人の移動をテーマとしていくつかのトピックを論じた本。
「移民の世界史」というタイトルから、移民や難民の歴史を体系的に学習できる本と思い込んで読み始めました(東京書籍に教科書出版社のイメージがダブったこともあります)が、体系的・網羅的にはなっておらず、著者の好みでエピソードをつまみ食い的に並べたという印象です。それはそれで思いもかけないテーマにも出会えていいという面もありますが。
「世界の島の約80%は東京、ジャカルタ、ピトケアン島を結ぶ三角形のなかにおさまっている」(36ページ)という言葉(他の文献の引用ですが…)が、実は一番印象に残ったかも。移民のエピソードではありませんが。
移民・難民のテーマと並べてリタイアメント移住や観光旅行の章を置き、気候変動による移動・台風被害による避難を紹介しています。そういうものも人の移動としてテーマにするのなら原発事故による避難や核実験による居住禁止なんかもテーマに挙げればいいと思うのですが、そこにはまったく目が向かないようです。
原題:Migration : The Movement of Humankind from Prehistory to the Present
ロビン・コーエン 訳:小巻靖子
東京書籍 2020年5月22日発行(原書は2019年)
「移民の世界史」というタイトルから、移民や難民の歴史を体系的に学習できる本と思い込んで読み始めました(東京書籍に教科書出版社のイメージがダブったこともあります)が、体系的・網羅的にはなっておらず、著者の好みでエピソードをつまみ食い的に並べたという印象です。それはそれで思いもかけないテーマにも出会えていいという面もありますが。
「世界の島の約80%は東京、ジャカルタ、ピトケアン島を結ぶ三角形のなかにおさまっている」(36ページ)という言葉(他の文献の引用ですが…)が、実は一番印象に残ったかも。移民のエピソードではありませんが。
移民・難民のテーマと並べてリタイアメント移住や観光旅行の章を置き、気候変動による移動・台風被害による避難を紹介しています。そういうものも人の移動としてテーマにするのなら原発事故による避難や核実験による居住禁止なんかもテーマに挙げればいいと思うのですが、そこにはまったく目が向かないようです。
原題:Migration : The Movement of Humankind from Prehistory to the Present
ロビン・コーエン 訳:小巻靖子
東京書籍 2020年5月22日発行(原書は2019年)