中世研究家の両親にアーサー王伝説の登場人物ユリの乙女にちなんで名付けられた女子高生エレインが転校先のアヴァロン高校で巻き込まれた恋と陰謀を描いたラブコメ。
主要な登場人物がみんなアーサー王伝説の生まれ変わりで、アーサー王伝説の展開にこだわってストーリーが展開します。そのあたり、アーサー王伝説が頭に入っていない日本の読者にはちょっとつらいし、例えばアーサー王伝説の故事と違ったからってそれがどうしたっていうのという気分になります。でも生まれ変わりながら善と悪が闘い続けるって、なんか輪廻転生って感じで、アメリカでもそういう感覚があるのかって、少し不思議。
単純なラブコメとして主人公のエレインから流し読む分には、まあそこそこでしょう。でも、登場人物の造形をまじめに考えると、マルコの行動・殺意も、いい人に描こうとしていることだけはわかるウィルの人物像・考えも、そこここに違和感を残したまま。なんかしっくり来ないまま、ラブコメとしての落ちよりもアーサー王伝説にこだわっていることもあり、切れが悪いままで終わり、読後感は今ひとつ。
原題:AVALON HIGH
メグ・キャボット 訳:代田亜香子
理論社 2007年2月発行 (原書は2006年)
主要な登場人物がみんなアーサー王伝説の生まれ変わりで、アーサー王伝説の展開にこだわってストーリーが展開します。そのあたり、アーサー王伝説が頭に入っていない日本の読者にはちょっとつらいし、例えばアーサー王伝説の故事と違ったからってそれがどうしたっていうのという気分になります。でも生まれ変わりながら善と悪が闘い続けるって、なんか輪廻転生って感じで、アメリカでもそういう感覚があるのかって、少し不思議。
単純なラブコメとして主人公のエレインから流し読む分には、まあそこそこでしょう。でも、登場人物の造形をまじめに考えると、マルコの行動・殺意も、いい人に描こうとしていることだけはわかるウィルの人物像・考えも、そこここに違和感を残したまま。なんかしっくり来ないまま、ラブコメとしての落ちよりもアーサー王伝説にこだわっていることもあり、切れが悪いままで終わり、読後感は今ひとつ。
原題:AVALON HIGH
メグ・キャボット 訳:代田亜香子
理論社 2007年2月発行 (原書は2006年)