蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

鵜飼開き  (bon)

2015-05-13 | 日々雑感、散策、旅行

 5月11日(月曜日)の夜、岐阜県長良川では、恒例の鵜飼開きが行われました。
大勢の観光客が47隻の屋形船に乗り、水面に揺れる篝火の中、その鮮やかな手さばきに感動と興奮の
渦であったそうです。 私は、子供の頃に行った記憶がある程度で 殆ど記憶も遠くなっています。
この機会に、ちょっと調べてみました。

 長良川鵜飼とは、岐阜市の長良川で毎年5月11日から10月15日までほぼ毎日行われる鵜飼のことです。
中秋の名月と増水時はお休みとなるそうです。中秋の名月に行われないのは、月が明るすぎてその
篝火の効果がうすれるためだといわれたりしますが、実は、他の満月の時には催されるので、
中秋の名月は伝統的な公休となっているのですね。

 鵜飼開きは、シーズン中の鵜飼の安全と繁栄を祈願する神事である 鵜飼安全祈願祭 が行われた後、
太鼓の演奏に見送られて 次々と観覧船が川へと漕ぎ出して行き、市民参加の各種イベントが行われた後、
芸妓による踊り船の運航や花火の打ち上げなどが行われるそうです。

      鵜飼開き‘15.5.11  
                   (ネット毎日新聞、木葉健二氏撮影)

 

“鵜飼は、1300年ほど前から行われており、元来は漁としての鵜飼だったのが、現在は古典漁法を
今に伝える観光としての鵜飼である。そのうち宮内庁の御料場で行われる8回の鵜飼は「御料鵜飼」と
呼ばれ、獲れた鮎は皇居へ献上されるのみならず、明治神宮や伊勢神宮へも奉納される。”
とあります。

 長良川における鵜飼は日本で唯一皇室御用の鵜飼であり、長良川の鵜匠は職名を「宮内庁式部職
鵜匠」といい、長良川の鵜飼用具一式122点は国の「重要有形民俗文化財」、長良川鵜飼漁法は
岐阜県指定重要無形民俗文化財なのだそうです。

                    鵜たち
                              (ネット画像)
 

 鵜飼は、岐阜県の他、愛知県、京都府、愛媛県、大分県、福岡県など11府県、13箇所で行われている
そうです。鵜飼漁で獲れる魚には傷がつかず、鵜の食道で一瞬にして気絶させるために鮮度を保つ
ことができ、このため、鵜飼鮎は献上品として殊のほか珍重され、安土桃山時代以降は幕府および
各地の大名によって鵜飼は保護されていったという。一方で、鵜飼は漁獲効率のよい漁法ではないため、
明治維新後に大名等の後援を失った鵜飼は減少していったとのことで、現在の鵜飼は、漁による
直接的な生計の維持ということはなくなり、客が屋形船からその様子を見て楽しむという、観光事業
として行われているのですね。

 ものの本によれば、鵜匠は、古式による服装で、頭に三尺小巾(はば)の紺の麻布の烏帽子の形を
いただき、紺木綿の単衣に黒布の胸当てをし、藁の腰蓑を付けるといういでたちとあり、また、
各鵜舟にはそれぞれ鵜匠、中鵜使、中乗、艫乗(船頭)の4人ずつ乗り込み、鵜匠を除いた3人は
普通の仕事着姿だそうです。鵜匠は舳先にあって、一人で12羽の鵜を使い、中鵜使も中央で
4~5羽を使うのだそうです。

 

     美濃の長良川にてあまたの鵜を使ふを見にゆき侍りて

              おもしろうて、やがて悲しき 鵜舟かな   芭蕉

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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