労働者の採用、人事、退職・解雇、労働条件などの労働関係をめぐる法律の規定について広く浅く解説した本。
タイトルは労働契約法入門で、今年3月1日施行の「労働契約法」についての解説書のように見えますが、半分以上は労働基準法など他の法律の話です。「労働契約法」が現実には労働契約のうちごく一部しか規定していないことを実感させます。
突っ込んだ説明はほとんどありませんが、かなり広い分野についてコンパクトにまとめていて、全体像を把握するための軽い教科書という感じです。弁護士には読みやすくなっていますが、条文や判例の引用がわりと多いので、法律分野になじんでいない読者には取っつきにくいかも知れません。
休日労働についての割増賃金率を5割と書いている(153頁)のは3割5分の間違い(参考までに休日労働は深夜以外は35%増、深夜は60%増です)。
山川隆一 日経文庫 2008年2月15日発行
タイトルは労働契約法入門で、今年3月1日施行の「労働契約法」についての解説書のように見えますが、半分以上は労働基準法など他の法律の話です。「労働契約法」が現実には労働契約のうちごく一部しか規定していないことを実感させます。
突っ込んだ説明はほとんどありませんが、かなり広い分野についてコンパクトにまとめていて、全体像を把握するための軽い教科書という感じです。弁護士には読みやすくなっていますが、条文や判例の引用がわりと多いので、法律分野になじんでいない読者には取っつきにくいかも知れません。
休日労働についての割増賃金率を5割と書いている(153頁)のは3割5分の間違い(参考までに休日労働は深夜以外は35%増、深夜は60%増です)。
山川隆一 日経文庫 2008年2月15日発行