で約3000個造ったが戦争火災などでほとんど失われ現存するのは4百2個しかない。楽器としての価値に骨董的価値が加わり破格の価値になっている。
こんなに高いものを買えるのは、18世紀過ぎから海外発展で大儲けしたイギリスの貴族たちであった。第一次世界大戦後はアメリカの新興成金が買った。そんなわけで、4百余現存せるストラスバリはヨーロッパに半数、アメリカに半数ある。戦前の日本にはまずなかったものと考えて良いであろう。ところが最近経済大国日本にも入ってきている。」
以上、「魔のバイオリン」に紹介されているバイオリンにまつわる話のほんの一部を紹介したが、
高価なワインの味と安物の区別もつかないように、高価なバイオリンの名器が奏でる音の素晴らしさを聞き分けることができないが、本書を読んで得たバイオリンに関する興味深い話しは、バイオリンの曲を今まで以上に鑑賞し、感動して楽しめるのに役立つかもしれない。このところ、YouTubeの再生リストに偉大なるバイオリニストと題して、有名奏者とバイオリンの名曲を集め聞いているがさらに好きな曲を追加していきたいものである。
ストラスバリを個人で買った数少ない日本のバイオリニスト奏者の一人である千住真理子の動画がYoutubeにあったので貼り付けておいた。そこにもストラスディバリのすばらしさを、誇らしげに千住真理子が述べている。
偉大なるバイオリニスト達 バイオリン名曲集59曲:
bonが投稿した最近のブログ「素粒子」に貼り付けてあったモーツワルトのバイオリンの名曲を聴いた直後であったので、つい興味を惹かれ借りて読んでみた。
この本は、バイオリン大好きの佐々木庸一氏(東大名誉教授)が長年にわたり調べた文献からバイオリンの名器にまつわる興味深い話を紹介したものである。その中にストラディバリことが記述されていたので、その一部を抜粋し、この本の紹介としたい。
「ストラディバリは日本でも50年以上も前に1億円以上で売り買いされ、今では世界で4億年以上の値がつく高価な楽器である。(たまたまスペインで最近23億円という破格の価格がついたとの新聞報道ここをクリックがあったので、参考までに載せておく。)何故、こんなにも高いのか?まずストラディバリーが奏でる音の素晴らしさである。ストラディバリの名器を演奏会で聞いてまず音色が多種多様であることに驚く。また音が実に甘美で、上品であることにも驚かされる。百人のオーケストラなどと共演してもそれに負けないくらい大きな音が出る。こういう名器は自分一人で練習しているときに、弾けば弾くほど気分が乗ってきて、長時間弾いていてもすこしも疲れない。その素晴らしさがはっきりした19世紀中頃から値段が上がりだし、ついに庶民には手が届かなくなった。
値段が高いもうひとつの理由としては、数が少ないことである。アントニオストラディバリ(644-1737)は93年の生涯で約3000個造ったが戦争火災などでほとんど失われ現存するのは4百2個しかない。楽器としての価値に骨董的価値が加わり破格の価値になっている。
こんなに高いものを買えるのは、18世紀過ぎから海外発展で大儲けしたイギリスの貴族たちであった。第一次世界大戦後はアメリカの新興成金が買った。そんなわけで、4百余現存せるストラスバリはヨーロッパに半数、アメリカに半数ある。戦前の日本にはまずなかったものと考えて良いであろう。ところが最近経済大国日本にも入ってきている。」
以上、「魔のバイオリン」に紹介されているバイオリンにまつわる話のほんの一部を紹介したが、
高価なワインの味と安物の区別もつかないように、高価なバイオリンの名器が奏でる音の素晴らしさを聞き分けることができないが、本書を読んで得たバイオリンに関する興味深い話しは、バイオリンの曲を今まで以上に鑑賞し、感動して楽しめるのに役立つかもしれない。このところ、YouTubeの再生リストに偉大なるバイオリニストと題して、有名奏者とバイオリンの名曲を集め聞いているがさらに好きな曲を追加していきたいものである。
ストラスバリを個人で買った数少ない日本のバイオリニスト奏者の一人である千住真理子の動画がYoutubeにあったので貼り付けておいた。そこにもストラスディバリのすばらしさを、誇らしげに千住真理子が述べている。
偉大なるバイオリニスト達 バイオリン名曲集59曲:
それらを聞きながら、このコメントを・・。
ストラディで先ず思い出したのが、大阪府出身の辻久子でした。彼女は、何でもストラディバリウスを1973年に3000万で買ったと、当時話題にもなりました。自宅を売って,買ったのだそうです。
何でこの人を知っているかといえば、昔学生の頃運動クラブの資金集めに、大阪肥後橋のフェスティバルホールを貸し切って「辻久子バイオリンコンサート」を興業し、大成功だったからでした。これが、1960年頃ですから、彼女のストラディはその10年後くらいの出来事だったのでした。記事にある千住さんよりはだいぶん古い話ですね。辻久子は1926年生まれですから、もうだいぶおばあちゃん・・。
辻久子の演奏会を企画して資金集めで儲けられたとは、大したものです。bonのクラシック音楽に対する造詣の深さがうかがい知れます。その演奏会の時に辻久子がストラディバリのバイオリンを使って演奏していたら、当時ほとんど日本になかったストラディバリに縁ができていたのですね。
その後、日本のインフレや土地バブルがあったとは言え、その頃の3千万円が今や10億円近くになっていると思えば、辻さんは40年ものあいだストラスバリで演奏して楽しまれた上に、大儲けしたことになりますね。