からすやま寺町通りに入る手前に真言宗豊山派寺院「金剛山多聞院悲願寺」はある。創建は寛永5年(1628)。本尊は地蔵菩薩。当初は新宿駅から程近い甲州街道に面した新宿角筈村が創建地である。昭和20年太平洋戦争の戦火により本堂他すべてを焼失した。戦後24年に東京都による新宿駅周辺の区画整理事業の要請を受けたため昭和29年に本堂庫裡を再建し昭和30年現在の烏山寺町に移転した。境内には天保八年の僅か一年間に大飢餓による落命者568人の「無縁墓」(高さ3m)がある。約400年の寺暦を有する当寺は「御府内八十八ヶ所霊場3番札所」、「玉川八十八ヶ所霊場44番札所」でもある。(1701)








