雪は降らなかったけど、関東地方にしてはとても寒い日であった。昼間は4度。夜21時の気温の方が5度と高くなっている。昨日の予報では正午からは晴れるとなっていたが、黒く厚い雲がずっと空を多い、ようやく17時頃から空が見え始めた。しかしその頃はすでに日は大きく傾き、日の光を浴びることはできなかった。
本日は横浜市歴史博物館で午前・午後とも講座を受講していた。博物館の周囲は食事するところもなく、歩いて5分の地下鉄の駅舎のビルには飲食店は何件かあるのだが、お昼は混むので行きたくない。持って行ったおにぎりをどこで食べるか悩んでいるうちに午前の講座が終了した。
博物館の中は飲食禁止だとばかり思っていたら、自動販売機のある休憩室は食事が可能であった。すべての椅子を使えば20人は座れるだろうか。結局10人ほどが お弁当などをそこで取ることになった。
そのあと博物館に接する大塚歳勝土遺跡公園内を散歩してみた。この広い公園は環濠集落の復元や周溝墓の復元などが点在し、散策路にはベンチがしつらえている。近世の移築家屋や孟宗竹の林などがあり、いつきてもいい感じである。しかし本日はさすがに寒いので人はいないと思っていたら、70代前後の夫婦が2組と、70代の男性がベンチで食事をとっていた。
いづれもポットから湯気の出る飲み物を手にして、お弁当を食べていた。近所のマンションの住人であろうとおもうが、この寒さの中、大したものである。
ただ、歩いてみてあらためて気づいたが、手入れの行き届いた竹林はとても気持ちがいい。厚い雲に覆われた天候だが、孟宗竹の緑の幹がとても明るく感じる。古い竹やまがった竹は丁寧に切り取られきちんとまとめて竹林の端におかれている。適度な隙間で見通しもよく、手入された竹林の美しさというものを再認識した。このような美しい竹林を見ながらのお弁当は、寒いけれど魅力的なのかもしれない。そしてこれだけ手入れが行き届いているときっと筍はいいものが取れそうだ。しかし「竹の子採取禁止」の看板がいくつも出ていたた。
だが、大塚歳勝土遺跡は弥生時代である。江戸時代の家屋が移築されているが、孟宗竹は薩摩藩が琉球を支配した時代に琉球を経由して日本にもたらされたものであるから、弥生時代の史跡公園の景観としてはふさわしくはない。といっても江戸時代からこの孟宗竹の林があるのだろうから、これを伐採するわけにはいかなったというのはよくわかる。
私は薄着をしてきたので、園内とその周辺を少し早歩きで体を温めながら散歩を楽しんだ。
戻ってからの暖かい缶コーヒーがとてもおいしく感じた。