幽霊を見抜くことができるバーテン柳井が経営するバーの常連客の幽霊炭津と兼業漫画家立石晴奈の、晴奈の幼い頃に起こった自宅の放火事件をめぐる「立石家の謎」の解明に向けたミステリーと淡い恋愛感情を並行させた小説。
幽霊は、心残りがあればこの世で漂い、その人物が死んでいることを知っている人には見えないが、それ以外の人には普通の人のように見える、軽い物は持つことができ、煙草は吸えるが飲食はできないという設定で、この設定がストーリーの展開にうまく絡められています。
晴奈のおじさま世代の炭津に対する淡い恋心とそれを受け入れられない炭津のダンディズムが、おじさん読者には切なく、そういう世代がターゲットの作品かと思います(「小説宝石」だし・・・)。
連載の単行本化で前提が繰り返されるところを含めちょっとくどさが気になりました。
松尾由美 光文社 2011年11月20日発行
「小説宝石」2010年9月号~2011年8月号連載
幽霊は、心残りがあればこの世で漂い、その人物が死んでいることを知っている人には見えないが、それ以外の人には普通の人のように見える、軽い物は持つことができ、煙草は吸えるが飲食はできないという設定で、この設定がストーリーの展開にうまく絡められています。
晴奈のおじさま世代の炭津に対する淡い恋心とそれを受け入れられない炭津のダンディズムが、おじさん読者には切なく、そういう世代がターゲットの作品かと思います(「小説宝石」だし・・・)。
連載の単行本化で前提が繰り返されるところを含めちょっとくどさが気になりました。
松尾由美 光文社 2011年11月20日発行
「小説宝石」2010年9月号~2011年8月号連載