前の年に2年付き合った彼に振られた思い込みが強く気を回しすぎの結婚願望の強い28歳編集者広田桃子が、仕事に追われながら恋人探しを続けるがうまく行かず、結局元彼と元のサヤに収まり婚約するまでの2年間を飛び飛び日記形式で描いた小説。
28歳の誕生日に買った金魚に「桜」と名付け、冒頭に食べたものを列挙し、最後に桜に話しかけという書式を踏んで30歳の誕生日まで続けられています。2年間金魚が生きながらえているのは偉いと、まず感じてしまいます。
桃子と元彼俊哉、不倫中の友人のフリーライター由美、経済力がなくて結婚できない劇団員と交際中の同僚真琴、お見合いに失敗し続けるが一回り年下の新人をゲットする先輩編集者葉山さんなどの恋愛もようが並行して描かれますが、結婚できる私は幸せ不倫を続ける由美は不幸せという視線がありありで、基本線は結婚至上主義的な感じ。
もともと50代の作者が書いた本なので、このタイトルを見て、50代女性の最後に一花ってお話と思い、50直前の私は「そろそろ・・・恋がしたい」にも「最後の」にもいろいろな意味でちょっとドキドキしながら読み始めたのですが、その点では完全に空振り。設定が20代後半なら全然意味が違うわけで、最後の恋っていうのも単に結婚につながる恋っていうことで、とても平凡。2まわり年下のライフスタイルと心理を描けるのは、立派と言えるでしょうけど。
唯川恵 角川春樹事務所 2009年3月8日発行
28歳の誕生日に買った金魚に「桜」と名付け、冒頭に食べたものを列挙し、最後に桜に話しかけという書式を踏んで30歳の誕生日まで続けられています。2年間金魚が生きながらえているのは偉いと、まず感じてしまいます。
桃子と元彼俊哉、不倫中の友人のフリーライター由美、経済力がなくて結婚できない劇団員と交際中の同僚真琴、お見合いに失敗し続けるが一回り年下の新人をゲットする先輩編集者葉山さんなどの恋愛もようが並行して描かれますが、結婚できる私は幸せ不倫を続ける由美は不幸せという視線がありありで、基本線は結婚至上主義的な感じ。
もともと50代の作者が書いた本なので、このタイトルを見て、50代女性の最後に一花ってお話と思い、50直前の私は「そろそろ・・・恋がしたい」にも「最後の」にもいろいろな意味でちょっとドキドキしながら読み始めたのですが、その点では完全に空振り。設定が20代後半なら全然意味が違うわけで、最後の恋っていうのも単に結婚につながる恋っていうことで、とても平凡。2まわり年下のライフスタイルと心理を描けるのは、立派と言えるでしょうけど。
唯川恵 角川春樹事務所 2009年3月8日発行