伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

テーマ別だから政治も文化もつかめる江戸時代

2023-04-19 23:58:17 | 実用書・ビジネス書
 江戸時代について、将軍ごとの時代概説、幕藩体制・産業・交通・経済などのしくみ、江戸の地勢と風俗・行事、文化、町人たちの生活、学問、地方の様子などの切り口で、「7つのテーマごとに江戸時代のすべてを網羅」(表紙見返し)などといって見開き2ページ単位で半分以上図版の解説をする本。
 江戸時代の生活は庶民も含めて我々が思っているよりも豊かだったというコンセプトで書かれている感じです。そうなのかもしれないという思いと本当か?という疑問が相半ばし、私には判断できませんが。記録に残らない庶民が実際にはどういう暮らしをしていたのか、私は興味と思い入れがあります。
 「江戸時代の離婚率は、陸奥国の村を例にとると、平均で4.8%だった。世界一離婚率の高いロシアが約4.7%(2019)であることから、非常に高い離婚率といえる」(153ページ)なんていうのは驚きのトリビアなんでしょうけど、なぜ「陸奥国の村」なのか、それが江戸時代の日本を代表できるのか、その根拠は?と、考え込んでしまいました。
 巻末に江戸時代の終わり時点の282藩の一覧表があり、大半は知らない藩ながら、こんな藩があったのか、大名たちがずいぶん遠くに移されたりしたんだなと感慨にふけりました。


伊藤賀一監修、かみゆ歴史編集部編 朝日新聞出版 2022年12月30日発行
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