伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。今年も目標達成!

魔使いの弟子

2007-11-09 07:29:09 | 物語・ファンタジー・SF
 農場の7番目の息子の7番目の息子トーマス・J・ウォード12歳が魔女や精霊を封じる「魔使い」に弟子入りし修行中に、誤って魔使いが生きたまま封じ込んでいた魔女マザー・マルキンを復活させてしまい、マザー・マルキンと対決するというストーリーのファンタジー。
 魔法が使えるわけでもなく自信なさげな主人公と、腐れ縁になっていきそうな正と邪の間をさまよう魔女少女アリスの微妙な関係が読ませどころでしょうか。
 シリーズの第1作で日本語版は2冊目まで翻訳されています。
 ただ、アリスの性格設定や母親の強さで薄められてはいますが、「女とボガートはいつでもおだてにのる」(86頁)、「女を信じるな」(90頁)、「男は料理や掃除をしないものだ」(230頁)とか(短い引用ができるところだけじゃなくて少しまわりくどいものも含めるとかなりある)、今時のイギリスでこんなに性差別的な表現が頻繁に出てくるのは、ちょっと驚き。


原題:THE SPOOK’S APPRENTICE
ジョゼフ・ディレイニー 訳:金原瑞人、田中亜希子
東京創元社 2007年3月30日発行 (原書は2004年)
コメント
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