エッシャーの解説付き画集。
オリジナルは1959年発行でエッシャー自身による序文と絵の解説が付いているのが売りです。
エッシャーといえば、美術(図工)の教科書や数学書(位相関係)でよく紹介される建物内部で水路や階段が循環するだまし絵で有名ですが、平面の分割や平面と立体の関係などへの興味の強さに感心します。遊びの要素が強い絵が多いのですが、「昼と夜」(11:木版)、「トカゲ」(28:リトグラフ)、「魔法の鏡」(31:リトグラフ)など着想、哲学、技術ともすばらしい。同じ情景を上下から見た「上と下」(64:リトグラフ)も、絵としての完成度は有名なだまし絵より高い感じがします。こういう絵の方が本来の意味のキュビズム(立体主義)なんじゃないかなんて思います。そして本人は気に入らないようですが、初期の普通の風景画「カストロヴァルバ」(2:リトグラフ)の描写力もすばらしい。いろいろ新発見のある画集でした。
タッシェン25周年記念出版 2008年発行(オリジナルは1959年)
オリジナルは1959年発行でエッシャー自身による序文と絵の解説が付いているのが売りです。
エッシャーといえば、美術(図工)の教科書や数学書(位相関係)でよく紹介される建物内部で水路や階段が循環するだまし絵で有名ですが、平面の分割や平面と立体の関係などへの興味の強さに感心します。遊びの要素が強い絵が多いのですが、「昼と夜」(11:木版)、「トカゲ」(28:リトグラフ)、「魔法の鏡」(31:リトグラフ)など着想、哲学、技術ともすばらしい。同じ情景を上下から見た「上と下」(64:リトグラフ)も、絵としての完成度は有名なだまし絵より高い感じがします。こういう絵の方が本来の意味のキュビズム(立体主義)なんじゃないかなんて思います。そして本人は気に入らないようですが、初期の普通の風景画「カストロヴァルバ」(2:リトグラフ)の描写力もすばらしい。いろいろ新発見のある画集でした。
タッシェン25周年記念出版 2008年発行(オリジナルは1959年)