伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

ケルベロスの肖像

2013-12-09 23:25:07 | 小説
 東城大学Aiセンター長となった東城大学不定愁訴外来の田口が、高階病院長から「八の月、東城大とケルベロスの塔を破壊する」という脅迫状の調査を指示され、新たに開設されるAiセンターのこけら落としに向けて関係者の対立と思惑に翻弄されながら奮闘するという設定の小説。
 「チーム・バチスタの栄光」に始まる著者のメディカル・エンターテインメント田口・白鳥シリーズ第6弾にして最終巻となる小説だそうです。2014年3月には映画化されるとか。私自身は、実は海堂尊作品をまったく読まないままこの作品を最初に読み、ほとんど説明なく1か月前の「アリアドネ・インシデント」(田口・白鳥シリーズ第5弾「アリアドネの弾丸」)とか2年前の碧翠院桜宮病院の火災と桜宮一族の焼死(「螺鈿迷宮」)などが当然の前提として語られることに戸惑いました。ほかの海堂作品を読み海堂ワールドに浸っていることが読者に要求されている作品です。それで、「チーム・バチスタの栄光」から読み進んでみましたが、そうすると、田口・白鳥シリーズが、第3弾「ジェネラル・ルージュの凱旋」までの医療現場を舞台とするメディカル・エンターテインメントと、著者の年来の主張のAi(オートプシーイメージング:死亡時画像診断)の拡大に対して厚労省は引き延ばしを図り警察は妨害し抵抗を続けているということをアピールする第4弾「イノセント・ゲリラの祝祭」以降の作品群に別れ、この作品は後者の警察の陰謀をベースにして解剖医でもあった桜宮巌雄とその一族の怨念を交錯させた最終作と位置づけられること、それとともに、田口・白鳥シリーズの枠を超えて、「螺鈿迷宮」「ケルベロスの肖像」「輝天炎上」と続く3部作の途中の作品でもあるということがわかります。
 病院関係者や警察・役人らの派閥対立やいがみ合い・当てこすりの描写が実にリアルな感じがして読み応えがあります。
 そして読者の興味を惹き続ける文章力、テンポのいい展開は作者の筆力を感じます。
 しかし、主要人物以外の人物造形、この作品で言えば例えば桧山シオンや彦根新吾などに深みが感じられず、ミステリーとしては捻ろうという意欲さえ感じられません。脅迫状があるのに田口の警戒心はほとんどなく、ふつうに読めば「犯人」がここで工作するだろうというのも、またさらには犯人像も予測できてしまいます。
 Aiの拡大実施により検視・解剖の未熟・限界により真の死因が見過ごされる(闇に葬られる)のを防ごうという作者の年来の主張が随所で語られ、というかこの作品のテーマとなっていて、社会派的問題提起小説として読むのならば、その目的は達せられているとは思います。しかし、ミステリー作品として読むのには、登場人物の行動に納得感がなかったり人物像が中途半端だったりする上に、肝心のミステリー・謎解き部分が練られていない印象が強く、欲求不満が残ります。前作の「アリアドネの弾丸」がミステリーとしての色彩が強くその点で読み応えがあっただけに、落差の大きさに戸惑います。他方、解決されない謎がいくつか残りフラストレーションが溜まります。そしてその謎解きが、田口・白鳥シリーズでない出版社も違う「輝天炎上」に委ねられていて、それを知った時は、そんなのありかと力が抜けました。海堂ワールドの無条件信奉者なら、楽しみが増えたと思うのかもしれませんが。
 「専門職が尊敬されるのは、専門知識を有しているということに力の源泉があったのだが、そうした知識がネットで労せずに獲得できる時代になってしまった。だが検索で得る知識は実体験の裏打ちがないため、あまり有効に機能せず、結局は経験がものを言う専門職の必要性は損なわれていない。だが、素人にはそのあたりの阿吽の呼吸がわからないのだ。つまり“生兵法は怪我の元”という格言を地で行く医療素人が増えているわけだ。」「そうした検索知識の中には、あまりに先鋭的すぎて、臨床現場ではまだとても使いこなせないようなものも混じっている。そんな専門家の説明を無視し、検索知識に固執し、声高に治療方針に異議を唱え、自分の主張を押し通そうとする患者がいる。」(73ページ)。お医者さんも苦労してるんですね。法律家業界でも同じような環境にあるように思えますが。
(2013.12.9記、2014.2.14更新)



海堂尊 宝島社 2012年7月20日発行

《田口・白鳥シリーズ》
1.チーム・バチスタの栄光:2014年1月26日の記事で紹介
2.ナイチンゲールの沈黙:2014年1月28日の記事で紹介
3.ジェネラル・ルージュの凱旋:2014年2月1日の記事で紹介
4.イノセント・ゲリラの祝祭:2014年2月14日の記事で紹介
5.アリアドネの弾丸:2014年2月14日の記事で紹介
6.ケルベロスの肖像:2013年12月9日の記事で紹介
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人間関係を支える心理学 心の理解と援助

2013-12-07 21:52:58 | 人文・社会科学系
 人間関係の理解と構築、問題解決を志向した「臨床社会心理学」の入門書(まえがき)と自己規定して、心理学的な観点から見た人間関係の基本と人間関係への不適応及びそれに対する臨床対応や援助などを説明した本。
 私としては、対人援助職(教師、医師、看護師、カウンセラー、ソーシャルワーカーなど)のバーンアウト(燃え尽き)(77~82ページ)の話は強い興味を持ちました。サービスの守備範囲が広くクライエントの要求にはきりがないという気持ちを持ちやすくサービスの提供はこれで十分という基準があるわけでもない…う~ん、身につまされるというか共感するというか。また、相談場面での心がけなどについて書かれた第6章も参考になります。かつて日弁連法律相談センターで心理・臨床の人々とともに面接技法研究会というのをやっていたときにも実感しましたが、心理臨床と法律相談では目的やテクニックは相当程度異なるのですが、同時に人間と相対して相談を受ける/行うという点では共通のもので、自分の対応の懐を拡げるためにも頭には置いておきたいところです。人間関係の不適応(引きこもりとかいじめ、虐待)についての第5章は興味深く読めましたし、精神科クリニックに勤めながらスクールカウンセラーとして派遣された「ある若手の心理臨床家」がクリニックモデルでは学校現場のニーズに応えられず戸惑ったという話(189~190ページ)は個人開業している弁護士(私のような)が組織に雇われたら同じようなものだろうなと考え込みました。
 心理学系の本に(社会学系の本にも)ありがちですが、日常生活用語と異なる業界用語で内容的にはある種ごくふつうの当たり前と思えるようなことを書き、しかもその論の根拠として多くの場合、研究者の名前を挙げて○○はこう言っているというだけだったりするのが、読んでいてだからどうしたと思いますし、眠気を呼びました。例えば「子ども時代に虐待を受けた経験のある親が自分自身の子どもに対して虐待を繰り返すリスクが高いという現象を虐待の世代間伝達(transgenerationel transmission)という。」(116ページ)って、今どき「虐待の連鎖」で一般人に通じると思いますが、あえて堅苦しく言いたいのかなって思います。そして論の根拠として「○○はこう言っている」と引用しているのが執筆者自身の論文だったりすることがありますが、ほとんどの場合その引用されている論文が執筆者自身の論文であることは本文を読んでもわかりません。1人で書いている本なら著者が明示されていますからいちいち言わなくてもわかりますが、この本は執筆者が細かく分かれていて各章・各節ごとには執筆者の記載がなく執筆者名は末尾の一覧に書かれているだけなので、気にかけて執筆者と引用文献を対照しないとそれがわかりません。私は、そういうの執筆姿勢としてアンフェアだと思いますし、少なくとも一般読者に親切な本ではないと思います。


上野徳美、岡本祐子、相川充編著 北大路書房 2013年9月20日発行
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

右?左?の不思議

2013-12-06 23:07:45 | 自然科学・工学系
 鏡に映した形(鏡像)が回転させても原像と重ならない関係にあることを手のひら対称性として、平面ではFとその鏡文字など、貝殻やツルの右巻きと左巻き、正四面体構造:実質的には炭素原子の4本の腕にそれぞれ別の分子が結合したアミノ酸の左旋性と右旋性などを取り上げて、構造としては対等にありうる右と左について自然界ではそれが一方に偏るケースが多いことについて注意を喚起し解説する本。
 サリドマイドの右旋性の分子は睡眠・鎮静効果があり重篤な副作用はないのに左旋性(鏡像)の分子は軟骨を作る酵素の働きを妨げ発達障害を起こす(98~107ページ)というように、薬品・食品などで、同一の化学組成なのに手のひら対称性がある2つのタイプ(左旋性と右旋性)で片方は好ましい効果があり、他方は害があるか少なくとも好ましい効果がないことが多々あり、自然界ではアミノ酸は左旋性、炭水化物は右旋性のものだけが生物体に使用されるが工業的に製造すると特に制御しなければ左旋性のものと右旋性のものは同じ割合でできてしまい、一方のみを製造する技術が必要になるということが、著者の専門分野で、最終的にはそこに行きたいのですが、著者の趣味的なものも含めて右巻き・左巻き、鏡像の話が親しみやすい例を多数挙げて説明されています。それでも最後の左旋性と右旋性のあたりは少し難しい感じが残りますが、いきなりアミノ酸の分子構造の図を出されるよりは、鏡像問題に入り込みやすくなっています。
 らせんの右巻きと左巻きの定義が、見る人(視点はらせんのどちらかの先に置くのがわかりやすい)から遠ざかる方にらせん上の点を動かしたときに時計回りに動くのが右巻きとされ(15ページ)、そうすると読んでいて時々混乱しつつも落ち着いて考えれば右巻きと左巻きが決まることがわかります。エスカルゴの殻は右巻きが圧倒的多数で左巻きは2万分の1だそうです(28~29ページ)。なお、さいころでは1、2、3はその3面が見えるときは左回り(反時計回り)に1、2、3と並ぶそうです(143~144ページ)。
 豊富な写真入りでトリビアを仕入れる本と思って読むのがたぶん正解の本です。


原題:Rechts oder links - in der Natur und anderswo
ヘンリ・ブルンナー 訳:柳井浩
丸善出版 2013年10月20日発行 (原書は1999年)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インダス文明の謎 古代文明神話を見直す

2013-12-05 22:05:21 | 人文・社会科学系
 2007年から5年間インダス文明に関するプロジェクトでインダス文明遺跡に日本隊として初めて発掘に携わりインダス文明遺跡地域での環境調査を行った著者が、これまでに訪れたインダス文明の遺跡を紹介して、インダス文明について持たれている先入観に対して疑問を提起し、特にインダス文明が「大河文明」といえるかについて検討した本。
 著者の主張は、インダス文明をインダス川に依存した大河文明と考えたのは、初期に発掘調査されたモヘンジョダロ遺跡とハラッパー遺跡を中心に、しかもインダス文明が世に知られたのが1924年以降と遅かったために既に調査が進んでいたメソポタミア文明になぞらえ同様に解釈されてきたためで、現代ではインダス文明期の遺跡は2000以上にのぼりモヘンジョダロ、ハラッパーにガンウェリワーラー、ラーキーガリー、ドーラーヴィーラーを加えた5大都市と評価するのが通常で、大河のないチョリスターン砂漠や海沿いに多数の遺跡があって、砂漠の遺跡では大河からの灌漑による農業よりも遊牧民による交易が都市を支え、海沿いの遺跡では海上交通に支えられて栄えたと評価すべきであって、むしろインダス川流域で灌漑農業で栄えたモヘンジョダロやハラッパーが例外的存在ではないかということにあります。インダス文明の遺跡に特徴的な石や焼成レンガを駆使した貯水池や水道(水路)は、大河の近くで水が豊富だったというよりは雨期に得られる貴重な水を乾期に供えて蓄えるためと解すべきで、砂漠地域の枯れ川ガッガル=ハークラー川がインダス文明期にはサラスヴァティー川と呼ばれる大河であったという主張は誤りであること(ガッガル川が氾濫を繰り返す大河であれば浸食されて存続できないはずの砂丘の上に遺跡があり、かつその砂丘の成立年代がインダス文明期以前など:162~167ページ)や、インダス文明遺跡では記念碑的建造物が見られず武器や武器により殺傷されたとみられる人骨の出土も(ほとんど)なく戦争と中央集権を示す証拠に乏しいことも指摘されています。
 他方、著者の専門が考古学ではなく、インドの少数言語が専門のため、遺跡と出土物についての分析は基本的に他の専門家の報告書に頼っています。そういうこともあって著者は、インドとパキスタンの対立のためにパキスタン国内のインダス文明遺跡をインド人研究者が自由に見学することさえ許されず、インド国内ではインド考古局が独占して外国隊の発掘を許さずインド人考古学者は発掘に追われて定年退職後発掘ができなくなって初めて報告書の作成に取りかかるために報告書が出るのが極めて遅い上報告書が出るまで出土品を自由に見ることができず出土品は整理が行き届かないまま倉庫に眠っている、パキスタンでも英領時代にウィーラーが発掘したハラッパー遺跡の出土品が大量に倉庫に保管されているが蛇の巣窟になっていて到底近寄れない(38~42ページ)などの発掘調査が進まない状況を嘆いています。
 他方、ファルマーナー遺跡で見つかった人骨の歯についている歯石を分析するとターメリックやジンジャーが検出され、インダス文明期に人々がカレーを食べていたことが判明した(140ページ)などの新しい研究成果も紹介されています。
 「はじめに」で、これまでのインダス文明像がガラガラと崩れてとか、新しいインダス文明像を打ち立てると書いていることに象徴されるように、力みすぎの感があります。学者さんの研究ですからそれぐらいの気概があるのはいいんですが、この本の最初の方でインダス文明の年代について最新の教科書でも紀元前2300年頃~紀元前1800年頃としているのを「そんな古い知識が改訂もされず、教科書にも、事典にも堂々と掲載されている。それがまさにインダス文明研究の日本における実態なのである。」(8ページ)と書かれていて、著者の見解はというと「紀元前2600年~紀元前1900年とするのが一番妥当であろう」(14ページ)とされています。日本でいえば縄文時代後期とか晩期に当たり、それが300年とか100年ずれたとして、その分野の専門家には大きな違いかもしれませんが、一般人からすれば声高に言うほどの問題かと思ってしまいます(江戸時代が100年ずれたらビックリしますけど)。
 著者自身の専門の話があまりなく、遺跡紹介が大部分を占め、著者の力みがやや空回り気味に感じますが、あまり紹介されることがないインダス文明の新しい情報が多数あり、高校時代にインドに強い興味を感じていた私には楽しく読めました。


長田俊樹 京都大学学術出版会 2013年10月10日発行
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

家電が一番わかる

2013-12-04 23:13:33 | 実用書・ビジネス書
 家庭用電化製品の基本的なしくみについて説明した本。
 60種類の製品について1項目あたり見開き2ページ~6ページでイラストと写真入りで解説されていて、説明されているところはそれなりにわかりいいです。
 説明対象の家電の選択は、やはり好みの問題があるように思います。キッチン家電にワインセラーや家庭用精米機があって、ホットプレートやフード・プロセッサー、ミキサー、パン焼き器(ホームベーカリーっていうんだ。今は)などがないのに疑問を感じるのは私が今の時代に遅れてるせい?
 一番長い6ページを使って説明しているのは、コンパクトデジタルカメラと、もう1つは何と蛍光灯。確かに、点灯管の役割と蛍光灯が点灯するまでの流れってわかりにくい(90ページ参照)。
 私にとっては、意外に知らなかったと思ったのは、(CDではない)レコードの話。レコードの溝は深さ方向じゃなくて左右(幅)方向に音のデータが刻まれていて、溝の左右(内側・外側)で刻みを変えてステレオになっていたんですね(195~196ページ)。子どもの頃、溝に音が刻まれているといわれて溝を見つめても溝の深さは同じに見えるし釈然としなかった記憶があるのですが。
 1つあたりの説明が短いので当然深くはなく、また説明のポイントも1、2点に絞られて自分が知りたい点とずれることもままありますが、雑学的な興味でパラパラとめくるにはいい本かなと思います。


涌井良幸、涌井貞美 技術評論社 2013年12月1日発行
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オーロラ 宇宙の渚をさぐる

2013-12-02 20:57:10 | 自然科学・工学系
 オーロラを材料として、著者が長年にわたり研究対象としてきた地球の上空の太陽風と地球の磁場が交錯する電離圏(これを著者は「宇宙の渚」「ジオスペース」と呼んでいます)での電流や電場などを計算し予測する方法などの研究の過程と成果を説明する本。
 プロフィールで「オーロラ研究の世界的権威」と書いている著者の研究史は現代のオーロラ研究の歴史とほぼオーバーラップするのだとは思いますが、ほぼ著者の研究を中心に語る第2部(第3章~第5章)は、一般読者にはかなりきついと思います。数式の羅列こそありませんが、例えば「方程式は電位についての楕円型2階偏微分方程式であり、電位が解けると電場がすぐ出せます」(105ページ)とか「地上で観測された磁場変化ベクトル分布を球関数展開し、いわゆる電流関数を求めます」(130ページ)とかさらりと言われても、門外漢はついて行けません。
 巻頭の美しいオーロラの写真に惹かれ、第1部のわりと噛み砕いた解説を見て、これなら簡単に読めそうと思って読み始めると、第3章後半で挫折します。内容も一気に難しくなりますし、オーロラはそっちのけで電離圏の電流という一般読者にはあまり関心を持てない話題に終始しますから。
 オーロラは太陽風と呼ばれる太陽から放出されたプラズマ(荷電粒子)が地球の磁気圏に捉えられ地球の大気と衝突することによって発光する現象と説明されています(18ページ)。そうするとなぜオーロラは太陽側の昼ではなく反対側の夜に発生するのかという疑問が生じますが、それには「地球の昼側の磁場は太陽風の圧力で圧縮されており、夜側では磁力線が長く伸ばされて尻尾のような形をしています。その磁気圏の尾の中央部には磁場が弱い部分(プラズマシート)があり、その領域でプラズマが溜まりやすくなっているのです」(55ページ)と回答されていますが、太陽からくるオーロラの粒子はどこでどう曲がって地球の夜側に到達するのかなどはまだわかっていないそうです(23ページ)。
 知的好奇心に訴えるところはありますが、難しいことが多く書かれているわりに基本的なところがまだよくわかっていないとされているので、ちょっと初心者には好奇心を持続させるのがしんどいかなぁと思いました。


上出洋介 角川選書 2013年10月25日発行
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする