なあむ

やどかり和尚の考えたこと

雲水道中記ー永平寺から最上へー 15

2009年11月28日 20時50分34秒 | 雲水道中記

3月22日。

昨日の気落ちを忘れて元気よく出発。はじめは調子よく鼻歌も出ていた。

ところが、だんだん左足が痛くなってきた。

足の裏に小さな豆のようなものができてそれが痛む。

距離が出ない。ようやく小杉町。

曹洞宗の寺院を訪ねた。今日こそと思い、緊張しながら戸をたたいた。

住職らしき人が出てきて、作法通りあいさつをすると、「今日はこの通りなので済みません」と目を指さした。

住職は眼帯をしていた。目を患っていたのだろう。

しかし、それが拝宿を断る理由になるのだろうか。

そして、「この先にもお寺があるからそこを訪ねてみたら」と教えられた。

行ってみると他宗のお寺さんだった。曹洞宗のお寺で断られて他宗のお寺の門をたたく勇気は残っていなかった。

甘いと言われればその通りなのだと思う。

でも、門をたたくまでの緊張感が大きい分だけ、断られたときの落胆も大きく、疲れた体が一層重くなる。

それもこちらの身勝手な感情だとは思う。お寺はもういやだ。

旅館「松原屋」。

Eyes0589 街道沿いの喫茶店は親切なところが多い。

小矢部~小杉 24㎞。