蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

星団   

2025-01-22 | 日々雑感、散策、旅行

      昨日(1/21)お昼には、トランプ大統領が就任しました。執務室でのたくさんの大統領令の
     署名が行われているネットのライブ映像を見ていました。声だけが聞こえる多くの記者団との
     やり取りをしながら、次々とサインをし、流れるような大統領の受け応え、関連する多くの
     国々との具体的に数値を挙げた論点を、あるいは歴史的な事象に及んだり、誰はばかることの
     無い自らの論点を、自分の思うように無邪気なほどストレートに堂々と展開する発言や挙動は
     さすがに相手の付け入る隙を与えない、凄い人物を感じました。 
      どこまで突っ走れるでしょうか?  目先は進んでも、将来に大きな傷を残しはしないか‥
     不安は残ります。

 

 

 このところ宵の明星(金星)と土星が接近しているといいます。日没後、南西の低い
ところに光っているのが金星です。その近傍に土星がいるのですね。肉眼では、土星の
存在は、街灯りもあって確認が難しいですが・・。
 また、1/21ころの夜7時半ころの東から南西の低いところで、火星、木星、天王星、
海王星、金星、土星が一直線に並ぶというイベントが起きるそうです。 また、この
10日ほど前(1/10)には、月がプレアデス星団(すばる)の手前を横切る「すばる食」
があったそうです。

     一直線に並ぶ惑星
     (天文ニュースより)

 

 手元の会報の連載記事「宇宙の言の葉を尋ねて 第13回」は『星団~群れる星たち~』
(渡部潤一氏、国立天文台上席教授)が取り上げられていました。冒頭にある「すばる」
は、このシリーズの第1回に取り上げられて、かの「枕草子」にも出てくる美しい「星団」
だともありました。

 

 星団(star cluster=スター クラスタ)は、同じガスから誕生した、互いの重力相互
作用によって結びついた恒星による集団をいい、これらは大きく、年老いた数十万から
数千万の星の群れである球状星団(globular cluster)と、数百個から数千個の若い星
たちの群れである散開星団( open cluster)との二種類に分けられるそうです。
 先の「すばる」は、若い方の散開星団とあります。

 球状星団は、星の密集度が高く、重力が強いためにその形がボールのように球形と
なっている天体で、透明度も良く、大きな天体望遠鏡で眺めた時の素晴らしさは喩え
ようもないくらいだとあります。まるで漆黒の絨毯の上に積み上げられたキラキラと
輝くダイヤやサファイヤのかけらがさらさらと零れ落ちる様を見るようだ‥と表現され
ています。

      ヘルクレス座の球状星団M13
       (ウイキペディアより)

 

 球状星団の星たちはかなり年寄りで、まるで星の老人ホームみたいだと表現されても
いますが、これらの星団は宇宙が始まった頃に出来た星団だと言われていて、既に
100億年くらい経っていると考えられているのです。しかし、この星団の中に、青白い
星やオレンジ色に輝く若い星も見られ、これまで不思議に思われていたそうですが、
どうやらこれらの星は、老いた星同士が衝突したり合体したりした結果若返った星だと
考えられているとあります。

      みずへび座の球状星団
       (ウイキペディアより)

 

 このような球状星団は、銀河系に150個ほどが知られており、肉眼でも観られる、満月
くらいの大きな星団、ケンタウルス座のオメガ星団があり、満月よりも大きく広がって
いるそうです。 しかし、この星団は日本では南の空低いところにあるのでなかなか
見ることが難しいそうです。これに反して、北の空真上にあるヘルクレス座のM13は、
大きさは満月の半分くらいですが、肉眼で見えるぎりぎりの6等級とあります。街中の
灯りがあるところで観測するのは無理でしょうね。

 

 一方の散開星団は、生まれたばかりの若い星の集団で、星の数は少なく比較的集まり
具合がまばらで、重力が弱いためしばらくすると星々は散りじりになって最終的には
散逸してしまうそうです。球状星団を老人ホームにたとえれば、こちらは幼稚園生の
集まりのようだともあります。幼稚園からそれぞれ学校に上がり卒業してそれぞれの
人生を歩む人間の世界と同じかも‥と述べられています。

 散開星団は銀河系の中に千個ほどあるそうですが、冒頭にも出てきた「すばる」(プレア
デス星団)は有名で、双眼鏡で見ると大小いろんな星たちが集まっていることが分かり
ます。 

        プレヤデス星団 (M45)(すばる)
         (ウイキペディアより)


 中には、太陽の何十倍もあるような重い星を含む星団もあるそうです。
このような
星団をスーパークラスタと呼ぶそうですが、ウエスタ―ルンド1という散開星団は、
最近の研究で太陽の千倍以上の直径を持つ大きな赤色超巨星と呼ばれているそうです。
アメリカ宇宙望遠鏡(JWST)の赤外線望遠鏡によって鮮明な画像が捉えられています。
画像は、赤外線の波長ごとに撮影されたデータを可視光を当てはめて再現したものだ
そうです。色とりどりに見えるのは、星の質量による老化の差による表面温度の違いが
反映していると考えられているのです。

 

        ウエスタ―ルンド1
         (astropicsより)

 このウエスタ―ルンド1(散開星団)は、きわめて星の密集度が高く、いずれ遠い
将来には、千五百個以上の超新星爆発が起こり、「宇宙花火」の場所となるかもしれ
ない。あるいは、散開星団としてはあまりに大規模で星がたくさんあるので最終的に
球状星団となってしまうかもしれない・・と考えられているそうです。
 いずれも数千万年以降のおはなしなんですね。

                 

 昨日(1/21)はトランプ大統領就任式で、テレビはトランプ色で満載でした。多くの
大統領令に署名した内容の中には対象国にとって不穏当と思われるものや国際協調を
台無しにしたパリ協定離脱、WHO離脱などもあり、世界に向けて大きな波紋を投げかけ
ています。

 宇宙の中のホンに小さな地球という「粒」は、新大統領就任で俄かにざわついてきました。

 

 

 

数千個の恒星からなる球体! 星団が作られる理由

 

 

 

 


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