小田急線「新松田駅」の北方、松田町惣領「松田町役場」の東に道路に面し東国花の寺百ヶ寺の一つで花の寺で知られている曹洞宗古刹「萬松山延命寺」はある。創建は文明4年(1472)、本尊は聖観音菩薩と薬師如来。寺門(門柱)を入れば前方に「山門」がありその脇に数本の紅梅の木がある。今年梅の開花は早く花数は少なくなっていたが木の下には甘い香りが漂っていた。長い参道を進み彼岸橋を渡った正面にはコンクリート造りの白を基調とした「本堂」がある。本堂前の白梅と庫裏の庭の梅花ほころび春を告げている。その前に「鐘楼」、左手に「子育水子地蔵尊」がある。並行して左側にも関東大震災にも耐えたという朱塗りの「仁王門」があり、その奥に行基の発願によって宝亀元年(770)建立された朱を挿した「観音堂」がある。4月中旬から下旬に開催される「牡丹祭り」は大勢の参拝者、鑑賞客で賑わい東国花の寺百ヶ寺のひとつとなっている。(1702)
「富士は日本一の山」と唱歌で歌われ、絵画や浮世絵のモチーフになり、富士見とか富士見ヶ丘と町名にもなっている日本の象徴(シンボル)の「富士山」。富士山についての最古の記録は常陸国風土記に「福慈岳」という語で言われ、他にも「不二山」とか「不尽山」と数多くの呼称が存在する。誰でも知っているその「富士山」は静岡県と山梨県に跨る活火山である。標高3,776 m、日本最高峰(剣ヶ峰)の独立峰でその優美な風貌は日本は勿論、海外でも「日本の象徴」であると認める。懸垂曲線の山容を有した玄武岩質成層火山で構成され、その山体は駿河湾の海岸まで及んでいる。富士山はその巨大さから他の山などに遮られなければ周囲300kmという広範囲の場所から見ることができ、その土地土地の風景に溶け込んだ山容を見れる富士山は時に四季ごとに表情を変える。雪をかぶった白と青の秀麗な姿、夏の富士山は雪も溶け、赤岩が剥き出しの荒々しさ、夕日、朝陽に輝く姿とどこから見ても美しくその雄大さ、雄姿に誰しもが虜となってしまう。富士山は古来霊峰とされ神聖視された富士山は「見る」ではなく「拝む」という言葉が使われる。「第19回まつだ桜まつり」に訪れた時、快晴の青空と真っ白に雪化粧し富士山と河津桜のコラボ、相模太夫のベスト8ショットである。(1702)