「東京オリンピック2020 +1」開幕に想う！！

1964年に「東京オリンピック」が開催されてから57年後、東京は安定した財政基盤+世界で最も安全な都市のアピールが功を奏し2013年9月に「2020年 東京大会」の招致が決定した。昨年の今頃はオリンピックというスポーツの祭典で大いに盛り上がっていたはずであるが、2019年末から中国武漢を発症源とする新しい病原体「新型コロナウイルス感染拡大」の影響によって2020年7月に開催予定であった「Tokyo2020(東京五輪)」は一年延期となってしまった。あの日から一年、2021年7月23日、お昼には国立競技場上空にはブルーインパルスによる五輪マークが描かれた。都庁前に中村勘九郎さんの聖火が到着、8時間後にいよいよ開幕する。しかしコロナ防止対策、ワクチン接種開始も空しく、コロナは終息するどころか何とも皮肉なことにオリンピック開催日に合わせるかのように感染拡大～増大の一途をたどり第4波というピークに陥ってしまっている。コロナ禍の中、何のためのオリンピックか？と問われている。最初の躓きは東京オリンピック・パラリンピックの「メインスタジアム」となる新しい「新国立競技場」。最初イラク人の女性建築家「ザハ・ハディド」さんのデザインが選ばれたが、建設費用が膨大となることから白紙撤回され振り出しに戻ってしまった。その後、建築家の隈研吾さんと大成建設、梓設計で作るグループが設計と施工を行うことが決定した。しかし完成後、数回イベント等で利用されたが、一年間殆ど使えず状態、維持費はなんと年間25億である。2番目の躓きは大会のシンボルとして競技会場や開催都市の街中、記念グッズなど様々な場面で使用される「大会の“顔”」となる「エンブレム」が盗用疑惑で白紙撤回となる。代替の「エンブレム」は東京都在住のアーティスト、野老朝雄さんのデザインの市松模様と藍色が選ばれた。3番目の躓きは竹田会長の招致めぐる贈賄疑惑による辞任、4番目は組織委員会の森喜朗会長が女性を蔑視する発言を行った責任を取り辞任である。聖火リレー内定者、ボランテイァの辞退、そして首都圏は東京都へ4度目の緊急事態宣言発令(7/12～8/22）となりIOC、オリンピック組織委員会、東京都は協議の結果、東京・神奈川・千葉・埼玉の首都圏会場で実施する競技は全て無観客開催を正式決定した。デーブスペクター氏はこのことを「感染」に擬えて「観戦拡大防止」と揶揄した。そして開幕間近となった今週、開会式音楽担当の小山田氏、開会式演出の小林氏、絵本作家ののぶみ氏の辞任である。全世界へ蔓延拡大したコロナは致し方ないとして、どうしてこんなにトラブルが続くのか不思議でならない。「復興五輪」、「おもてなし」、「経済効果」どころではなくなってしまった。日本(人)の質が問われている。(米)ワシントン・ポストは「東京オリンピック」はこれまでのところ「完全な失敗に見える」と指摘。1964年の東京五輪のように日本に誇りを齎すことは期待できないと伝えた。新型コロナウイルス流行の影響で国民に懐疑論が広がり、熱気は敵意にすら変わっていると報じた。それでももう一昨日(21日)から「ソフトボール」、昨日からは「サッカー」が始まっており、今日の開会式は当然のこと無観客で行われ、大会関係者およそ950人が出席する。開会式では「MISIA」さんが「君が代」を歌い、演出「市川海老蔵」が登場し日本の文化を世界に発信する。そして「五輪開会式聖火ランナー」としてスポーツ界のレジェンド、国民栄誉賞受賞者「松井秀喜」、「長嶋茂雄」、「王貞治」の３氏が選ばれたと。また日の丸を持って入場する「フラッグベアラー」に64年東京五輪の金メダル1号、重量挙げの「三宅義信」氏、五輪旗を持つフラッグベアラーは外国人アスリートが担うという。テレビゲーム「ドラゴンクエスト」のテーマ曲が式典内で使われ、ジョン・レノン氏の代表曲イマジンも流れる。その間、ドローン約1600機が国立上空に舞い、様々な演出が用意されている。57年ぶりの東京五輪の開会式はバラエティーに富んだ演出になりそうであるがなんとも空しい「思い」、虚しい「想い」をしているのは「相模太夫」ばかりであろうか?(2107)