Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「地球外生命-われわれは孤独か-」読了

2014年03月08日 18時16分07秒 | 読書
 岩波新書の「地球外生命-われわれは孤独か-」(長沼毅、井田茂)を読み終えた。私が学生の頃はまったくSFの世界であった地球外の生命体について述べた本である。
 天文学者の井田茂と生物学者の長沼毅の共著という形だが、各章をそれぞれが担っている。

 結論はやはりあいまい模糊としたものであるが、天文学者が思考実験のように様々な可能性を想定しながら、観測を求めるのに対して、生物学者は地球環境の極限状況の生命現象に着目しながら、可能性を探っている。
 与えられた条件から類推を重ねる緻密さも大事だが、大胆な仮説にもとずく発想も必要である。観測の実際が極めて乏しいものであるから、それだけ自由な思考が必要だともいえる。
 しかしまだまだとても具体的な学問としての確率はできない状況が垣間見える。私が学生のころと大きく違うのは、地球の生命体の初めが、火星由来、彗星由来の可能性があるとのことなどがいわれていること程度のような気もする。こう理解したのは、私の理解力が乏しいためかもしれない。

 私が高校生になりたての頃だったと思うが、あるSF小説を読んだとき、H2Oの代わりにH2Sで生命体を想定するとどのような生物が想定できるか、PH3ならどうかなどの話はすでに出ていた。また酸素大気O2のかわりにメタンガスならどういう生物が想定できるかなどの話題もあった。当然想定できる内容もより細かくはなっているだろうが、思考実験の水準はそれほど進展していないのかな?というのが当該の章を読んだ時の感想であった。
 ただ今回面白い指摘だと思ったのは、惑星に陸地が無いと高度の知性・文明は想定できないのではないかという記述にあった時。惑星全体が液体たとえば水に覆われていた場合、生物の意思伝達は音波信号に限られるのではないか、そうすると水面から外に出ていく電波を通信手段として獲得することは不可能ではないか、という指摘である。これはなるほどと思った。イルカなどの動物は意志疎通を群れの内部でしているが、今以上に高度な意志疎通や思考を発展させたり、そのための道具を獲得することはほぼ不可能であるという。イルカへの過剰な思い入れが盛んな昨今、なるほどと感じた。

 最後に結論的に記されている「現時点では科学の対象にならなくても、‥日々の日常生活に彩りを加え、豊かにするためには、結構大切なことではないか」という言葉が、現状を伝えている。科学者にとってもあくまでも今は思考実験の状況であることと、火星や小惑星・彗星の鉱物分析、探査分析の時代であることを抜けられないことだけは確かだ。

 もう少し進んだ思考実験の結果などどが書かれているかと、勝手に想像をたくましくしたが、まだまだのようである。

 報道では火星、彗星の少ない資料分析についてすぐに「生命の存在云々」とセンセーションに取り扱うが、まだまだそんな段階ではないようだ。センセーションなものが世紀の発見とはならないことはわれわれも肝に銘じながら、分析的態度で懐疑的な態度で報道に接しないといけないとあらためて感じた。



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もうこんな時間に‥

2014年03月08日 16時35分23秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 退職者会の会報を作っていたらもうこんな時間になってしまった。朝から初めてたゅう食時間を除いて、5時間たっぷりとかかった。3時間で済むかと考えていたが甘かった。印刷と一部の封入れは明日に持ち越し。全体1000部以上のメール作成作業は火曜日にみんなで行うことになる。

 このウィンドウズ8にしてから、コピー&ペーストがうまくいかない。思った個所の選択がすぐにずれてしまったり、選択できなかったりが連続してしまう。マウスの感度を下げたり、いろいろ考えられる範囲で設定を変えているがうまくいかない。マウスの感度を遅くした時はかなり改善したが、時々まだ駄目になる。
 写真を幾枚か選択をしてブログにアップする場合も、選択しているうちに突然画像が立ち上がってしまう。それを元に戻すと選択をもう一度最初からし直さなくてはならなくなる。
 ホームページの文字のコピーも、必要な個所だけの選択が難しい。段落全体、文章全体が選択されてしまって変更ができない。
 ウィンドウズのためか、一太郎玄に原因があるのか、マウスの動作設定が悪いのか、私にはよくわからない。友人に聞いたりしているが、これといった解決策は聞かない。そのためにかなりイライラすることが多い。何とかならないだろうか。
 その他の動作は慣れるにしたがいかなり思いどおりになっている。ウィンドウズの立ち上がり画面をクラシックスタイルにする無料ソフトはとても便利でありがたい。これがないとかなり手間取っていたと思う。

 一昨日かなり歩いたので、本日は天気は良いがあまり過激な運動は止めることにした。気持ちいい天気なのだが、たまにはこのように家にこもっているのもいいかもしれない。

 ここいらで一服して、少々読書タイム&コーヒータイムに‥。




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福島県喜多方市のお酒「星自慢」

2014年03月08日 12時33分46秒 | 料理関連&お酒
 横浜は、久しぶりに天候は穏やかな一日となった。気温は低いようだが、風が無くこれまでと比べると寒さは感じない。日当たりが気持ちいい。久しぶりに布団を干してた。ずっと南側に足場を組み、防護シートをしていたので、何か月も布団に日を当てることが出来なかった。布団乾燥機では気持ちのいい日差しの匂いがしない。布団干しというのはすごい贅沢のようだ。

 本日は講座もなく、予定がない。退職者会の会報の仕上げでもすることにした。

   

 昨日娘夫婦からお酒を貰った。ちょうど一昨日の夜に焼酎が無くなり、今度は日本酒を買う番であると妻と会話をしていたばかりだ。さすがは我が娘、父親の思いがわかるようだ。福島県喜多方市の「合資会社喜多の華酒造場」製の「星自慢」というラベルが貼ってある。
 特別純米無濾過原酒と記載してある。酒と酒粕を分離する最初の濾過以外の最終濾過をしていない、ということらしい。
 アルコール度は18度と高め。日本酒度が-1、酸度1.7となっている。日本酒度がマイナスの日本酒が最近では珍しい。聞きかじりでは、少し甘口という分類に近いそうだ。旨みを感じる度合いが高いとのことである。
ホームページでは、「喜多の華酒造場は、大正八年「星正宗」の銘柄で創業。戦後「喜多の華」の銘柄で復活し現在に至っております。「喜多の華」という名は酒の町喜多方で一番を目指す事と、皆さまに喜び多く素晴らしいこと(華)があるようにとの願いを込めての銘柄です。原料米は、地元にジェイタックと言う20数件の農家が一緒により良い酒米(五百万石が中心)を作るために勉強、実践している集団がありますが、その代表と話し合い地元の蔵元と緊密な連携の下、酒米専門部会を立ち上げ酒造りを行なっています。」と記載されている。

 娘は仕事柄、この「星」という名を冠した食品に関心があるようだ。その関係で手に入れたのだろう。父親の私は昔の天文少年であっても、今は単なる酒好きである。最初に頭を過ったのは、「何に合うお酒かな」ということだけである。何とも悲しい話である。その思いを断ちがたく、さっそく少し飲んでみた。アルコール度の割に口の中での刺激はあまり感じない。お酒の味を楽しむお酒であるから、珍味や刺激の強い肴は合わないのだろう。味付けがシンプルな和食が合いそうだ。淡白な白身魚や根菜類がいいかもしれない。今の季節だと何がいいのかな?などと考えながらつい飲み過ぎてしまう。風呂吹き大根や温奴がいいのではないかと思いついた。明日以降の楽しみにしよう。

 創業当時の「星正宗」の名前ゆかりの製品のようだが、製品情報はホームページ上では空白なのが残念。

 そういえばこの喜多方市は北を飯豊山と西吾妻山に囲まれている。ともに気持ちのいい山行であった。飯豊山は天候に恵まれた。西吾妻山は吾妻山全山を縦走して、それから磐梯山、安達太良山と続けて登るということをした。ともに30代、40代はじめの頃だったと思うが、体力が一番あった時の山行だった。


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